概要
MicrosoftのAI(Cognitive)サービスの1つである、QnAMakerのPreview期間が終了し、正規版が公開されたので要点をまとめる。
TL;DR
- QnAMakerはAzureサブスクリプション必須に。
- QnAMakerの検索アルゴリズムは、Azure SearchのAnalyzerに依存するように。
- QnAMakerのランタイムを動かす環境として、WebAppsが必須に。
- メタデータなどの編集が可能に。
所感
- 精度が出しづらいプレビュー版であったが、機能のシンプルさはいい意味で特筆すべき点だった。
- しかし、GAにより仕組みが複雑化し、LUISやAzureSearchとの役割分けがますます混沌としてきた。
引用元(2018年5月7日公開)
Announcing General Availability of QnAMaker
https://blog.botframework.com/2018/05/07/announcing-general-availability-of-qnamaker/
Learn about QnA Maker
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/cognitive-services/QnAMaker/overview/overview
ハイライト
QnAMakerは、AzureSearchのAnalyzerに依存するように
- このページにしれっと書いてあるが、QnAMakerはAzureSearchのAnalyzerに依存するようになる。
QnA Maker depends on language analyzers in Azure search for providing results. Special re-ranking features are available for En-* languages that enable better relevance.
QnAMakerが、Azureのサブスクリプションと紐づく。
- いままでは完全に独立したサービスだったが、Azureのサブスクリプションと紐づける契約形態になる。
課金制になる。
- 課金はこちらとなっているが、まだ掲載されていない(2018/05/08 0:33現在)。
- 実際はAzurePortalから選択できるこちらの価格になる。QnAMaker自体の価格と、AzureSearchの価格が適用される。
- AzureSearchの価格 ![image.png](https://qiita-image-store.s3.amazonaws.com/0/195903/763930ce-6242-3ba2-9b50-0408a508d4a0.png)
データプライバシーとコンプライアンスについて、Azureと同等のものが適用。
- このSLAが担保される。セキュリティで足踏みしていた企業には朗報。
新しいポータル
- 新QnAMakerポータルのURL。AzurePortalでQnAMakerのリソースを作成した後にこのサイトにサインインすると、勝手にサービスが追加されている。
旧ポータル
新ポータル、洗練されている。LUISに見た目が近づいた。( 参考:https://docs.microsoft.com/en-us/azure/cognitive-services/QnAMaker/how-to/edit-knowledge-base )
スケーラブル
- 必要に応じてスケールを変更できる。いままではフルマネージドのSaaSなQnAMakerだったが、GA後はAzure WebAPpsと、Azure Searchに依存する( 参考:https://docs.microsoft.com/en-us/azure/cognitive-services/QnAMaker/tutorials/choosing-capacity-qnamaker-deployment )。
ログ
- Application Insightsと連携し、ログをため込む。( https://docs.microsoft.com/en-us/azure/cognitive-services/QnAMaker/how-to/get-analytics-knowledge-base )ログ設計の煩雑さから解消されるか。PowerBIと連携すれば一気に可視化も可能。
共有
- 共有も可能。すべてIAMで管理されている。
スコアリングの考え方の変更
- 参考( https://docs.microsoft.com/en-us/azure/cognitive-services/QnAMaker/concepts/confidence-score )
- 従来のものと大きく変更されていないように感じる。
API 4.0のリリース
- 従来よりAPIでのサービス操作がしやすいようになっている印象。
次回
本記事執筆時点では、QnAMakerの新ポータルで、なぜか新しいナレッジベースが作成できなかった。
なので、実際にナレッジベースを作成し、旧QnAMakerと比較しながら変更点や要点をまとめる。