はじめに
Bluetooth が搭載されていないノートパソコンがあり、USB ドングルで Bluetooth 機能を追加していました。
とあるタイミングでドングルを奪われ(笑)、新たに Bluetooth 5 対応のドングルを調達したのですが、これが Ubuntu で動きませんでした。悲劇。
ですが、ちょっとゴニョっとしたら動いたので、メモを残します。
結論
Ubuntu 20.04 LTS Focal Fossa は HWE の Kernel 5.11 で動きました。
Ubuntu 18.04 LTS Bionic Beaver は、Ubuntu Kernel Team がビルドしている Kernel 5.11 で動きました。
レシピ
20.04 LTS Focal Fossa
20.04 LTS Focal Fossa はデフォルトで HWE が enable されているハズです。なのでフツーにアップデートしていれば 5.11 になります。
Ubuntu MATE 等では HWE が disable なので、自己責任で enable にしましょう。
(最初コレに気付かず右往左往したのはナイショです。)
18.04 LTS Bionic Beaver
18.04 LTS Bionic Beaver は HWE の最新が 5.4 です。オリジナルが 4.15 なので、それに比べれば新しいですが、ドライバが取り込まれたのは 5.8 らしいので、このままでは RTL8761B ドングルは動きません。
ドライバ単体のソースコードを入手してビルドしてロードする、という方法もあるようですが、せっかくパッケージ化された Kernel があるのですから、利用させてもらいましょう。
5.11 の最新は執筆時点で v5.11.22 です。
なお 5.11 を選んだのは Focal Fossa と同じにしようと思ったからです。安直万歳。
さて、必要ファイルは3つです。
- linux-image-unsigned-5.11.0-20-generic
- linux-modules-5.11.0-20-generic
- linux-modules-extra-5.11.0-20-generic
apt install でインストールすれば grub に登録され、フツーに起動できるようになります。
注意
RTL8761B ドングルは技適を取得していない商品が涼しい顔で流通しているので注意してください。
技適を取得している商品も別に極端に高額じゃないので安心してください。
おわりに
先に 20.04 で確認したので、18.04 は 20.04 にアップデート(アップグレード?)しても良かったんですが、半年もすれば 22.04 LTS が出るわけで、いま 20.04 を始める選択はありませんでした。
そして、当初は vanilla kernel をビルドしようと思っていたんですが、Ubuntu Kernel Team の成果物があるじゃないかと思い出して、試してみたら使えた、という次第です。
18.04 でも手軽に新しい Kernel が利用できるなんて、便利すぎますね。Kernel Team に感謝。