この記事は,基本的なKubuntu環境セットアップの個人的なメモを兼ねたチュートリアルです。
なるべく自分で設定することが少なくなるような環境を選択しています。
日本語入力とターミナルの設定を主に行います。
個人的な好みで設定しているので適宜読み替えてください。
ハード環境はThinkPad X1 Carbon 6th のUSキーボード仕様です。
ディストリビューション(デスクトップ環境)
ディストリビューションはKubuntuを選択します。
デスクトップ環境はKDEで,ウィンドウマネージャはX Windowです。
Windowsライクで使いやすいと思います。
インストール
isoファイルをここからダウンロードします。
何かしらのツールでUSBに焼いてください。
起動順序を変えてUSBを指した状態で起動すると,Kubuntuが起動するのでインストールアイコンをクリックしてインストールに進みます。
デュアルブート時以外は,特に設定することもありません,案内に従ってインストールしてください。
USBを抜いて再起動,aptのアップデートをかけます。
その後,各ソフトを選択してインストールしてください。
$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade
HiDPI設定
サイズに対して解像度の大きいモニタを使っている場合,表示が小さすぎて読みにくくなります。
KDE設定の「ディスプレイとモニタ→ディスプレイの設定」からGlobal scaleを調整するとすべての要素が拡大されます。
解像度が2560x1440のノートパソコンの場合,倍率150%に設定するのがいいと思います。
キーコンフィグ
個人的な好みでCtrl
はA
の横に来てほしいので設定からleft Ctrl
と入れ替えます。
KDE設定から「入力デバイス→キーボード→詳細→Ctrl position→Swap Ctrl and Caps Lock」を有効化して,入れ替えることができます。
フォント
和文フォントとして,Notoを選択します。
(Kubuntuではインストール済み)
プログラミング,コンソール向けの等幅フォントはHackGenNardを使用します。
リリースページから最新バージョンダウンロードし,~/.fonts
に展開したttfファイルを配置して$ fc-cache -fv
でインストールされます。
設定
KDE設定の「外観→フォント→すべてのフォントを調整」からNoto Sans CJK JP
を選択してサイズを調整します。
これでシステムフォントがNotoになったはずです。
等幅フォントもHackGenNard
ファミリーのうちどれかに変えておきます。
ターミナル環境
ターミナル環境はyakuakeにFishを起動させています。
yakuakeはドロップダウン式の端末エミュレータです。
ホットキーを押すことで画面上部からターミナルが出てきます。
fishは,zshなど他の高機能シェルと異なり,無設定でプラグインを使わなくてもシンタックスハイライトなどの機能が最初から使えるユーザーフレンドリなシェルです。
.bashrc
などにFishを起動させる設定を行うこともできますが,ログインシェルは残したいというのと,シェルスクリプトの書式が異なるのでデフォルトのシェル等は意図的に無設定で残しています。
fish on yakuakeの設定
sudo apt install yakuake fish
でインストールされます。
まずは,起動時にyakuakeが自動起動するように設定します。
1度yakuakeを起動して,トリガーキーを設定しておきます(デフォルトだとF12)。
KDE設定の「ワークスペース→起動と終了→自動起動→プログラムを追加」からyakuakeを検索して登録します。
再起動し,登録したキーを押して起動していることを確認してください。
次に,起動したyakuakeの右下の「閉じる」の横のボタンをクリックして幅と高さを好きなように調整してください。
同じところから「プロファイルの管理」に入ってfishの起動設定をします。
「New...」で新しいプロファイルを作り,「Edit...」で編集画面に入ります
「全般→コマンド」で/usr/bin/fish
を設定してください。
これで最初からfishが起動されます。
「外観」でテーマをお好みに変えておくとよいです。
テーマを編集することで透明にすることもできます。
また,「Choose...」をクリックしてフォントを変えることができます。
ここでもHackGenを指定しますが,デフォルトでは出ないのでShow all fonts
を有効にして,HackGen35Nard Console
を選択してRegularの12ptに設定します。
最後に,編集を抜けたプロファイル管理画面で「デフォルトにする」を押してyakuakeの設定は完了です。
今回,Ctrl+Alt+T
ショートカットは残しているので,bashを使いたい場合はKonsoleを使用できます。
日本語入力環境
Fcitx-Mozcを使用します。
入力切り替えはCtrl + Space
の他にLeft Alt
を設定します。
Mozcでは日本語環境でのふるまいを調整します。
Fcitx設定
Fcitx設定を起動して現在の入力メソッドに英語とMozcが登録されていることを確認します。
「全般の設定→Trigger Input Method」の「全半キー」になっているところをクリックしてLeft Alt
を登録します。
Mozc設定
Mozc設定を起動して,「一般」から句読点を「,。」に,スペースを半角に設定します。
「入力補助」から全角半角の設定をします。
文字グループのうち,アルファベット,数字,「(){}[]」,「#$&2@$^_|`\」の変換前文字列を半角に設定します。
まとめ
この他に,メモリが足りない場合にはスワップ領域の拡張を行ってください。
おすすめの設定や環境があれば,教えてください。