急に思い立って、噂のワーケーションとやらを約1週間ほどやってみました。
その際の感想などをまとめてみます。
ワーケーションとは
Wikipedia より。
ワーケーションとは、「ワーク」(労働)と「バケーション」(休暇)を組み合わせた造語(かばん語)で、観光地やリゾート地でテレワーク(リモートワーク)を活用しながら、働きながら休暇をとる過ごし方。在宅勤務やレンタルオフィスでのテレワークとは区別される。働き方改革と新型コロナウイルス感染症の流行に伴う「新しい日常」の奨励の一環として位置づけられる。
働き方改革とコロナウイルスの流行に伴い、政府や各自治体などが推奨し積極的に誘致などが進められてきているようです。
例えば東京都などでも多摩地区を中心に実証実験が進められてきているようです。
働きながら地域の魅力を再発見
東京都ワーケーション普及促進等モデル実証事業
なぜワーケーションをしようと思ったのか?
理由としては3つほどありました。
1. 以前からノマドワーカー的な事をしてみたかった
普段から常にMacBookとモバイルバッテリーを持ち歩いており、以前から外で作業する事に漠然とした憧れがありました。
時代の変化が追いついて来たと思ったので、やるなら今しかないと考えました。
2. リモートワークのマンネリ化
非常事態宣言の頃から、弊社は(ほぼ)フルリモートワークが可能な状態になって半年以上経過しましたが、
ずっと自宅で籠もってやっており個人的には特に困る事も無いものの、だいぶマンネリ感が出てきたので変化を付けて生産性が上がるかどうかを試してみようと思いました。
3. GoToトラベルが使えるうちに検証しておきたい
ここ最近のニュースを見ているとなかなか難しい状況になりつつあるようですが、
落ち着いてからにしよう、などと言っていたらもう使えなくなってしまいそうでした。
(悲しいことに)長らく一人暮らしで誰にも遠慮をする事もない生活なので、
せっかくなら東京を抜け出してみようということになりました。
場所をどこにするか?
ほぼフルリモートワークとは言え、何かあった場合にすぐ東京に戻れるようにしておく必要があると考えました。
ワーケーションで人気なのは温泉地や自然が多い場所などのようですが、
自分は好きなアニメの聖地である山梨県・長野県・静岡県のどこかにしようと考えました。
個人的にこの数年で山梨県はかなりの回数行っており、おそらくこの先も何度も行くことになるはずなので、そうすると一番遠い長野県にしようと考えました。
調べてみると
信州リゾートテレワーク
というサイトがありまして、具体的なコワーキングスペースなどが紹介されていてホテルが使えなかった場合の冗長化にもなるため、この中から温泉も観光地もあって鉄道も使える上諏訪に決めました。
どこに泊まったのか?
値段、コスパ、ネット回線、徒歩圏内、観光資源などのバランスを考えて以下のホテルにお世話になりました。
上諏訪ステーションホテル
普段の旅行ではだいたい外を歩き回っているので、ただ寝られればいいということでだいたい一番安めのビジネスホテルしか利用しない方なのですが、今回は一週間滞在で観光というよりガチで仕事をしにきているので、
純粋なコストよりもそこそこ評価が高いところにしました。
今ならGoToトラベルが使えるのと、このホテルは4連泊以上するとさらに割引が効くので、地域共通クーポンを入れると実質1日3000円程度で朝食付きとなりました。
予約時に鉄道が見える部屋をオーダーしたため、ホテルの窓からは中央本線の鈍行や特急あずさなどが時々通るのを眺められて良い気分転換になりました。(自分が泊まったのは最上階の808号室)
日程
土曜から出発し、土・日は山梨や周囲の観光をして、月曜から金曜までの日中はほぼ作業をしてみました。
自宅でやるときは始業はだいたい11:00からなのですが、ホテルの朝食の時間が朝6:30〜9:30なので、どうしてもその時間に合わせる必要がありました。
だいたい朝9時頃から20時頃まで、途中ランチをはさみながら一日中だいたいホテルの机で作業する感じでした。
作業環境
シングルの部屋なので広いとまでは行きませんが、MacBookを2台並べてもまだ余裕がある環境でした。
自宅には机・椅子が無くテーブルにあぐらをかいて作業しているので、それよりも遥かに快適な環境でした。
窓を開けると上諏訪駅の放送や電車の音が時折聞こえてきて、鉄道好きな方であれば何よりの環境だと思います。
ホテルのWi-Fi回線ですが、時折不安定になる事もあるものの、上り・下りともに30Mbps以上は出ていて不自由は感じませんでした。
休憩時・就業後のリフレッシュ
これのためにワーケーションに行ったといっても過言では有りません。
自分は車を持っていなので移動手段は徒歩のみですが、この上諏訪は狭いエリアに駅・温泉街・諏訪湖が固まっているので、ホテルから徒歩5分で諏訪湖湖岸に出る事が出来ました。
またこのホテルは午後3時から深夜までいつでも温泉に入る事が出来るので、午後や深夜であれば作業の合間にサクッと温泉に入ることも可能です。(自分は寝る前だけでしたがw)
食事事情
これもワーケーションならではの楽しみ。
自炊できる方なら良いかもしれないですが、せっかく観光に来ているのでその土地のものを多く食べたいと思っていました。
観光地のため夜は基本20時を過ぎるとほとんど選択肢がなくなってしまいます。
ラーメン屋ですら20時以降は徒歩圏内だとほとんど数軒しか空いていませんでした。
このためいつもより朝型の生活をするといろいろと捗ると思います。
駅前のホテルだったので、さっと電車に乗り込んで隣の駅に食べに行くなどもしてみたりしました。
コワーキングスペース・フリースペース
上諏訪駅前には駅前交流テラス「すわっチャオ」という施設があり、
このようなフリースペースを申し込めば無料で使うことが可能でした。
Wi-Fiも快適で、ここではそれなりに作業をされている方がおり、ホテルに飽きたらこちらに移動するというのも良さそうです。
公共の場所のため、検温・マスクは当然必須でしゃべるのもあまりよろしくないため、
オンライン会議をする際は同フロアにある有料の会議室を借りると良さそうでした。
持っていって良かったもの
Anker PowerPort+ 5はケーブルの長さもあり、USB-Cの高出力も付いているので重宝しました。
ホテルの部屋にはディスプレイがあるわけじゃないため、PCが2台あると調査用と使い分けられて良いかと思いました。徒歩だと荷物が重くなりますが、数日以上の滞在型の場合、重くても持っていく価値はあると思います。
注意すること
地域共通クーポンは使えるお店・使える日にちが限られているため、マップを調査して早めに消費するようにすると行動範囲が広げられそうです。
また現在の状況下のため仕方ないところはあるのですが、もともとこのホテルで行っていた朝食バイキングはコロナ禍の対応のため休止となっており、だいたい毎日同じようなセットメニューとなります。美味しくてボリュームもあるのですが、ずっと同じだと飽きるという方は連泊の途中で別の宿に移ってみるというのも良いかもしれません。
ワーケーションのメリット
- 普段と違う環境はやはり新鮮で気分転換になる
- 好きな観光地だとちょっと外に散歩に行くだけでテンションが上がる
- 非日常と日常が交わると言うか、不思議な感覚で緊張感を持って作業が出来る
- 休憩時間で温泉にも入れる
- 平日が終わればまた交通費をかけずに観光の続きが出来る
- 開発合宿をしているような気分になれる
- 常に一人なので感染症予防にもなる
- オンライン勉強会なども普段と変わらず参加可能
ワーケーションのデメリット
- 現在GoToでかなり格安とは言え、自宅でリモートワークするよりはそれなりにお金はかかる
- 最初はとても新鮮だが、3日目くらいで慣れて地元民のような感覚になってくる
- 食事・お店の制約が多いので、ある程度滞在するのであれば自炊設備やお店のバリエーションを考えておく必要がある(ビジネスホテルだと自炊は難しい)
- 徒歩のみだとどうしても行動範囲が狭くなってしまうので、車等の交通手段があるとさらに楽しめそう
まとめ
今回かなり勢いで実行してしまいましたが、本当にワーケーションに来てよかったと思いました。
果たして生産性が上がったかという点ですが、
自然と朝型の生活になるため、自宅でやるよりもやはり捗った気がします。
何よりも仕事が終わった後の開放感・特別感がたまりません。ただ好きな場所にいると言うだけで幸福感がありました。
まだまだ世間の状況がどうなっていくのか予断を許さない状況ですが、
出来ることなら是非また別の場所でも転々としながらやってみたいなぁ、と考えています。