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【徹底比較】RHEL vs Oracle Linux 〜サポート・互換性・料金・利用シーンまで〜

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はじめに

本記事では「RHEL(Red Hat Enterprise Linux)」と「Oracle Linux」の違いについてまとめています。
業務で「どっちを選ぶべき?」と悩む方も多いので、サポート、互換性、料金体系などを中心に比較しました。
エンタープライズ向けLinuxディストリビューションといえばRHELが有名ですが、Oracle Linuxも侮れない存在です。特にOracle製品を扱う環境では検討する価値が十分にあります。

それでは早速比較していきましょう!

比較表

項目 RHEL Oracle Linux
ベース Fedora 系 (RHEL 独自ビルド) RHEL 完全互換 (クローン)
サポート Red Hat 社が公式サポート
豊富なエコシステムとパートナーシップ
Oracle 社が公式サポート
Oracle 製品との高い親和性
サポート期間 RHEL 9のELSは2035/3/31まで※1 Oracle Linux 9のExtended Supportは2035/6/30まで※2
料金 基本的には有償で利用
サポート内容によって価格が変動※3
無償で使用可能
有償サポートあり※4
OCIではクラウド利用料にPremier Supportを含む
互換性 商用ソフト・クラウド環境で幅広く採用 RHEL互換性 100% 対応
Oracle製品(DB/ミドルウェア)で最適化
アップデート方式 yum / dnf(RHEL8以降)
定期的なパッチ提供
yum / dnf
独自の「Ksplice」でカーネルのライブパッチが可能(再起動不要)
クラウド対応 AWS, Azure, Google Cloud 等で標準サポート Oracle Cloud Infrastructure (OCI) で最適化済み
AWS, Azure でも利用可能
特徴 エンタープライズでの実績が豊富
ISV認定・検証が多い
無償利用が可能
Oracle製品との親和性・ライブパッチ機能

RHELが認証しているOCIのインスタンス情報はこちら。

※1 https://access.redhat.com/product-life-cycles?product=Red%20Hat%20Enterprise%20Linux,OpenShift%20Container%20Platform%204
※2 https://www.oracle.com/a/ocom/docs/elsp-lifetime-069338.pdf
※3 https://www.redhat.com/en/technologies/linux-platforms/enterprise-linux/how-to-buy
https://www.redhat.com/en/store/red-hat-enterprise-linux-server
※4 https://www.oracle.com/jp/linux/support/

詳細比較

1. サポート体制の違い

RHELはRed Hat社がグローバルに展開しており、膨大なパートナーとエコシステムがあります。Oracle LinuxはOracle社がグローバルで提供しており、特にOracle Databaseやミドルウェア製品との連携が強みです。両社とも公式サポートを提供しています。

ポイント
Oracle製品中心のシステムでは Oracle Linux がおすすめ。


2. 料金体系

RHELは基本的にサブスクリプションモデルです。有償ですが、手厚いサポートと実績があります。
Oracle Linux は OS 自体は無償で利用可能です。商用サポートが必要な場合だけ有償プランを選べます。OCIでOracle Linuxを利用する場合はクラウド利用料金にサポートが含まれているため、別途支払う必要はありません。

ポイント
「とりあえず使ってみたい」「開発用途でコストを抑えたい」なら Oracle Linux が有利。
個人利用や開発用途ではRHELも無償で利用可能。


3. 技術的な互換性

Oracle Linux は RHEL クローンとして開発されており、基本的に互換性は 100%。違いとしては、「Ksplice」により、カーネルのライブパッチ適用ができる点が魅力です。

ポイント
高可用性が求められるシステムでは、ライブパッチが活きる。


4. クラウド環境での使いやすさ

RHELはAWSやAzure、OCIなど主要クラウドで広く採用されています。Oracle Linux はOCIでの最適化が進んでおり、Oracle製品とのセット利用でコストメリットが得られる場合があります。OCIでは無償でサポートを受けられます。

ポイント
クラウド選定次第でコストとパフォーマンスが変わる。


フローチャートで選ぶなら?

まとめ

今回はRHELとOracle Linuxの違いを整理しました。
特に「Oracle 製品をメインに使うか」「コスト重視か」「エンタープライズ向けの広い互換性を重視するか」で選択肢が変わってきます。
ご利用シーンに合った選択の助けになれば幸いです。

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