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IBM Cloud IaaS(旧SoftLayer)におけるVRAの選択基準


1. はじめに

IBM Cloud IaaS(旧SoftLayer)では、ネットワーク・ゾーニングやVPNやGREを利用可能なVRA(Virtual Router Appliance)がよく利用されています。本記事では、よく質問されるどのVRAを買えばいいの?という疑問について解説したいと思います。


2. VRAサーバーの選択基準(TOK02の場合)

東京DC(TOK02)では、VRAは以下のモデルから選択可能です。以下はTOK02での構成を例にして説明します。

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2.1 どのネットワーク帯域を選択するか?

原則、テスト環境を除き100Mbps構成は選択するべきではありません。単なる動作確認レベルなら問題ないかもしれませんが、擬似本番環境や本番環境では必ず1Gbps以上を選択しましょう。

ただし、Single Processor Multi-Core Serversは1Gbpsまでしか選択できません。10Gbps以上必要な場合は、Dual Processor Muti-Core Serversを選択して下さい。

なお、Endurance Storageへのアクセスまで含めて全てのNWアクセスをVRA経由にする場合は、VRA自身がボトルネックにならないように必ず10Gbps portを選択して下さい。VRAが1GbpsのままだとVRAが通信ボトルネックになる問題が発生します。どうしても1Gbpsを選択したくない場合には、少なくともEndurance StorageへのアクセスはVRAを通らないように構成するべきです。


2.2 CPUモデル(v3)? CPUモデル(v4)?CPUモデル(v6)

CPUのv3モデルとはHaswellを、v4はBroadwellを、v6はKaby Lakeを指します。EOSのことを考えると、v3はプロセッサー的に古い世代なので、今後は可能な限りv4もしくはv6を選択することが望ましいでしょう。


2.3 コア数やメモリは幾つにするか?

基本的にコアもメモリも使い切れるものではないので、選択できるものの中で最小のものでよいでしょう。

VRAは、はっきり言ってDDoSなどの攻撃を受けなかったりストレージI/Oが通らなければ、2 core、2GB RAM、1Gbps portのVSIでもリソース的には十分なレベルだと思います。大抵のお客様はDirect Linkの先が100Mbps以下だったりするので、なおのことCPUやメモリは使いきれません。最小構成で十分でしょう。


2.4 ディスク構成は?

VRAは原則メモリ上での処理になりますが、HDDが死んでしまうとそれに引きずられて通信にも障害を与えてしまう可能性があります。本番環境ではSATAで良いのでRAID1で冗長化しておくことを推奨します。


2.5 1Uモデル?2Uモデル

ストレージがUp to 4 Driveのサーバーは1Uモデルであり、電源冗長化が選択できません。もし電源冗長化まで必要な場合はUp to 12 Driveの2Uモデルを選択しましょう。


3 結局どれを選択すればいいの?


  • 電源まで含めて冗長化したい

  • ある程度の規模のストレージ(Endurance Storage/Performance Storage)へのアクセスまで含めてVRAを通して厳密なゾーニングを行いたい(もしくは、仮想サーバーなどを利用しているためにストレージ専用のVLANを設けることができない)

のであれば、以下を選択しておけばよいと思います。


  • Intel Xeon E5-2620 v4(Redundant Power Supplyが標準搭載)

  • メモリは最小サイズ

  • 10 Gbps Redundant Public & Private Network Uplinks

  • 1TB SATA x 2でRAID1構成

  • Redundant Power Supply

一方で、

以下の条件が満たせるのであれば、Single Processor Multi-Core Serversの1Gbpsモデルを使っても良いでしょう。


  • 1Gbpsで十分であるという根拠がある。特にストレージ(Endurance Storage/Performance Storage)への大量アクセスはVRAを経由しないように構成できるし、将来もそのような予定はない(10Gbpsにupgradeする要件がない)。構成例:VMWare環境上でStorageアクセス用のVLANを別途設け、そのVLANに関してはVRAを通さないようにする、等。

  • 2台構成でVRRPを使って冗長化しているので、電源障害については電源障害時は副系に切り替わることで対応できると割り切れるシステムである。