はじめに
Amazon Connect は、AWSのアカウントとパソコンがあれば、コールセンターを開設できるAmazonのサービスです。
Amazon Connectは、設定を柔軟に組み合わせることで、色んなニーズに応えることができるようになっています。
主要な概念について、汎用性が高くて関係性を理解するのが難しかったので、それらについて簡単にまとめてみました。
電話番号、問い合わせフロー、キューの関係
- 1つの電話番号は1つの問い合わせフローに接続されます。
- 問い合わせフローは複数の電話番号から接続することができます。
- 複数の電話番号に掛かってきた処理を、全く同じ処理にすることもできます。
- 問い合わせフローの中で最終的にどのキューへ接続するかを指定することができます。
電話番号の管理画面の中に問い合わせフローの設定項目があります。
電話番号
Amazon Connect内で取得することができる050や0120などの電話番号。携帯電話や固定電話などから、この番号へ電話をかけることができます。
問い合わせフロー
掛かってきた電話をどのように処理するか、手順を記述する場所です。
掛かってきた電話は受電オペレータにつなぐ前に、この問い合わせフローを通ります。
この問い合わせフローの中で、IVR(Interactive Voice Response:自動音声応答システム)の選択肢を提示したり、選択された結果で処理を振り分けたりできます。
問い合わせフローは、最終的にかかってきた電話をキューへ渡す。あるいは通話を切断して終了することもできます。
問い合わせフローの例として、「商品について」の問い合わせフローと「採用応募」の問い合わせフローを分けることなどが考えられます。
IVR
「○○に関するお問い合わせの場合は1番を押してください」といったアナウンスを流して、選択された内容によって処理を行う(電話オペレータへの振り分けたり)システムのこと。
キュー
受電オペレータが掛かってきた電話に出るまでの間、電話を掛けてきた人が待たされるところです。電話を掛けた人は待ってる状態(音楽を流したりすることもできる)になります。
受電オペレータはあらかじめ決められたキューの電話にしか出ることはできません。
キューの例として、商品説明を希望している人のキューとか、解約を希望している人のキューといった設定が考えられます。
ユーザー、ルーティングプロファイル、キューの関係
- ユーザーは1つのユーザープロファイルを指定することができる
- ルーティングプロファイルは複数のキューを処理対象とすることができる
ユーザー
ユーザーの大半は受電オペレータですが、管理や分析を行うような人もユーザーです。
電話を掛けてくる顧客のことではありません。
ユーザーは、どのルーティングプロファイルに属するかを複数指定することができます。
ルーティングプロファイル
どのキューに入ってきた電話を取り扱えるかを設定します。
ユーザーとキューを直接つなぐのではなく、ルーティングプロファイルが間に入ります。
1つのキューを指定できます。複数のキューも指定することができます。その場合、優先度を設定することが可能です。
例えば、ベテランスタッフ用ルーティングプロファイルや、商品知識が豊富なスタッフのルーティングプロファイル、新人スタッフ用のルーティングプロファイルなど用意することができるので、対応するキューやその優先度を管理することができるようになります。