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ShinobiLayer: 2015/07/01付け更新のSoftLayerの新課金モデルと新ラインナップについて

Last updated at Posted at 2015-07-06

はじめに

SoftLayreの課金モデルがDallas時間の2015年7月1日付けで変更されたので、その変更内容を本記事でまとめたいと思います。要は、課金の計算方式をシンプルにし、その分少しずつお安くしようという考えです。併せて、新ラインナップやbandwidth無料枠にも変更がありました。
http://www.softlayer.com/info/pricing
http://blog.softlayer.com/2015/all-cloud-no-front-straight-cloud-pricing-now-even-more-price-control-and-transparency

今回の変更内容

せっかくなので、https://store.softlayer.com/configure で実際に触りながら体験してもらうとよいかもしれません。

  1. パッケージモデルからアラカルトモデルへの変更
    従来のパッケージモデルでは、個々の”既成パッケージ”を基準にカスタマイズして価格を決める方式であり、価格計算が内部的に非常に複雑なものになっていました。例えば、よくよく細かく計算してみると、あるパッケージでのアイテムの価格が別のパッケージでは異なっていたりすることもあったりしており、ユーザーから見ても混乱の元でした(たぶん、そういう微調整の計算をしていたSoftLayerも混乱していたのだと思いますが・・・)。
    今回、アラカルトモデルに変更されたことで、1つ1つのアイテムに一意に価格が割り当てられるようになりました(無料のものでも$0となる)。ユーザーから見た"見た目"は変わっていないため、一見すると何が変わったか分からないと思いますが、内部的な価格計算ロジックの変更という観点では大きな変更でした。また、この変更に伴い1つ1つのアイテムが全体的に少しずつ安くなりました。

  2. サーチャージモデルからロケーションベースモデルへの変更
    従来のサーチャージモデルでは、個々のデータセンターごとに“サーチャージ”が上乗せする必要がありましたが、サーチャージが発生するもの(サーバーなど)と発生しないもの(ソフトウェアなど)があったり、パーセンテージだったり$20のフラットレートだったりして、何にどれだけサーチャージが発生するのかがユーザーから見て非常に曖昧でした。また、見積もりをやっていても、最後の最後のOrder直前の画面に行ってはじめてサーチャージ込みの総額が分かるという仕様でした。
    今回、ロケーションベースモデルに変更されたことで、データセンターごとにユニークな費用をあらかじめ盛り込んだ価格がアイテム選択時に提示されることになりました(つまり、同じCPUでもUSとTOKで価格を変えて提供されます)。サーバーに限らず、他のサービスにも適用されているため、「あれはサーチャージを含む、あれは含まない」なんていう作業は不要になり、リアルタイムにアイテム選択時に価格が反映され、総額値にも反映されるようになりました。また、東京データセンターでは従来のサーチャージは17%とちょっと高めでしたが、今回の変更に伴って(計算してみると)実質13%程度に変更され、以前より安くなりました。
    a) DAL09選択時は$665になっている。
    DAL9_CPU_Price.jpg
    b) TOK02選択時は$751になっている。
    TOK02_CPU_Price.jpg
    c) \$665 x 1.13 = \$751

  3. Bare Metal Serverのラインナップ拡張
    a) 最大60コア選択可能なモデル - Quad Intel Xeon E7-4890 v2 (15 Cores, 2.80 GHz) -が用意されました。
    b) Memoryは従来最大512GBまでしか利用できませんでしたが、新規に3TBまで利用可能になりました。
    CPU_MEMORY.jpg
    (2015年08月12日追記。現在E7-4890v2 Quad Coreが表示されなくなったのは、通常納期が長いからだそうです。必要な場合はTicketでリクエストして下さい。)
    c) 新たに960GB SSD1.2TB SSDが選択可能になりました。
    SSD.jpg
    d) 最新世代のGPGPUであるNvidia Tesla K80が選択可能になりました。納期には時間が掛かることがあるそうです。
    GPU.jpg



4. 搭載可能なディスク数によるディスカウント
搭載可能なディスク数によってディスカウントされるようになりました。具体的には、4 Driveまで搭載可能なサーバー、12 Driveまで搭載可能なサーバー、36 Driveまで選択可能なサーバーによって、1ディスクあたりの価格がディスカウントされます。以下はDAL09での価格例です。
例1)up to 4 drivesの環境(1U Chassis)。List Price
4shelf.jpg
例2)up to 12 drivesの環境(2U Chassis)。List Priceの25%引き
12shelf.jpg
例3)up to 36 drivesの環境(4U Chassis)。List Priceの30%引き
36shelf.jpg


5. SoftLayerのOutbound bandwidthの無料枠が小さくなってしまいました。。。
具体的には、Bare Metal Serve, Virtual Server(Monthly)は従来20TB/5TBの無料のoutbound bandwidthがあったのですが、新モデルではそれぞれ500GB/250GBになってしまいました。がーん。。。確かにこれでも他社に比べたら無料枠は非常に大きいのですが、従来の無料枠があまりにも多かったので、この1点だけはちょっと残念ですね。。。
例)Bare Metal ServerでDAL09選択時のOutBound Bandwidth
Bandwidth_BMS_DAL09.jpg
2015/07/28追記 ただし、Vyatta Gateway Appliance(Subscription Edition)やNetScaler VPXのようなNetwork Appliance製品に関しては、Public Outbound bandwidthは当面20TBのままでのようです!!!

既存環境への影響について

アラカルトベースモデル+ロケーションベースモデルに移行することで、見積もりが容易になりますが、一方で既に6月までに購入したサーバー等にはどういう影響を与えるのでしょうか。
結論としては、既にデプロイが完了しているシステムについては価格もOutbound Bandwidth無料枠についても変更されることはありません。例えば、サーバーの課金状況を確認する方法などを利用すれば、既存のOutbound Bandwidth無料枠が増減していないことが分かります。

他に気が付いた内容

  • 2015/07/13追記
    時間課金サーバーで、Standard Hardware Firewall(1つのサーバーのみを保護するFirewall)が購入できなくなっていました。もともとStandard Hardware Firewallは月額課金のアイテムでしたので、時間課金サーバーで購入できることに矛盾を解消しようという意図があったのかもしれません。 FirewallError2.jpg FirewallError.jpg
  • 2015/07/13追記
    月額課金のサーバーで、Standard Hardware Firewall購入時にPort Speedが選択できるようになりました。ただし、Software FirewallをStandard Hardware Firewallは同時には購入できないようです。まぁ、Software Firewallは自分で後から導入すれば良いでしょうから、そんなに困るものではないと思いますが。 FirewallError3.jpg
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