はじめに
前回の記事では金融庁のEDINETというサイトから得たXBRL形式のデータから決算書の情報を得る方法について書きました。
その後EDINETでは EDINET API というWebAPIが公開され自動でXBRLファイルをダウンロードできるようになりました。
今回は全上場企業の過去5年間のXBRLファイルをダウンロードして、CSVファイルに変換するプログラムを作ってみました。
処理結果のCSVファイルは以下にあります。
http://lkzf.info/xbrl/data/summary-join.csv
以下のように1行ごとに決算情報が書かれています。
決算の数値は連結決算の値です。
簡単な応用例
表計算ソフト(LibreOffice Calc)を使ってCSVファイルから売上総利益率(粗利率)の度数分布表を作ってみました。
ほかにもいろんな使い方があると思います。
CSVファイルの作成手順
アプリのソースは前回の記事と同じGitHubに入っています。
https://github.com/teatime77/xbrl-reader
以下に処理内容の説明があります。
http://lkzf.info/xbrl/doc
財務分析のサンプルアプリ
CSVファイルのデータを使って財務分析をするウェブアプリも作ってみました。
以下のURLからアプリにアクセスできます。
http://lkzf.info/xbrl/chart/
ChromeとFireFoxで動作を確認しています。
グラフの描画にPlotly.jsを使いました。
ソースはGitHubにあります。
https://github.com/teatime77/xbrl-chart
インラインXBRLファイルで決算情報を確認
EDINETからダウンロードしたZIPファイルの中には、HTMLファイルにXBRLタグを埋め込んだ インラインXBRLファイル があります。
このファイルは下図のようにブラウザで開いて内容が見れるので、数値の確認ができます。
ZIPファイルは提出年月日ごとにフォルダに入っています。
例えば提出年月日が 2022/06/24 なら、下図のように xbrl-reader\zip\download\2022\06\24 にZIPファイルがあります。
ZIPのファイル名の先頭6桁がEDINETコードです。この例では E00012 がEDINETコードです。
ZIPファイルの中の XBRL\PublicDoc の中で末尾が ixbrl.htm のファイルが インラインXBRLファイル です。
貸借対照表や損益計算書は 0105010 や 0105020 で始まる HTMファイルにあることが多いです。 (例外もあります。)
おわりに
まちがいなどがあれば、コメント欄に書かれるかTwitterに連絡をお願いします。
Twitterでアプリの更新のお知らせもしていきます。
teatime77
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。