duplicityとは

duplicityはローカルのファイルをリモートにバックアップする便利なOSSです。特に、Amazon S3へのバックアップにも対応しています。ということは、S3互換のIBM Cloud Object Storageにもバックアップが取れます。

手順

IBM Cloud Object Storageのオーダーとバケットの作成

（手順省略）

クレデンシャルファイルの作成

以下のファイルを作成します。awsという文字が見えるのは気のせいです。

$ vi ~/.aws/credentials

[ibmcloud-s3]
aws_access_key_id = ポータルで確認できるアクセス・キーID
aws_secret_access_key = ポータルで確認できる秘密アクセス・キー

duplicityのインストール

CentOSやRed Hat Enterprise Linuxの場合はepelリポジトリが必要です。

# CentOSの場合
$ yum install epel-release

# RHELの場合
$ yum install https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/epel-release-latest-8.noarch.rpm

duplicityをインストールします。

$ yum install duplicity

バックアップの取得

ポータルで確認できる認証エンドポイントを指定して、バックアップを取得します。東京リージョンだとs3.jp-tok.cloud-object-storage.appdomain.cloud（パブリック）、s3.private.jp-tok.cloud-object-storage.appdomain.cloud（プライベート）またはs3.direct.jp-tok.cloud-object-storage.appdomain.cloud（VPC）です。今回はパブリックを使用します。

# 初回
$ AWS_PROFILE=ibmcloud-s3 duplicity full --no-encryption --s3-endpoint-url https://s3.jp-tok.cloud-object-storage.appdomain.cloud ソース boto3+s3/バケット名/プレフィックス

# 2回目以降
$ AWS_PROFILE=ibmcloud-s3 duplicity incremental --no-encryption --s3-endpoint-url https://s3.jp-tok.cloud-object-storage.appdomain.cloud ソース boto3+s3/バケット名/プレフィックス

もし実行時にduplicity: error: no such option: --s3-endpoint-urlが表示されエラーとなった場合は、こちらの記事を参照ください。

うまく動けばとても簡単にバックアップがとれます。リストアも同様にできますし、今回は暗号化なしにしましたが、暗号化も容易です。詳しくはduplicityのドキュメントを参照ください。