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BGPとVRRPを利用した経路冗長化を考えてみた。

Last updated at Posted at 2019-01-13

初めに

学習の一環として、BGPとVRRPを利用した経路冗長化ができるか考えてみました。
WEBで調べればやり方は色々あると思いますが、学習の一環として自分のBGPとVRRPの知見範囲で設計が出来るか考えてみました。

事前知識

  • CCNPで勉強した程度
  • 冗長構成のBGP設計経験なし

ネットワーク構成と論理図

  • BGP 

    • AS65001
    • AS65002
  • VRRP

    • トラッキングを利用してMaster/Backupの切り替え スライド1.PNG

正常時の通信フロー

Master側を通信が流れます。

スライド2.PNG

障害時の通信フロー

Master側の回線に障害があった場合、VRRPのMaster/Backupが切り替わります。
R1を例に説明になりますが、対抗のR3も同様の考え方で切り替わります。

仕組みは以下になります。

  • VRRPでトラッキング機能を利用してMaster/Backupの切り替え
  • VRRP設定インターフェースのダウンによるMaster/Backupの切り替え

VRRPトラッキング機能

後述でIPSLAでのトラッキングにするので、ip routeでのトラッキング設定は無くても良い。ダメパターンの設定例として記載しました。

ルーティングテーブルから経路が消えたのを判別して、Master/Backupを切り替えられます。これは対抗のMasterルータ障害や経路障害時にBGPのアドバタイズがされなくなるのを利用して、Master/Backupを切り替えてます。

  • 正常時
    172.16.2.20の経路情報がBGPでアドバタイズされています。
Gateway of last resort is not set

     172.16.0.0/24 is subnetted, 2 subnets
C       172.16.1.0 is directly connected, Ethernet1/0
B       172.16.2.0 [20/0] via 10.0.1.2, 00:03:24
     10.0.0.0/24 is subnetted, 1 subnets
C       10.0.1.0 is directly connected, Ethernet1/1
  • 障害時
    172.16.2.20の経路情報がBGPでアドバタイズされずに、ルーティングテーブルからも消えます。
R1#sh ip ro | be Gat
Gateway of last resort is not set

     172.16.0.0/24 is subnetted, 1 subnets
C    172.16.1.0 is directly connected, Ethernet1/0
  • R3障害
    • 経路がR1にアドバタイズされずルーティングテーブルから消える。
    • R1とR2間のMaster/Backupが切り替わる。 スライド3.PNG
  • R1とR3間の障害

    • R1とR3間の隣接関係が切れて、経路がルーティングテーブルから消える。
    • R1とR2間のMaster/Backupが切り替わる。 スライド4.PNG
  • R1設定

track 1 ip route 172.16.2.0 255.255.255.0 reachability
int e1/0
vrrp 1 track 1 decrement 100
  • R3設定
track 1 ip route 172.16.1.0 255.255.255.0 reachability
int e1/0
vrrp 1 track 1 decrement 100

VRRP設定インターフェースのダウンによるMaster/Backupの切り替え

  • R1障害
    • 制御パケットが一定時間R2に到達しない場合、R2がMasterになる。
    • R1はインターフェースがダウンしてBackupになる。 スライド5.PNG

R1-SW1、R3-SW2間の障害時の切り替え。

スイッチのインターフェース障害やLANケーブルに障害があった場合に上記設定のみでは対応できない。

SW2のインターフェース障害の場合は、R3→R1への経路アドバタイズは行われる。
ルーティング情報がR1にある場合、R1-R2のMaster/Backupが切り替わらず以下のようになる。

  • R3(backup)-R4(Master)
  • R1(Master)-R2(Backup)

IPSLAでSWの管理IPを監視して、トラッキングでMaster/Backupの切り替えを行う事で対応できました。

①R1からIPSLAでSW2の管理IPを監視をする。
②R3-SW2間の障害が発生した場合、疎通が取れなくなる。
③疎通が取れなくなった場合、R1のVRRPのトラッキングで
R1のPriorityを下げる様に設定→Master/Backup切り替えされる。

スライド6.PNG

  • R1設定
ip sla 1
icmp-echo 172.16.2.254 source-interface e1/1
timeout 5000
frequency 10
ip sla schedule 1 life forever start-time now
track 1 ip sla 1 reachability
!
int e1/0
vrrp 1 track 1 decrement 100
  • R3設定
ip sla 1
icmp-echo 172.16.1.254 source-interface e1/1
timeout 5000
frequency 10
ip sla schedule 1 life forever start-time now
track 1 ip sla 1 reachability
!
int e1/0
vrrp 1 track 1 decrement 100
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