「時間管理のマトリクス」って知ってる?
はじめに
今回、私の目標の中に「仕事の組み立て方」という目標があります。私自身、タイピングなどのPCスキルはそれなりに持ち合わせていると思っていますが、仕事の納期に対してどのような順序でタスクをこなしていくか、優先順位を決めることが弱いです。そのため、今回の記事では「時間管理のマトリクス」という考え方を学習(インプット)し、ブログ記事として残(アウトプット)し、適宜復習するようにします。
時間管理のマトリックスとは
時間管理のマトリクスは「緊急度」と「重要度」のマトリクスです。これは、タスクの優先順位付けに役立つ考え方です。
多くの社会人にとって、有限な時間の中で、効率的に仕事をこなし、生産性を上げていくことは大きな課題です。そんな社会人にとって、「時間管理のマトリクス」という考え方はとても大切です。しかし、考え方を知るだけではいけませんので、この記事を何度も見返して、日々無意識にタスクの優先順位を付けられるようになるまで鍛錬しましょう!
「緊急度」と「重要度」
時間管理のマトリクスは緊急度と重要度のマトリクスとも呼ばれます。
では、「緊急度」と「重要度」とは具体的にどのようなものを指すのでしょうか。
タスクの「緊急度」
緊急度では、早急に対応すべきタスクか否かの視点で分類します(当たり前ですが・・・)。
たとえば、締め切りが近い、時間的に余裕のないタスクは緊急度の高いタスクとして分類されます。
逆に、今すぐ時間を割く必要がなく、後回しにすることができるタスクは緊急度の低いタスクとして分類されます。
タスクの「重要度」
重要度では、物事の本質にかかわるかどうか、つまりプロジェクトや市議との成功にかかわるタスクか否かの視点で分類します(とても難しい・・・)。
重要度の高い・低いタスクの判別を誤るとプロジェクトの根幹に影響する場合があります。
タスクを「緊急度」と「重要度」に分ける必要性
では、そもそもなぜタスクを「緊急度」と「重要度」に分ける必要があるのでしょうか。
人間は多くの仕事を抱えると、タスクの優先順位を意識する暇がなくなり、より緊急なこと、得意なこと、目先のタスクを優先的に取り掛かる傾向にあります。
そのため、タスクをこなしていっても根本的で本質的な問題が解決しておらず、結果としてプロジェクト全体の遅延や不利益を被ることがあります。
私は納期に間に合わなかったり、大きな損害を出したことはありませんが、時間が足りず本番適用手順の作りこみがあまく、30分で終わる作業を2時間かかってしまったことがあります。その時はさすがに震えました・・・。
このような事態を回避するためには、まずは一度立ち止まってタスク全体を見渡し、整理することが必要です。
その時、タスクを整理しやすく(優先順位を付けやすく)するために「緊急度」と「重要度」という2軸を用います。
時間管理のマトリクスと分類
すべてのタスクは下記の表から「第一の領域」と「第二の領域」、「第三の領域」、「第四の領域」の4つに分類できます。
それぞれの領域については下記です。
- 第一の領域 = 緊急度も重要度も高いタスク → 「必須」
- 第二の領域 = 緊急度は高いが、重要度は低いタスク → 「錯覚」
- 第三の領域 = 緊急度は低いが、重要度は高いタスク → 「効果性」
- 第四の領域 = 緊急度も重要度も低いタスク → 「浪費・過剰」
以下で4つの分類について、より具体的な対処法を紹介します。
第一の領域(緊急度も重要度も高いタスク) → 「必須」
「必須の領域」とも呼ばれ、優先順位がもっとも高く、まず対処すべきタスクです。
たとえば、クライアントからのクレーム対応や、締め切りが差し迫るタスクなど、「すぐ」に「必ず」実行しなくてはいけない領域です。
必須の領域に入るタスクの例
- 締め切りのあるプロジェクト
- 重要な会議への参加
- 顧客向けの大切な提案書作成
- トラブル対応
第四の領域(緊急度も重要度も低いタスク) → 「浪費・過剰」
「浪費・過剰の領域」とも呼ばれ、優先順位がもっとも低い領域です。
たとえば、デスクの整理など、すぐに必ず「実行しなくてもよい」領域です。
ただし、この領域のタスクは放置していると第二の領域に移動する場合があるため、頭の片隅に置いたほうが良いタスクでもあります。
浪費・過剰の領域に入るタスクの例
- 暇つぶし
- 時間のむだ遣い
- 長時間の休憩・息抜き
- 世間話
- 長電話
- 現実逃避
- そのほか無意味な活動全般
第二の領域(緊急度は高いが、重要度は低いタスク) → 「錯覚」
上記の通り、第一の領域と第四の領域のタスクの分類は非常にシンプルでわかりやすいです。
しかし、第二の領域と第三の領域の優先度付けです。
「錯覚の領域」と呼ばれ、緊急度は高いですが、重要度は低いタスクがこれにあたります。
たとえば、業務後に記録する作業報告等は緊急度は高いが、重要度は低いタスクと考えられます。
しかし、第二の領域のタスクを人間は「重要」だと錯覚してしまう傾向があります。
上述しましたが、人間は忙しい時ほど、緊急度が高いタスクに優先的に取り掛かる傾向があります。
そのため、時間管理のマトリクスを意識せずに日々の業務を行っているといつの間にかこの領域のタスクに忙殺されているということは少なくありません。
しかし、この領域のタスクに時間を割いても生産性は上がらないため、どうしたら効率よくできるか、そもそも本当に行う必要があるのかを検討し、重要度の高い「第一の領域」と「第三の領域」に時間を割くようにしましょう。
錯覚の領域に入るタスクの例
- 不必要な報告や業務の中断
- 意味のない電話やメールの対応
- むだな会議
- 報告書の作成
- 他人の些細な事柄など
第三の領域(緊急度は低いが、重要度は高いタスク) → 「効果性の領域」
「効果性の領域」と呼ばれ、緊急度は低いですが、重要度は高いタスクです。
この領域は、「将来への価値を生む重要なタスク」が分類されます。
長期に考えると、本来時間を費やすべき領域はこの「効果性の領域」です。
たとえば、長期的営業戦略や、知見を高めるための研修や勉強などが当てはまります。
緊急ではないためにどうしても後回しにされがちですが、緊急度の高いタスクにばかり気を取られすぎると時間を浪費し本当に必要な成果が得られないということが起こりえます。
つまりこの領域のタスクを計画的に実施することで、自身のパフォーマンスが上がり、「必須の領域」のタスクが減るという効果があります。
「浪費・過剰の領域」と「錯覚の領域」のタスクを見直すことで、能動的に時間を生み出すことが大切です。
効果性の領域に入るタスクの例
- 仕事の準備
- トラブルの予防
- 事業計画の作成
- 人間関係作り
- 自分磨き・スキルアップ
- 健康の維持など
自分の時間の使い方
ここまでで感の良い人は、自分の時間はどの領域で使えばよいのかに気づいたのではないでしょうか。
ここまで時間管理のマトリクスの考え方について、説明しました。
その中で考え方はわかったけど、実践するにはどうすれば・・・?と疑問に思った方もいるかと思います。
実際に私もまとめながら、「どうすれば効果性の領域に集中できるのだろう?」と疑問に思っていました。
まず、効果性の領域の活動はすぐに効果を得られるものではないことも多いです。
効果性の領域の活動は根本的な問題解決や環境整備であることが多く、必須の領域のタスクを減らす鋼がありますが、「緊急ではないため後回しにされがちで、結局行われない」というケースがよくあります。
「緊急度 > 重要度」で物事を判断する癖がついてしまうと、緊急で降りかかってくるタスクに常に振り回されてしまい、いつまでたっても本当に重要なタスクに取り組むことができません。
ビジネスにおいては、自分の時間を「重要度」の高い領域(必須の領域・効果性の領域)で使うことが大切です。
効果性の領域の活動に注力する方法
- 効果性の領域のタスクに集中するための時間を作る
- 錯覚の領域や浪費・過剰の領域を減らすために、相手もしくは自分に対して「NO」と言う
- 重要事項から先にスケジューリングをする
- 他人に任せたほうが効果的なものは勇気をもって任せる。権限委譲する。
さらにその先へ「PLUS ULTRA」
錯覚の領域や浪費・過剰の領域を減らすことができたら、次は必須の領域の活動も減らしていきましょう。
「錯覚の領域」「浪費・過剰の領域」「必須の領域」を減らすことで、「効果性の領域」に最大限の時間を費やすことができます。
ちなみに、僕のヒーローアカデミアが好きです。
参考
https://www.jooto.com/contents/priority-matrix/
https://www.hr-doctor.com/news/management/engagement/management_time_effective_2steps-7