Java JavaBeans

JavaBeansとは

JavaBeansはJava言語で再利用可能な部品化されたプログラムを作成するための仕様・ルールのことである．
この仕様に則って開発されたJavaプログラムをBeanと呼ぶ．

Beanクラスはスコープ(リクエスト・セッション・アプリケーション)を通して，インスタンス情報の保存と受け渡しをすることができる．
（データを入れておく箱のような物をイメージ）

JavaBeansの実装手順(ルール)

package com.example.beans;

import java.io.Serializable;// (2)

public class PersonBean implements Serializable { // <= (1)&(2)
    // (3)
    public PersonBean() {
        // デフォルトコンストラクタ
    }

    // (4)
    private String name;
    private int age;

    // (5)
    public String getName() {
        return name;
    }
    public void setName(String name) {
        this.name = name;
    }
    public int getAge() {
        return age;
    }
    public void setAge(int age) {
        this.age = age;
    }
}

1. クラスの作成
JavaBeansクラスは一般的に「〇〇Bean」という形式で命名され，publicで宣言される．

2. Serializableの実装
Serializableインターフェースを実装し，オブジェクトの状態を永続化したり，ネットワーク経由で送信が行える．

3. コンストラクタの定義
パタメータを受け取るデフォルトコンストラクタを定義する．JavaBeansインスタンスを生成する際に呼ばれる．

4. private指定したプロパティを定義
データを保持するプライベートなフィールドを定義する．これらのフィールドは一般的にprivateで宣言される．

５．private指定した各プロパティのSetter/Getterを定義
各プロパティに対して，setter(設定メソッド)とgetter(取得メソッド)を定義する．

JavaBeansの使い方

JavaBeansのルールで実装されたクラスはコントローラークラスで利用される．コントローラークラスの中で以下のように利用される．
以下がJavaBeansを利用した例である．

public class Controller {
    public static void main(String[] args) {
        // (1)
        PersonBean person = new PersonBean();

        // (2)
        person.setName("John");
        person.setAge(30);

        // (3)
        String name = person.getName();
        int age = person.getAge();

        // データを表示
        System.out.println("Name: " + name);
        System.out.println("Age: " + age);
    }
}

1　インスタンスを生成する
JavaBeansのクラスからインスタンスを生成する．
2　セッターを使ってデータを設定する
JavaBeansのセッターメソッドを使用して，各プロパティにデータを設定する．これによりJavaBeansの状態が更新される．
3　ゲッターを使ってデータを取得する
JavaBeansのゲッターメソッドを使用して，プロパティの値を取得する．これにより，JavaBeansに格納されたデータにアクセスできる．