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ジョン・P・コッターのリーダーシップ論を読んだのでメモ

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はじめに

リーダーシップ開発のために本を読むことになったので、ジョン・P・コッターの「リーダーシップ論」を読んでみた。その内容をメモとして残しておく。

本書は著者のリーダーシップに関する研究をまとめた内容になっており、特にマネジメントとリーダーシップの違いをベースにリーダーシップとはどんなものかについて書かれている。最後まで読んだけど、本書のエッセンスは序章に詰まっている。機会があれば序章だけでも読んでみると、何か気づきがあるかもしれない。以降の章では実践時の注意点や、具体的な事例を交えて、理解を深められる形になっている。

以降はメモ書き。

マネージメントとリーダーシップの違い

  • マネージメントは「複雑さ」に対処する
  • リーダーシップは「変化」に対処する

マネジメント

  • 統制と問題解決によって計画の達成を確実にする
  • 目標+達成に向けた具体的な手順+計画を実現するための資源配分
  • 計画達成に必要な組織構造と業務を作る
  • 適切な人材を配置し、計画の内容を伝え、実行の責任を負わせて、実行状況をモニターする仕組みを作る

リーダーシップ

  • みんなを正しい方向へ導き続ける
  • ビジョン+変革を起こすための戦略
  • メンバーたちがビジョンを理解し、その実現に向けて努力を傾け、全員が一眼となれるように新たな方向性を伝える

リーダーシップのカギ

スタイルではなく中身にある。職務遂行の際の核となる行動様式に関わるもので、表面的な緻密さや策略のことではない。この核の部分にあるものは、時代、文化、業種の違いによって変わるものではない。

組織

才能を育み、リーダーシップを後押しし、失敗と成功に学ぶことを奨励する場であるべきである。

優れたマネージャー

ステレオタイプな行動様式に逆らう傾向がある。

リーダーシップ 10の教訓

教訓1

今日のマネージャーが重要な組織変革を成功させるには、その手法に関係なく、時間のかかる、非常に複雑なプロセスを踏まなければならない、手っ取り早く、段取り良くとは決していかない。

大きな成果を収める組織変革

  1. 社員に危機意識を持たせる
  2. 変革を遂行する強力なチームを作る
  3. ふさわしいビジョンを定める
  4. ビジョンを組織全体に周知する
  5. 社員がビジョンに向けて行動するようにエンパワーメントを実施する
  6. 懐疑的な社員を納得させ、信頼を獲得するために満足のいく短期的な成果を出す
  7. 活動に勢いをつけ、さらに難しい課題に取り組む下地をつくる
  8. 新しい行動様式を組織の文化として根づかせる

教訓2

環境にかかわらず、一般的に変革は教訓1で述べた複雑な8段階のプロセスを経る。しかし、成功を目指す優秀なマネージャーの場合は、それぞれの状況でカギとなる課題に臨機応変に対応するため、基本の行動はその都度異なる。

教訓3

非常に有能で志に満ちたマネージャーでさえ、大きな変革の際には、予測できたはずの過ちを犯してしまう。こには様々な理由がある。
既存のシステムをマネジメントしていく方法や物事を少しずつ変えていく方法しか習得していない。組織が飛躍するための大きな変革に必要なリーダーリップをどうやって発揮するのか誰も教わっていない。

教訓4

ここでリーダーシップの問題が極めて重要になるのは、リーダーシップとマネジメントは別物だからである。変革の最大の原動力はリーダーシップであり、マネジメントではない。リーダーシップが不足すると、過ちを犯す確率は大きく高まり、変革が成功する確率は低くなる。

リーダーシップとは、

  • ビジョンと戦略を策定すること
  • 戦略にふさわしい人員を結集すること
  • 障害を克服しビジョンを実現するために、社員にエンパワーメントすること

マネジメントとは、

  • 計画と予算の策定
  • 組織編成
  • 人員配置
  • 統制、問題解決を通じて、既存のシステムを動かし続けること

教訓5

組織を動かす上でリーダーシップが占める割合は、変化のスピードが加速するとともに増している。

教訓6

組織を動かす仕事は、ますます次のようなものになりつつあると考えてよい。すなわち、計画・予算(マネジメントの部分)とビジョン・戦略(リーダーシップの部分)を盛り込んだ課題の作成、階層の縦のネットワーク(マネジメントの部分)と複雑な人間関係の横のネットワーク(リーダーシップの部分)を駆使した、課題遂行のための人脈作り、そして統制(マネジメントの部分)と動機づけ(リーダーシップの部分)による課題の遂行、である。
課題と人脈という2つのコンセプトを年央に置くことで、計画や統制、ビジョンや動機づけばかりにとらわれず、マネジメントとリーダーシップ双方のベストな部分を活かすことができるようになる。

教訓7

一般に、マネジメントが組織の公式の階層を通して行われる一方、リーダーシップは階層を介さない。そのため、変革に当たってリーダーシップの強化が必要になると、マネージャーはさらに複雑な人間関係に巻き込まれる。

教訓8

組織を動かす仕事には、ますますリーダーシップに関わる部分が増えている。リーダーは複雑な人間の依存関係の中で仕事をするため、組織を動かす仕事も、単に他人に対して公式の権限を講師するよりも、インフォーマルな人間関係の駆け引きのようにある傾向を強めている。

教訓9

組織の階層や公式の権限、マネジメントに加えて、人脈や他社への依存、リーダーシップについても思考を広げてみると、さまざまに興味深い示唆が見えてくる。

教訓10

マネージャーやリーダーが分刻み、時間刻みで行動していることは、マネージャーや英雄的なリーダー、経営幹部に対する典型的なイメージとはまず一致しない。そのため、新人のマネージャーはかなり困惑してしまう。しかし、こうした仕事んおすすめ方は、マネージャーが担う仕事の幅広さ(リーダーシップとマネジメント)、難しさ(組織の維持と変革の実施)、複雑な人間関係(公式の階層に留まらない)を考えれば納得がいくだろう。
優秀なマネージャーは部下に限らずとにかく誰かと話している時間が長い。業務の話だけではなく多岐にわたり、指示よりも質問シていることのほうが多く、実際に重大な方針を下すことはめったにない。

変革への備えがある21世紀の組織

  • いつも社員に高い危機意識を持たせ、現状に慢心させない組織
  • いざという時にすぐに変革推進のためのチームを連携できるようチームワークを銃士する組織
  • ビジョンが全面的に浸透し、必要に応じて刷新が行われ、継続的に周知される組織
  • 新しい針路に向かって動けるよう社員に権限を与える組織

理想的な組織のトップ

  • あらゆる変革とリーダーシップの必要性に対応するためにマネジメントの権限を下のレベルに移譲
  • 業務のムダを省き、時代遅れの活動を廃止
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