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DSLAdvent Calendar 2019

Day 24

共同研究を円滑に行うために知っておくべき5つのコト

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はじめに

この記事はDSL Advent Calendar 2019の24日目の記事になります.
当研究室B4の@tbtaaaが担当いたします.

ついにクリスマス前日となりましたが,みなさんいかがお過ごしでしょうか?
家族・恋人・友人等と有意義な時間をお過ごしになっていることを願っています!

さて私は今年度とある企業と共同研究を行ってきて,諸々の事情でなかなかうまく研究が進まない場面がいくつかありました.
そこで本記事では,私の考える学生視点での,共同研究を円滑に行うために知っておくべきことを5点ほどシェアしたいと思います.

1. 必ずしも良質なデータが提供されるとは限らない

企業と特段何かしたことのない私にとって一番最初に驚いたことです.

企業が業務に使用しているファイルのフォーマットが独特で,そのファイルををそのまま提供してもらう場合,研究では利用しにくいものとなっていることがあります.
その場合,研究の前にそのデータのフォーマットの解析や必要な部分の抽出に時間を費やしてしまう可能性があります.
そこでその作業が負担と感じる場合には,まず企業に「(研究に必要な)xxxのデータを,(扱いやすいフォーマット)○○○の形で記録をお願いできないでしょうか」と依頼をしてみましょう.
もしかすると,企業の方がそれに応えてくださるかもしれません.

また提供データに関してですが,何らかの欠損が発生していることは往々にしてあります.
以下にその主な原因を示しておきます.

計測方法 原因
人力 計測抜け, エクセル等への入力ミス
センサ等 故障,企業の都合で電源が落ちる

場合によっては,データの不足が研究に深刻な影響を与えてしまう場合があるかもしれないので,躊躇せずに企業の担当者に欠損している旨を伝えましょう!
企業の方は__意外と正常にずっと計測されていると思っていて,詳細な確認を行っていない場合がありますので__,注意をしましょう.

2. 活動時間のレンジが違う

共同研究を行っているとひしひしと感じるようになることです.

1日の活動時間が,
学生 → 夜主体で朝が弱い
企業 → 日中
の場合が多いのではないかなと思います.

研究のことで急ぎで確認が必要になる時には,場合によって企業の担当者から学生に直接電話が掛かってくることがあります.
その際企業の方は朝から勤務をしている訳ですから,朝に電話が掛かってくることもあるでしょう.
それが夜型の学生にとって__鳴り止まないモーニングコール__となってしまうこともあるかもしれません...
そのため,研究の中で大事な時期の日中には,__常在戦場の構え__でいましょう.
逆にこちらから企業に確認や依頼を行いたい場合は,夜や週末にお願いをしても回答をいただけない場合が多いので,__十分に時間に余裕を持って__メール等をすることをオススメします.

3. 研究の目標が若干異なる

これは学生には若干難しい話です.

○○を企業と大学で協力して実現しようということで共同研究を行っていく訳ですが,企業と大学で研究の思惑は必ずしも一致していないことがあるかもしれません.
特に学生から見て,企業の経営戦略等を説明なしに読み取ることは難しいと思われます.
例えば,大学側としては○○の研究を難しいこともあり,10年かけて完成させたいといった考えがあるとします.
しかし一方企業側としては,○○の研究を5年で見極めをして,今後は××に展開していきたいといった方針があるかもしれません.
契約期間があるため,突然打ち切りとなることはほとんどないと思いますが,プロの共同研究をする学生(?)になるためには,先方の事情も把握することが大事になってくるかもしれません.

4. 成果物やその期限がしっかりと定められている

企業の体質等も若干影響してくるかもしれませんが,研究成果の内容であったり納品期限は厳密に定められていることがほとんどです.
通常の研究でも学会論文や卒論・修論の提出期限は厳密ですが,企業とは契約があるため,大学と企業間との関係を悪化させないためにも,計画的に研究を行い成果を出せるように努めましょう.

5. 本来の研究以外の作業も行う可能性がある

当然のことながら,学生は研究を行うことがメインですが,企業によっては研究成果を,企業の方が利用しやすいような__システムとして__納品して欲しいなどといった要求をされることがあります.
これが本来の研究を圧迫して,過密な研究スケジュールになってしまう要因となる可能性があり,注意が必要です.

さらに,IT分野をメインフィールドとしていない企業の場合,システム構成や搭載する機能をこのようにして欲しいといった具体的な要件を指定してこないことも予想されます.
上記のような場合__開発が難航する可能性が高い上,完成後に思っていたものと違う__といわれてしまうことが考えられます.
そのため,開発を始める前に綿密な話し合いをし,後から齟齬が生じないようにしましょう!

最後に

ここまで共同研究をより良いものにするために,私の思うことを書き連ねてきました.

ですが,何よりも共同研究で一番重要なことは 共同研究先の企業のことを信じる ことです!
研究が思ったように進まず,お互いに疑心暗鬼になって協力し合わなくなるのは得策ではありません.
そういう時こそ,お互いの持ち合わせているノウハウを積極的に活用し助け合うことで,共同研究を成功に導きましょう!

この記事が,これから共同研究を行う学生のお役に立てるようになることを願っています.

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