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エムティーアイAdvent Calendar 2016

Day 6

Apex を使った AWS Lambda のデプロイの基本

Last updated at Posted at 2016-12-05

業務で初めて Lambda を使うことになりました。
その際に Lambda のデプロイや管理に Apex という OSS を利用したので
その基本的な使い方を備忘録として書きます。

Lambda とは

AWS の Lambda の公式ドキュメントにも説明がありますが、サービスの概要は以下のとおりです。

  • 実行したいコードをユーザーの代わりに実行してくれるコンピューティングサービスの一種
  • Lambda の処理の主なランタイム環境は Java 8、Python 2.7、node.js v4.3.2
  • Lambda の処理は基本的にイベント駆動で実行される※1
  • 実行環境やインフラ等のリソースの手配・管理は AWS が勝手にやってくれるのでユーザーは気にしなくて良い
  • Lambda の実行環境ではメモリや実行時間には制限がある(メモリは最大 1.5GB、実行時間は最大 300秒
  • コストも処理実行のたびに課金されるので、EC2 のように起動しているだけで課金される心配はない

※1 : S3 にファイルがアップロードされた、Dynamo DB が update された等のイベント

Apex とは

Apex は Lambda をビルド・デプロイ・管理するための OSS です。
今回 Lambda を使うにあたって、私が使用したツールです。
ちなみに、Apex の他にも Lambda をデプロイしたり、管理する方法はいくつもあります(下記参考記事)。

Apex を実際に使って Lambda をデプロイする

ここからは Apex を使って実際に自作の Lambda Function を任意の AWS 環境にデプロイするまでの基本的な流れを紹介します。
(Lambda のランタイムは node.js を想定しています)
Apex の詳しい使い方については こちらの記事がとても参考になりました。

AWS のクレデンシャルを取得・設定しておく


まずは Lambda をデプロイする AWS アカウントの自身の IAM ユーザーのクレデンシャル情報を設定します。
AWS CLI を使用する場合と同様の方法で設定が行えます。
「IAM ユーザー?」、「クレデンシャル?」、「AWS CLI?」となった方は、まずは AWS のことをちょっと調べたほうがいいかもしれません。
Windows の方は C:\Users\USERNAME\.aws\configC:\Users\USERNAME\.aws\credentials にクレデンシャル情報を記載しておきます。
[default] output = json region = ap-northeast-1 [default] aws_access_key_id = XXXXXXXXXX aws_secret_access_key = XXXXXXXXXX

Apex を自分の環境に用意


次に Apex を実行できる状態にしましょう。

  • OS が Windows や Linux の方
    1. Apex の実行ファイルをここから取得します
      (私は Apex v0.10.3 の apex_windows_amd64.exe をダウンロードしました)
    2. 実行ファイル名を変更します※2
    3. 実行ファイルを任意の場所に置いて、パスを通します
  • OS が MAC の方
    下記のコマンドで user/local/bin に Apex の実行ファイルがインストールされます
    curl https://raw.githubusercontent.com/apex/apex/master/install.sh | sh

※2 : Apex をコマンドで呼び出すときに元の実行ファイル名だと長いので変更するだけで必須ではありません

Apex のプロジェクトを作成する


Lambda をデプロイ・管理するための Apex プロジェクトを作成します。

  1. Apex プロジェクト用のディレクトを作成
    $ mkdir myApexProject
    $ cd myApexProject
  2. Apex プロジェクトの初期化
    $ apex init //Apex コマンドの実行ファイルを apex にリネームしてる

apex init.PNG

このとき、クレデンシャルを設定した AWS アカウント上に今後デプロイする Lambda に付与する IAM ロールや IAM ポリシーが自動で作成されるようです。

Apex プロジェクトのディレクトリ構成は下記のとおり

tree.PNG

Function を作る


AWS 上で動かしたい Lambda Function を作成します。
といっても、今回はデフォルトで作成される Hello という function を
MyFunction という名前に変更して使うことにします。
そこで、myApexProject/functions 配下の Hello というディレクトリを
MyFunction というディレクトリに変更します。
(MyFunction 配下の index.js は下記の通り)

index.js
console.log('starting function')
exports.handle = function(e, ctx, cb) {
  console.log('processing event: %j', e)
  cb(null, { hello: 'world' })
}

Lambda が検知したイベントの詳細を CloudWatch に出力して、Lambda には {"hello" : "world"} を返すだけの簡単な Function です。

Function をデプロイする


最後に Lambda をデプロイしてみましょう。

  1. project.json と同階層にカレントディレクトリを変更
  2. デプロイコマンドを入力(Cygwin でやったら出力が文字化けしました)
    apex deploy MyFunction

deploy.PNG

クレデンシャルを設定している AWS アカウントの Lambda Function 一覧を参照すると myApexProject_MyFunction という Lambda Function がデプロイされています。 
 
deployedLambda.png

終わりに

今回は Apex での Lambda のデプロイ機能だけを紹介しましたが、Apex には deploy 以外にも Function の一覧を取得する list や Function を削除する delete や Function を実行する invoke 等、まだまだいろいろな機能があります。
(私自身が deploy 以外あまり使いませんでしたが。。)

Apex 自体はまだ ver 0.x で、まだまだ発展途上(?)のツールかもしれませんが、Lambda を扱う際には一度使ってみてはいかがでしょうか。

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