はじめに
(本記事は「転職活動して気づいた「これをやっていれば.../やってよかった」をシェアしよう by 転職ドラフト Advent Calendar 2024」の16日目として執筆させていただきました)
転職活動を進めるにあたって、皆さんはいろいろな転職情報サイトに登録されたことと思います。
一般的に転職サイトでは
- 自身の情報、希望、職務経歴書、履歴書などを登録する
- 登録情報を見たエージェントや企業が、よさげな人に声掛けする
- 声を掛けられた転職希望者が応じて、面談・試験などのプロセスに進む
というような流れで進んでいくことと思います。
(転職サイトの特徴などにより多少の違いはあると思いますが、概ねこの流れかと)
ここで大きな違いとなるのが「エージェントを経由する」か「エージェントを経由しない(採用企業と直接やりとりする)」かになりますが、当然こちらは両睨みで並行されることも可能です。
ただし、準備や心構えなどが若干異なってくるため、両方を経験して内定に至った経験を元に、それぞれのケースでの「やってよかった」を当記事でお伝えできればと思います!
エージェントありのケース
私の場合、最初の転職はエージェント経由で行いました。
最初なので、転職市場の状況も採用の流れもよくわかっていなかったこともありますし、家庭の事情から半年以内程度で転職先を探す必要があったため、活動の効率化という面もあったかと思います。
エージェントを利用する場合は、以下の「やってよかった」ポイントを押さえておくとよいでしょう。
- 自身の事情や状況・希望を包み隠さず伝える
- 遠慮なく「利用」させてもらう
自身の事情や状況・希望を包み隠さず伝える
エージェントは面接等の企業と直接やり取りする場面以外では、基本的に求職者本人の代理として動いてくれる人なので、希望や事情などはあらかじめ共有しておいて「同じ視線」で動いていただく必要があると思います。
私の場合、家庭の事情などもあって転職のリミットがある程度決まっていた一方で、「自身から応募するというよりも、自分を必要としてくれる会社からお声がけを頂きたい」というポリシーをお伝えしたところ、積極的に興味を持ってもらえそうな企業を見つけてくれて、そこから内定に至ったという経緯がありました。
勤務地などはわかりやすい条件なのであまり躊躇なく伝えられると思いますが、年収などは相場観などもあるためなかなかターゲットを絞りにくいところもあるかと思います。
年収だけを求めたらいくらでも候補はあるかもしれないが、仕事や残業などがハードだったりとワークライフバランスを重視する、などの条件があると単純に年収レンジだけでは決められない、というようなこともあります。
そういった細かなニュアンスは、転職サイトのテキスト情報だけではうまく伝えきることが不可能なので、エージェントと会話することで自分とできるだけ同じイメージを持ってもらうようにする必要があると思います。
遠慮なく「利用」させてもらう
転職活動では、エージェントを利用する場合でも直接のオファーをもらう機会があったり、得意分野の異なる別のエージェントを1~2名並行して利用するケースもあると思います。
このこと自体悪いことではないですし、逆に同じ企業に別々のエージェントから応募してしまうなどといった事態を防ぐ意味から、そういった情報は逐次各エージェントに正直に伝えましょう。
「エージェントの〇〇さんに悪いかなぁ…」みたいな心配は必要ありません。(それがお仕事ですから)
また、エージェントさんの収入源はあなたのマッチング時の成功報酬だけではありませんから、安心して(?)遠慮なく便利に利用させていただきましょう!
その点では、不動産業者にお部屋探しを依頼するのと世界観が近いかもしれませんね
(賃貸契約成立時に居住者からの手数料だけで成り立っているのではなく、大家さんからの手数料や募集・情報掲載の手数料も収入源になっている)
エージェントなしのケース
私の場合、二回目の転職では「期日は設定せず、条件や職種などでよい話があれば」という方針でいくということもあり、採用企業の担当者と直接やり取りすることを中心に進めることとしました。
とはいえ、個人的なスタンスとして「自分のスキルや経験を明示したうえで、自分を必要としてくれている企業」をターゲットにしたいというものがあるので、求人に応募するような形はとらず、あくまで採用企業からのオファーを待つようにしていました。
転職サイトでは「採用企業からのオファー」「エージェントからのオファー」が別々に表示されることが多いので、そのうち「採用企業からのオファー」を中心に目を通すようにしていました
こちらのケースでの「やってよかった」ポイントは以下の3つです。
- 自身のスキルの見える化
- ビジネス向けSNSやリファラルの活用
- 心の余裕
自身のスキルの見える化
こちらはエージェントの有無に限らず重要な要素だとは思いますが、エージェントのように自分(と履歴書・職務経歴書等の自己アピール資料)以外にアピールしてくれる存在が無い分、より重要になってきます。
特に、主観的・定性的なものよりも客観的・定量的な情報はよりよいオファーを得るためには必要不可欠だと感じました。(もちろん過去の職務経歴・実績などでのアピールは必要ですが、採用企業担当者がスクリーニングを行うということを考えると、客観的指標は「はじめの一歩」を得るためには肝心です)
一般に、技術者のスキルを示す客観的指標としては以下のようなものがあると思います。
- コーディングスキル(paizaなどのスキルテスト・ランクなど)
- 公開リポジトリの貢献度(GitHubなど)
- 名前付きで公開されている実績情報(論文、特許、記事等)
私の場合、GitHub等では目立った活動はしていなかったので、自身のコーディングスキル確認や社内の勉強会実施でも利用する機会があったためpaizaで一定のランクを獲得したりしていました。
最近ですとこちらのqiitaやnoteなどでの記事執筆なども有効なアピール材料になるのではないかと思います。
なお、IT系の資格取得(情報処理技術者など)もある意味「客観的情報」ではあるのですが、Web上で確認できない(証明できない)という点で個人的には少し見劣りするという印象があります。
ビジネス向けSNSやリファラルの利用
エージェント経由の場合はどうしても「こういうスキルの人を探しています!」という形になりがちかと思いますが、企業からの直接アプローチという点で考えるとバイネームでのオファー(「〇〇さん」のような形で名指しのオファー)を頂くことも重要な採用ルートになります。
また、過去に一緒の職場で働いていた人、社外コミュニティ等で交流のあった人などを通じて募集企業の情報を得たり、そこでのリファラル採用のルートを検討するのも有力な選択肢です。
まだ面識のない人の場合でも、ビジネスSNS(Linkedin等)で経歴等を登録し、リアルな知人とのコネクションを幾つか設定しておくと、2次・3次のつながりなどから直接採用担当の方からオファーを頂く場合があるので個人的には大事だと考えます。
(なお、私の場合は二回目の転職では最終的にビジネスSNSルートでオファー・選考を進めて内定に至りました)
心の余裕
最後に少し精神論的な話になってしまいますが、エージェントお任せではない場合は当然自分自身で各種やり取りを行う必要があるため、現在の業務やプライベート面でもある程度の余裕が必要です。
また、募集企業の情報(公開情報だけではなく、実際に働いている人からの評価などを含む)も自分で収集できることが必要ですし、希望年収などの相場観もある程度明確なイメージを持ったうえで進めなければいけないので、周囲の根回しや戦略を練ることを考えるとやはり時間的な余裕も必要になってきます。
まとめ
二度の転職活動の中で、エージェントを利用したケースと利用しなかったケースの両方を経験してみて、ほんのりではありますが両方の良い点・イマイチな点も見えてきた気がします。
転職未経験の方は、エージェントの方とお話ししてみることで「求人の傾向」「年収などの相場観」「転職に関する考え方」などがはっきりすることも多いので、たとえ最終的にエージェント経由の求人で決まらなかったとしても一度は利用していただく事をお勧めしたいです。
また、転職回数やエージェントの利用との併用などに関わらず、自身のスキルに自信があり、それらのアピールが対外的(インターネット上から確認できるもの)に示せる場合や、リファラル採用のような形で既によく採用企業を詳しく知ることができる方は、より転職後の活躍イメージが明確になりやすい直接採用のルートも選択肢に入れていただくとよいでしょう。