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Workbox webpack Plugins の GenerateSW 仕様

Last updated at Posted at 2019-04-05

最近 webpack を使ってWebアプリを作る仕事が多く、加えてPWAと話もちらほらとなってきたので情報を探していたらWorkbox webpack Pluginsというものに辿り着いた。(途中経過はかなり端折っている)
どうやって使うものなのか詳しく調べようと思ったが日本語の説明サイトでは全体像を説明しているところが見つからなかったため自分で調べることにした。

Workbox って?

公式サイト
Webアプリのオフライン処理をサポートするJavaScriptライブラリらしい。

PWAを構成する機能のひとつがServiceWorkerServiceWorkerは(ざっくり言うと)ブラウザのAjax通信をインターセプトしてキャッシュ
を返すか実体を返すかなどを分岐できる機能がある。WorkboxはそのServiceWorkerの実装を簡易化してくれるもの、と認識している。

ちなみに公式サイトには頻繁にprecacheという単語(用語?)が出てくる。precacheはServiceWorkerが機能するタイミング(install)でユーザーアクセスに関わらず事前にキャッシュするものらしい。そうじゃないキャッシュはAPI呼び出し時(fetch)の応答などになり動的キャッシュになる。
以降はそれぞれプレキャッシュランタイムキャッシュと呼ぶことにする。

Workbox webpack PluginsGenerateSWInjectManifestの2つの機能を提供している。まずはGenerateSWにどんな機能があるのかを調査する。

英訳のセンスが高くないためこの先記述する内容は最終的に公式サイトで確認することをオススメする。英訳に誤まりがある場合はご指摘大歓迎です。

以降の記載はすべてWorkbox webpack Plugins サイトをベース(というかほぼそのもの)にしている。

GenerateSW

GenerateSWwebpack assetとのパイプを持つServiceWorkerファイルを生成する。webpackでビルドする時に静的ファイルの場所は認識できるのでそれらをプレキャッシュ対象として認識してくれるということだと思う。

GenerateSW を使うケース、使わないケース

  • 使うケース
    • プレキャッシュ機能を使いたい(言うまでもないけど)
    • そんなに複雑な処理を必要としない
  • 使わないケース
    • ServiceWorker以外の機能(Web Pushなど)も使いたい
    • (生成したServiceWorkerファイルに)独自のロジックを入れたい

指定可能なオプション

webpackコンパイル時に適用されるもの

キー 必須 未指定時のデフォルト 説明
swDest string service-worker.js ビルドで生成されるServiceWorkerファイルのパスとファイル名を
webpackのoutput設定からの相対パスで指定する。
importWorkboxFrom enum: string cdn Workboxのランタイムライブラリをどこから調達するかの設定
● cdn: 可用性ある'Google Cloud Storage'からダウンロードして使う。
● local: ローカルコピーを使う。このオプションを選択する場合はローカルにライブラリを用意しておく必要がある。
● disabled: importScriptsオプションを使ってworkbox-sw.jsへのパスを自分で通せ。
※Workboxランタイムライブラリを含むwebpackモジュールのパスを指定することも許容するらしい。(ただしそれはこのオプションではなくimportScriptsで、ということだと思われる...)
chunks string[] [] プレキャッシュ対象のモジュール名(本文ではchank name)を明示的にホワイトリスト方式で指定する。デフォルト設定のままだとなんでもかんでもプレキャッシュするということだと。
excludeChunks string[] [] プレキャッシュ対象にしないモジュール名(本文ではchank name)を明示的にブラックリスト方式で指定する。デフォルトだと...以下同文。
include string[], RegExp[] [] プレキャッシュ対象のモジュールをファイル名ベース(正規表現もOK)で指定する。(多分何も指定しない場合だと思うけど)webpackのtestオプションを使用する。
exclude string[], RegExp[] [/\.map\$/, /^manifest.*\.js\$/] プレキャッシュ対象にしないモジュールをファイル名ベース(正規表現もOK)で指定する。
importsDirectory string webpackコンパイル時にWorkboxが生成するassetsの出力場所を(webpackのoutput.pathのサブディレクトリとして)指定する。
※ただしServiceWorkerファイルについてはこのオプション指定に左右されない。
precacheManifestFilename string precache-manifest.[manifestHash].js Workboxが生成するマニフェストファイル(プレキャッシュするのに必要となるURLなどを含むものらしい)のファイル名を変えたい時に指定する。ただし'[manifestHash]'は必ずファイル名に含める必要がある。
※このオプションで指定できるのはファイル名だけ、出力パスを変えたい場合はimportsDirectoryを使用する。

webpackコンパイルに影響しないもの

キー 必須 未指定時のデフォルト 説明
importWorkboxFrom string cdn (なぜここにある...?詳細は↑を参照)
skipWaiting boolean false ServiceWorkerの更新時にwait状態を無視して制御を乗っ取るかどうか。(skipWaitingの説明は別途するとしておそらく false のままでいいんじゃないか...と)
clientsClaim boolean false ServiceWorkerの新規install後にすぐに(ページのリロードとかなしで)制御できるようにするかどうか。(ServiceWorker無しでは機能しないアプリとかじゃない限り false のままでいいんじゃないか...と)
runtimeCaching object[] [] 動的なAPI応答などをランタイムキャッシュするための指定。'urlPattern'、'handler'、'options'をキーに持つオブジェクトでキャッシュ方法を指定する。(これについては元サイトの実装例を見るのが一番分かり易い)
navigateFallback string undefined なんらかの理由でキャッシュ対象にならないリソースをキャッシュするためのルート(NavigationRoute)を指定する。主にはSPAで使い回されるファイルなどをキャッシュ対象にするための設定らしい。
navigateFallbackBlacklist RegExp[] [] 'navigateFallback'設定が適用する範囲を制限するためのブラックリスト。
ブラックリストとホワイトリストが両方指定されている時はブラックリストが優先される。
navigateFallbackWhitelist RegExp[] [] 'navigateFallback'設定が適用する範囲を制限するためのホワイトリスト。
ブラックリストとホワイトリストが両方指定されている時はブラックリストが優先される。
importScripts string[] - ServiceWorkerから importScripts() を使ってインポートする必要があるJavaScriptファイルを指定する。また、インポートするJavaScriptファイルで 'self.__precacheManifest' にプレキャッシュしたいファイルのURLを指定するとプレキャッシュ対象になる。この設定でpushイベントを処理する追加コードなどをServiceWorkerに含めることができる。(ん?できるのそれ。。そして必須なのこのオプション。。)
ignoreURLParametersMatching RegExp[] [/^utm_/] キャッシュ検索のときに無視するパラメータを指定する。デフォルトだとキャンペーンパラメータはすべて無視するようになっている。
directoryIndex string index.html ウェルカムページをプレキャッシュに含めるための設定。末尾'/'でリクエストされて応答するファイル名を指定する。
cacheId string null Workboxがキャッシュ名に付けるID。主にローカルで開発時に使うもので同じlocalドメインで複数のサイトをホストしているケースで役に立つとのこと。
offlineGoogleAnalytics boolean false 'Offline Google Analytics'のON/OFFスイッチ。trueに設定すると Background Sync によるGoogleAnalyticsをうまいことやってくれる?らしい。
cleanupOutdatedCaches boolean false 時代遅れ旧バージョンのキャッシュを削除してくれる設定。(だとしたらなぜデフォルトが false ?)旧バージョンと齟齬がある場合だけということなのでデフォルトは false ですね。
globDirectory string undefined 'globPatterns'設定が使用するベースディレクトリを指定する。これを指定する場合は'globPatterns'指定も必須。
globFollow boolean true プレキャッシュのマニフェスト生成時に symlinks を追従するかどうかを指定する。
globIgnores string[] ['node_modules/*/'] プレキャッシュのマニフェスト生成時に除外するファイルをglob指定する。
globPatterns string[] [] プレキャッシュのマニフェスト生成時に対象とするファイルをglob指定する。ただし workbox-webpack-plugin の場合は webpack の静的ファイルは自動で対象になるためほとんどの場合指定する必要はない。
globStrict boolean true プレキャッシュのマニフェスト生成時にglob指定のディレクトリの読み取りエラーが発生した場合にビルドをエラー終了させるかどうかを指定する。
templatedURLs object null プレキャッシュするファイル中で "呼び出される複数のファイルの内容" または "記述される特定の文字列" を、プレキャッシュするファイルの一意性を示すバージョンとして使用する場合に指定する。(英訳微妙?)
objectにはstring[]またはstringを指定できる。
maximumFileSizeToCacheInBytes Number 2097152 プレキャッシュする(「ひとつの」だと思うが本文には特に記述なし)ファイルの最大サイズを指定する。不注意な指定で巨大なファイルをキャッシュしてしまう動作を防止する。
dontCacheBustURLsMatching RegExp null プレキャッシュ時の一意性を判断する時のフィルターのようなものとして指定する。例えば静的ファイルに必ずハッシュ値を付与しているような場合に同じファイルを複数キャッシュしてしまわないために使用する。(おそらくここで指定した正規表現部分を削った名前で比較するという意味じゃなろうか、違うかな...?)
modifyURLPrefix object null プレキャッシュのマニフェストのエントリーに前置詞を付与(または削除)する。静的ファイル置き場がローカルとデプロイ時で異なる場合などに使用する。より柔軟な対応が必要なら 'manifestTransforms' オプションを使う。
objectにはstringのみ指定可能。
manifestTransforms ManifestTransform[] null プレキャッシュのマニフェストのエントリーに対して柔軟なカスタマイズを行う。静的ファイルのある特定のファイルだけパスを変えたり、などなど。'modifyURLPrefix' や 'dontCacheBustURLsMatching' オプションを併用している場合はそれらが先に適用される。

やや見辛いテーブルになってしまったので今後修正していきます。

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