再ビルドせずに設定を変える方法(iOS/Android)

ビルドしたiOSアプリやAndroidアプリの設定を少しだけ変えたいことは結構あったりします。
そこで再ビルドせずに設定をかえる方法をまとめてみました。

iOSアプリの場合

事前準備

以下のものを用意する。

• 対象となるipaファイル
  • 仮にtarget.ipaとする。
• BundleIdentifierをかえる場合は、変更後のProvisioningProfile
  • 仮にtarget.mobileprovisionとする。

手順

1) ipaファイルを展開する

unzip target.ipa

展開するとPayloadディレクトリができ、ディレクトリ内にappファイルが出来ている。

2) appファイルを開く

• 「パッケージの内容を表示」を選択。
• 変更したい設定を変える。
  • info.plist内の値を変更することが一般的かと思う。

3) entitlements.plistを用意する

codesign -d --entitlements - target.app

上記のコマンドをたたくと以下の様な値が表示されるので、必要な箇所のみ変更する。

entitlements.plistの例

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE plist PUBLIC "-//Apple//DTD PLIST 1.0//EN" "http://www.apple.com/DTDs/PropertyList-1.0.dtd">
<plist version="1.0">
<dict>
    <key>application-identifier</key>
    <string>[アプリのappId]</string>
    <key>com.apple.developer.team-identifier</key>
    <string>[あなたのTeamID]</string>
    <key>get-task-allow</key>
    <true/>
    <key>keychain-access-groups</key>
    <array>
        <string>[アプリのappId]</string>
    </array>
</dict>
</plist>

[]で囲まれた箇所を変更する必要があれば変える。
※BundleIdentifierを変更する場合は、[アプリのappId]を変更する必要がある。

[追加事項] BundleIdentifierを変更する場合

BundleIdentifierを変更する場合は、以下もおこなう。

1) _Codesignatureディレクトリを削除する。

rm -r Payload/target.app/_Codesignature

2) appファイル内にあるInfo.plistからBundle identifierを更新する。

appファイルを 「パッケージの内容を表示」から中身を見て、Info.plistを書きかえる。

3) Provisioning Profileを新しいBundleIdentifierに合致するものに更新する。

cp target.mobileprovision sample.app/embedded.mobileprovision

4) 再署名

codesign -f -s "証明書の名前" --entitlements entitlements.plist $(PWD)/sample.app

証明書の名前は、キーチェーンアクセスから確認することが出来る(例：iPhone Developer: 名前(XXXXXX))。

5) appファイルからipaファイルを生成

xcrun -sdk iphoneos PackageApplication target.app -o $(PWD)/new.ipa

Androidアプリの場合

事前準備

• apktool
  • apktoolのダウンロードや詳細は別サイトを参照のこと。
• 対象となるapkファイル
  • 仮にtarget.apkとする。

手順

1) デコード

apktool d target.apk

デコードが終わると、targetディレクトリが出来ています。

[補足]
デコードがうまくいかない場合は、framework.apkが古い場合がある。
その時は、Android端末を接続し以下のコマンドをおこない再度デコードをする。

adb pull /system/framework/framework-res.apk
apktool if framework-res.apk

2) ファイルの変更

変更したい箇所を変更する。
packagenameを変えたい場合は、「AndroidManifest.xml」から値を変更する。

3) ビルド

apktool b target

何も指定しないとtargetディレクトリのdistディレクトリにapkファイルが生成される。

4) 再署名

apkファイルが出来たら以下のコマンドで再署名をおこなう。

jarsigner -sigalg MD5withRSA -digestalg SHA1 -verbose -signedjar <署名後のapk名> -keystore <キーストアファイルへのパス> <署名前のapk名> <キーストアのエイリアス>