2021年4月18日に応用情報技術者試験を受験し、無事合格できたので備忘録として残します。
私のスペック
理系大学院を卒業した後、SIerに就職し現在新卒2年目です。
仕事はフルリモートで、Webアプリケーションの開発(フロントエンド、バックエンド)に携わっています。
なぜ受験したのか
- ITの知識を体系的に身につけられると考えたから
- 錯覚資産になると考えたから
元々私は大学が情報系の学部ではなく、ITの知識はほぼありませんでした。
また、SIerに就職したものの、ITパスポートや基本情報技術者試験等の資格を持っていませんでした。
そのため、ITの知識を体系的に身につけたいと思い、ダメ元で応用情報を受験しました。
(基本情報→応用情報と勉強するのが面倒だから、応用情報を取得すると会社から報奨金が出るから、という理由も大きかったです)
また、新卒からずっとフルリモートなので仕事の成果が周りにアピールしづらく、これからのキャリアが不安な状況でした。
私は近い将来転職を考えており、そのため裁量権のある実務を任せてもらいたいので、目に見える資格を取りたいと思っていました。
以上の理由から応用情報を受験しました。
学習期間
学習期間は2月〜4月当日までなので、約3ヶ月です。
毎日勉強していたわけではない(週3日、1日2時間程度)ので、実質1ヶ月〜2ヶ月です。
学習方法
- 参考書で知識をインプット
- 過去問演習(午後)
- 過去問演習(午前)
という順番で勉強しました。
参考書で知識をインプット
ITの知識がなかったので、まず知識を網羅的にインプットするために参考書を読みました。
こういう技術系の参考書は読みにくいものが多いですが、ここで必要なのは最後まで読み切って全範囲の内容に触れることだったので、内容の分かりやすい参考書を選びました。
選んだ参考書は以下です。
この本では、とっつきにくいITの用語や概念がイラストを用いて分かりやすく説明されており、初学者が挫折せず知識を網羅するのにピッタリでした。
読み終わるまで大体1ヶ月〜1ヶ月半かかりました。
過去問演習(午後)
知識のインプットが終わった後は、過去問演習に移りました。
応用情報は、鬼門と言われるのは午後の記述試験なので、午後の過去問演習に時間を充てました。
ここでは人によっては参考書を使わなくても大丈夫ですが、私は午後試験の内容をほぼ知らなかったので、傾向と対策が詳しく書かれている演習の参考書を使用しました。
2021 応用情報技術者 午後問題の重点対策 (重点対策シリーズ)
この本は「緑本」と言われている有名な本で、応用情報の午後対策としておすすめの一冊です。
午後の選択問題ごとに章が別れているのですが、問題演習に入る前に選択問題の知識と出題傾向が分かりやすく解説されており、問題で用いられる知識をある程度復習してから演習に移ることができます。
文系科目など一部の選択問題については収録年数や解説が少なかったりするので、そういった問題を選択する場合は実際の過去問で補った方がいいです。
私の場合は、まず自身の得意科目・苦手科目を知るために全ての章を一通り解き、平均得点の高かった6科目について実際の過去問を追加で解き補強しました。
なぜ6科目かというと、午後の選択問題は5問中4問(1問は情報セキュリティが必須)で、問題が難しかったときの保険として+2問したからです。
勉強したのは、メインで情報セキュリティ、プログラミング、データベース、組込みシステム開発、情報システム開発、サブでプロジェクトマネジメント、サービスマネジメントでした。
余談ですが、私は書籍ではなくKindle版を購入し、iPadで開いて演習を行っていました。
こうすることで、本を開くときに手で押さえる必要がなく、また持ち運びにも便利だったのでおすすめです。
午後対策には1ヶ月ほどかかりました。
過去問演習(午前)
ここまで来たら知識も大方身についているので、午前対策を行わなくても最悪なんとかなると思いますが、直前の知識の復習も兼ねて午前対策を行いました。
午前対策は、個人的には参考書は必要なく、過去問演習だけで十分だと思います。
過去問演習を行なったサイトは以下です。
直近2回(1年)分の過去問で出た問題は出題されないみたいですが、私は念のため直近10回(5年)分を解きました。
応用は午前午後ともに60%がボーダーラインで、午前だと80問中48問解ければ通過できます。
午前は午後と違い絶対評価なので、48点以上である程度安定したら対策は十分だと思います。
点数を安定させるコツは、過去問を時終わった後答え合わせをするときに正解の問題も不正解の問題も解説を丁寧に読むことです。
こうすることで、回数をこなさなくても知識の定着を図ることができます。
午前対策には直前1週間ほどを使いました。
試験当日
起床
応用情報は、起床できるかや会場に到着できるかどうかも重要です。
受験申し込みをしても会場に現れなかった人の割合が多いらしく、「起床試験」と揶揄されていたりします。
前日は早めに就寝し、会場までの交通機関を確認しておきましょう。
午前試験
午前試験は、試験時間150分の試験ですが、過去問演習を行っていれば60分ほど時間を残して解答を終えることができると思います。
ここでは、マークミスにだけ気をつけましょう。
私は、90分ほどで解答と見直しを完了し、早めに退出して休憩の時間に充てました。
午後試験
本番の午後試験です。
試験時間は150分で、5問解答する必要があるので1問あたりに使える時間は30分です。
しかし、準備していた問題が難化していた場合の他の問題への切り替えや解答の見直しを含めると、1問にかけられる時間は実質20〜25分です。
私は上述の通り、メインで解く問題を5科目用意して、午後試験に臨みました。
まず情報セキュリティに着手したのですが、知識の穴だった部分(DNS)が出題されてしまい、回答に確証がないままプログラミングに取り掛かりました。
プログラミングは、丁寧に進めれば完答が狙える問題でしたが、時間を30分かけてしまいました。
そして、次にデータベースに取り掛かったのですが、問題を読み進めていくうちに、
「ヤバい…全然わからない…」
データベースは問題文の情報量が多く、また過去問で出題されたことの内容な知識が問われていました。
そこで一旦データベースは飛ばし、情報システム開発や簡単な問題が多い組み込みシステム開発に目を移しましたが、どちらも過去問よりもはるかに難化していました。
このとき軽いパニック状態になってしまい、問題文を読んでも全然頭に入ってきませんでした。
終わってから知りましたが、この回は、技術系科目が著しく難化し、文系科目が易化していたそうです。
私はサブで用意していたプロジェクトマネジメントとサービスマネジメントを解こうと思いましたが、プロジェクトマネジメントは問題文を読んで難しいと判断してしまい、サービスマネジメントのみを代わりに解きました。
残り2問をどの問題にするかですが、データベースが一番問題文が難解だと感じたので情報システム開発と組み込みシステム開発を選びました。
問題選択に時間を割いてしまったので、解き終わるのがかなりギリギリになってしまい、見直しはほぼできませんでした。
各科目の当日の手応えは以下でした。
科目 | 所感 |
---|---|
情報セキュリティ | 選択問題の手応えゼロ |
プログラミング | 記述ミスがなければ完答 |
組み込みシステム開発 | 記述問題以外は手応えあり |
情報システム開発 | 全て手応えなし |
サービスマネジメント | 記述ミスがなければ完答 |
振り返ると大半が壊滅的でしたが、プログラミングとサービスマネジメントを選択したことが功を奏しました。
結果発表
試験日は4月18日だったのですが、結果発表は6月25日と2ヶ月も空いたので、とてもソワソワしました。
自己採点は、厳しく見積もって61点でした。
結果的に得点は73点だったので、おそらく技術系科目の難化によって採点が緩めに行われたのだと思います。
まとめ
この記事では、令和3年度春期応用情報技術者試験の合格体験記を書かせていただきました。
資格を取得することが目的となってしまっては本末転倒ですが、関連知識を体系的に学べるという点や、目標を持って勉強に取り組めるという点で有意義な資格でした。
皆さんの参考になれば嬉しいです。