やりたいこと
ある会社で、商談を完了するには上長から承認を得る必要があるという業務ルールが存在しているとします。現状のルールでは、紙で申請書を作り、上長に判子を押してもらうこととなっています。
しかし、紙がもったいないので、これをSalesforce上で実現してみましょう!
中身に入る前に用語説明
上記のように、複数名が連携して1つのレコードをリレーしつつ処理していく様を、一般的に「ワークフロー」と呼びます。
今回の例では2名だけが絡む単純なワークフローですが、実際には多数の人が登場する複雑なワークフローもありえます。
※その方法がデジタルかアナログかは問いません。
※ここでいう「ワークフロー」は、Salesforceの持つワークフロー機能とは別の概念です。
機能要件
- レコード所有者は、商談のステージが「Negotiaion/Review」に達したタイミングで承認申請ができること。
- 承認申請を行うと、商談のステージが「Waiting Approval」に進むこと。
- 商談のステージが「Waiting Approval」となっているレコードは、レコード所有者のManager項目に指定されたユーザが承認を行えること。
- 承認が行われると、商談のステージが「Closed Won」に進むこと。
実装方針
以前であればこのような要件は承認プロセス機能が使われることが多かったですが、この記事では、最近デビューしたフローオーケストレータを使います。
フローオーケストレータは、承認プロセスと違って承認前後のアクションにフローを利用できるので、より複雑な処理の作りこみが可能というメリットがあります。
作るもの
1. 申請用フロー
全体像
表示する画面 ... 「Nextボタンを押すと承認申請が走るよ」という説明があるだけのシンプルな画面
商談レコードのステータスを更新するために値をセットする
商談レコードを更新する
2. 承認用フロー
全体像
表示する画面 ... 「Nextボタンを押すと承認されるよ」という説明があるだけのシンプルな画面
商談レコードのステータスを更新するために値をセットする
商談レコードを更新する
3. フローオーケストレータ
全体像
Start
申請用フローの呼び出し
承認用フローの呼び出し
4. Lightningレコードページ
オーケストレータの作り方のヒント
本記事ではフローの作り方は割愛します。フローオーケストレータは、以下の手順で作成可能です。