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PaaS、SaaS、IaaSとは?クラウドサービスの仕組みと違い

Last updated at Posted at 2021-09-12

初めに

案件の面談時にたまに出てくるPaaS、SaaS、IaaSとは何なのかをクラウドサービスの概要や代表的なサービスについてわかりやすく解説します。

クラウドサービスとは?

パソコンにソフトやアプリケーションをダウンロードしなくても、インターネット経由で利用できるサービスをクラウドサービスと呼びます。ネットワークそのものをクラウドと呼ぶこともあります。

クラウドサービスってどんなの?

クラウドサービスの代表格である「Gmail」で説明します。Gmailは約15億人が利用している世界最大のメールサービスです。Googleのアカウントがあればダウンロードなしですぐに始められる、パスワードとメールアドレスを覚えていればどの端末でも利用できる、一年以上前のメールも検索機能で確認可能というメリットがあります。

Gmailの利点は全てクラウドサービス由来のものとなっています。アカウントだけですぐ始められるのは、クラウドに全てのシステムが存在しているからです、データの保管先がクラウドになっているので、アクセスできれば端末は問いません。端末の容量関係なくデータを保管できます。

クラウドサービスのメリット、デメリット

・ネットワークにつながった端末さえあれば、設備や施設がなくてもすぐ利用できる
・サービスの利用料を払うだけなので、導入コスト、維持コストが低い
・全てのシステムはクラウドに存在するので、端末を問わない
・オプションの追加、サービス変更も容易
・災害やサイバー攻撃などのトラブルが発生しても、データ流出しにくい

コストを抑えられる点やデータを安全に管理できる点が評価され、企業のデータベースや基幹システムもクラウド化が進んでいますが、以下のようなデメリットも存在します。

・セキュリティ対策が充実しているが、オンラインなので一抹の不安がある
・オフライン環境で利用できない
・サービスを借りているだけなので、自分のものにできない
・トラブルが発生した場合、復旧を待つしかない
・サービスをカスタマイズしにくい

PaaS・SaaS・IaaSの違い

クラウドサービスは、PaaS、SaaS、IaaSなど、「aaS」の言葉が付く単語で細かく分類されています、これ以外にもDaaS、STaaS、BaaSのような新しい分類も誕生しています。

~aaSについて

クラウドサービスを理解するのに必要な「aaS」について解説します。クラウドサービスを分類するのは、アルファベット一文字+aaSを組み合わせた呼称です。アルファベット一文字はサービスの区分、aaSは「~としてのサービス」を表しています。

例を挙げると、

・PaaSは、「サービスとしてのプラットフォーム」Pはプラットフォームの略称
・SaaSは、「サービスとしてのソフトウェア」Sはソフトウェアの略称
・IaaSは、「サービスとしてのインフラ」Iはインフラの略称

クラウドサービスにaaSの文字と「~としてのサービス」という意味を与える概念を包括して、「X as a Service(エックス アズ ア サービス)やXaaS(ザース)と呼びます。重要な概念なので覚えてください。

PaaS・SaaS・IaaSの違い

XaaSの中でも代表的なPaaS、SaaS、aaSについて解説します。

PaaS(パース)

PaaS(パース)とはPlatform as a Serviceの略で、「サービスとしてのプラットフォーム」とも呼ばれています。サーバーやOSなど、システムを構築するためのプラットフォームを利用できるクラウドサービスです。プログラムの開発、実行を行う環境も提供しています。企業で利用数する基幹システムを設計することができます。自由度は高いが、使いこなすためにはプログラミング言語や開発ツールの知識が必要になります。「家を建てるための土地を借りるサービス」と例えられます。

主なサービス

1.AWS (Amazon Web Services)
世界最大級のECサイトを運営するアマゾンが提供するクラウドサービスです。クラウドの有用性に目を付けたアマゾンはサービスの提供を黎明期から行っており、世界シェアトップを長年維持し続けています。100を超える多数のサービスを提供できるのが強みです。

2.Google Cloud Platform
検索エンジンの「Google」やメールサービスの「Gmail」など、世界中で利用されているインターネットサービスを提供するGoogleのクラウドサービスとなります。JavaやPHPなどのプログラミング言語で開発されたアプリケーションを、Googleが保有する膨大な容量のインフラで開発、動作出来るのが強みです。

3.Microsoft Azure
マイクロソフトが提供するクラウドサービスです。近年急速にシェアを伸ばしており、2019年7月にはAWSを抜いてトップに立ったと報道されました。マイクロソフト製品との親和性が高いが強みで、仮想マシンにWindowsサーバーを選択するなど独自の利用法もあります。

SaaS(サース)

SaaS(サース)はSoftware as a Serviceの略で、「サービスとしてのソフトウェア」と呼ばれます。従来はDVDなどディスクを使ってインストールしていたソフトウェアを、インターネットを介して利用できるクラウドサービスです。クラウド上にデータを保存できる、複数人で同時利用が可能、対応する端末が幅広い(マルチデバイス)といったメリットがあります。利用するのに特別な知識は必要ありませんが、その代わりカスタマイズの自由度は低いです。「土地に建設された、すぐに利用できる家を借りるサービス」と例えられます。

主なサービス

1.Google Apps
さまざまなアプリケーションがパックで提供されるGoogleのSaaSです。メールサービスの「Gmail」、ドキュメントツールの「Googleドキュメント」、チャットツールの「ハングアウト」など企業で業務に生かせるツールがそろっています。インターネット環境があれば、ブラウザから利用可能です。

2.Dropbox
多数あるオンラインストレージの中でも、優れた操作性と自由度の高さで最も評価されているサービスです。パソコン、スマートフォン、タブレットなど幅広い端末で利用可能となっており、複数人での共有に適しています。

IaaS(アイアース、イアース)

IaaS(アイアース、イアース)はInfrastructure as a Serviceの略で、「サービスとしてのインフラ」と呼ばれます。従来は機器を設置して構築していたサーバーやストレージといったインフラを利用できるサービスです。基幹システムを一から設計できる非常の自由度の高いサービスですが、その分求められる専門知識のレベルも高いので注意しましょう。「家を建てるための土地開発から始めるサービス」と例えられます。

主なサービス

1.IDCF クラウド
最小月額利用料500円で利用できる、安価なクラウドサービスです。ワードプレスに対応している、SSDなどのフラッシュディスクも利用できるといった利便性の高さが強みとなっています。オプションとして、リモートアクセスVPNやPush配信も利用可能です。

2.VDC PRO
サービス品質保証(SLA)が99.99%となる、非常に高品質なIaaSサービスです。アクセスIP制限機能や詳細セキュリティ設定など、セキュリティが充実しています。障害発生時のダウンタイムを最小化するため、高可用性クラスタのサーバーを採用しています。

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