10
11

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

特徴ベクトルについて簡単にまとめた

Last updated at Posted at 2021-02-03

こんにちは.

今回は機械学習やパターン認識を勉強しているとよく出てくる「特徴ベクトル」について自分なりにまとめてみました.(大学の講義資料を自分でまとめ直しただけですが.)

間違いがあるかもしれませんがご容赦ください笑

#まずベクトルについて

__ベクトル__とは,簡単に言うと複数個の数値の組で表される量のことです.
$$
\boldsymbol{ x } = (x_1,x_2,...,x_d)
$$
$x_1,x_2...$には数値が入ります.(例:$\boldsymbol{ x } = (2,4,5)$)

そして,高校数学でも習いますがベクトルには__長さ__や__距離__,__内積__といった概念があります.ベクトルの長さは「ノルム」,距離は「ユークリッド距離」と言ったりもします.

計算式は以下のようになります.

ベクトル$\boldsymbol{ x }$のノルム(長さ):
$\Vert \boldsymbol{ x } \Vert = \sqrt{ x_1^2 + x_2^2 + \cdots + x_d^2} = \sqrt{\langle \boldsymbol{ x },\boldsymbol{ x } \rangle}$

ベクトル$\boldsymbol{ x }$とベクトル$\boldsymbol{ y }$との距離(ユークリッド距離):
$\Vert \boldsymbol{ x }-\boldsymbol{ y } \Vert = \sqrt{ (x_1 - y_1)^2 + \cdots + (x_d - y_d)^2}$

ベクトル$\boldsymbol{ x }$とベクトル$\boldsymbol{ y }$との内積:
$\langle \boldsymbol{ x },\boldsymbol{ y } \rangle = x_1y_1 + x_2y_2 + \cdots + x_dy_d = \Vert \boldsymbol{ x } \Vert \Vert \boldsymbol{ y } \Vert \cos \theta$

以上がベクトルの基礎の考え方となります.

#特徴ベクトル

__特徴ベクトル__とは,パターン情報を変数値を要素とするベクトルの形式で表現したものです.パターン情報は濃淡画像の画素値等です.

例えば,以下のような「3」を表す画像(白が画素値0,黒が画素値1とする)があったとします.

![3_pa.jpeg](https://qiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/0/880557/2186ce85-011a-cd69-5749-aa381cf0766e.jpeg)

この画像を特徴ベクトルとして表すと,以下のようになります.(見やすいように行の終わりと始まりの間に空白を設けています)
$$
\boldsymbol{ x } = (0,1,1,1,0, 0,0,0,1,0, 0,1,1,1,0, 0,0,0,1,0, 0,1,1,1,0)
$$

同様に「2」を表す画像だと,以下のようになります.

2_pa.jpeg

$$
\boldsymbol{ x } = (0,1,1,1,0, 0,0,0,1,0, 0,1,1,1,0, 0,1,0,0,0, 0,1,1,1,0)
$$

また,例で表した2つの画像は25画素であるとしているので,特徴ベクトルの要素数が25となります.このとき,これらの特徴ベクトルは25次元であるといえます.

このことから,実際の写真等を特徴ベクトルで表す場合,何十万次元となります.

#特徴空間

__特徴空間__とは,特徴ベクトルが表現される空間のことです.特徴ベクトルが2次元であった場合は,特徴空間は2次元空間となり,25次元であった場合は特徴空間は25次元となります.

#おわりに

今回のようにデータを特徴ベクトルに変換することは,パターン認識等のコンピュータによる識別において重要だと考えられます.

10
11
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
10
11

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?