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ハッカソンから国際学会まで!修士2年間で勝ちまくった"データ型コンペ・発表"必勝法

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はじめに

本記事では、修士2年間でハッカソンから国際学会まで幅広く出場し、数多くの賞を獲得してきた経験をもとに、「データ型コンペ」や「発表」で結果を出すためのポイントをまとめています。技術力はもちろんですが、審査員の評価軸を読み解き、筋の通った背景設定やプレゼン資料を仕上げることが、受賞につながる大きなカギです。

実際にコンペや発表の参加・受賞歴は以下です。

内容 出場回数 結果
ハッカソン 1回 特別賞受賞
研究室内コンペ 3回 最優秀賞2回
ビジネスデータコンペ 3回 入賞1回、優秀賞1回
スポーツ系データコンペ 1回 最優秀賞受賞
国際学会 1回 ベストペーパー賞受賞

これらの賞を得るまでのプロセスを振り返りながら、どのような点に注目すべきか、具体的かつ実践的なノウハウをお伝えします。今後コンペや発表の機会がある方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

なお、X(旧Twitter)でもデータサイエンスや統計・機械学習に関する情報発信をしていますので、「もっと知りたい」「相談したい」という方は、ぜひフォローいただけるとうれしいです。

“データ型コンペ・発表”必勝法:全体像

データコンペ必勝法_page-0001.jpg

データ型コンペやプレゼンの場で勝ち続けるために、大きく4つの視点を押さえておくことがとても肝心です。今回は、あえてモデル構築などの技術的な話は脇に置き、「どのように企画・資料を作って伝えるか」にフォーカスします。

  1. 審査員からの評価軸を熟読せよ
  2. 背景から分析、分析から背景の双方から攻めよ
  3. 現状・理想・問題・課題を詰めに詰めよ
  4. パワポ資料にはこだわれ

この4つは、研究開発の現場でも、ビジネスの場でも、極めて有効なフレームワークです。「技術力」だけで勝ち上がることは難しく、いかに審査員の意図や問題設定を深く理解し、それを説得力のある形でまとめ上げるかが大きな差を生みます。

次のセクションからは、それぞれのポイントをより詳しく解説していきます。実際にコンペに参加したり、学会で発表したりする際に、すぐ使えるヒントや具体的なエピソードも交えますので、ぜひ最後までお付き合いください。

1. 審査員の評価軸を熟読せよ

コンペや学会、発表の場には、必ず「どのようなテーマ・目的なのか」「審査では何を重視するのか」を示した説明ページやガイドラインが用意されています。ここでは、自分が取り組む課題の大枠を把握し、審査員の評価基準を正確に読み解くことが重要です。

たとえば、データ型のビジネスコンペであれば「社会実装の可能性」「ビジネスモデルの持続性」「ユーザー体験へのインパクト」「実現可能性」などが評価のポイントになるかもしれません。あるいは、スポーツ系のコンペでは「競技成績への寄与」「戦略分析の精度」などが審査基準に含まれることもあります。さらに、過去の優秀作品や最優秀賞の資料を入手できる場合は、どこが評価されていたのかをしっかりチェックすることで、より具体的な方向性をつかみやすくなります。

これは学会においても同様です。学会の趣旨や求められるアウトプットは、それぞれの募集要項や概要に明記されています。「何を目的とした学会なのか」「どのような研究を求めているのか」「誰の役に立つものを期待しているのか」といった点が明確になっているため、企画の初期段階で読み込むことで、完成形のイメージを固めやすくなるでしょう。

このように、コンセプトに沿った形で企画を進めることが何よりも大切です。もし最初の方向性がずれてしまうと、あとで手戻りが発生してしまい、結果として完成度を高めるまでに大幅な時間を費やす恐れがあります。最初に審査員や学会が何を求めているのかを正確につかむことは、他のどの工程よりも時間をかけたほうがよいほど重要といっても過言ではありません。

これからコンペや学会への参加を予定されている方は、まずは募集要項や過去の受賞例、学会の目的をじっくりと読み込み、評価軸を明確化するところからスタートしてみてください。

2. 背景から分析、分析から背景の双方から攻めよ

データ型コンペや研究発表のプロジェクトを進めるうえで、「背景をじっくり考えてから分析に入ろう」と意気込んだものの、具体的な分析手法が思い浮かばず行き詰まってしまうケースがあります。また逆に、先に分析手法が頭に浮かんだ結果、背景とまったく噛み合わないまま突き進んでしまうケースも少なくありません。

どちらのパターンも、最終的に「求められる成果物から大きくずれたもの」になりがちです。こうした失敗を避けるためには、背景(問題設定)から分析手法を考え、同時に分析手法が背景や目的に合っているかを検証するといった、双方向のアプローチを意識的に繰り返すことが重要です。

背景を考えるときも分析手法をイメージする

まず、課題の背景を洗い出す段階でも「どのような分析が可能か」「どの手法ならインパクトが出せるか」を軽くイメージしてみると、背景として補足すべき情報や、仮定・制約が明確になっていきます。「これはどんなデータが必要か」「どこまで深く切り込めるか」を想定しながら背景を練り上げると、後の分析ステップが進めやすくなるはずです。

分析手法を考えるときも背景に立ち戻る

一方で、背景をおさえたうえで分析手法を選んだつもりでも、進めていくうちに「やっぱり目的に合っていないかも」「データ特性に合わない手法かも」と気づくことがあります。新しいアルゴリズムを思いついたときも、本当に背景と目的に合っているのかを再確認しましょう。背景や課題へのフィット感が薄いと、説得力のある成果には結びつきにくいからです。

先に分析手法が浮かぶこと自体は悪くない

実際、データサイエンス分野においては「この手法を使ってみたい」という動機が先に来ることも珍しくありません。ビジネスの現場ではいきなり手法ありきの考え方は好まれない場合がありますが、コンペなどの場面では十分アリです。むしろ、「面白い分析手法を先に思いついたから、それを活かせる背景や課題を探す」という進め方で私は賞を受賞したこともあります。

ただし重要なのは、思い浮かんだ分析手法を使うだけで終わらず、最終的には背景や目的とマッチする形に着地させることです。そのためには、どうしても双方向での思考の行き来が欠かせません。

背景と分析、どちらを先に立ててもかまいませんが、最終的に“背景と分析の整合性”をとるプロセスを繰り返し行うことこそが、質の高い成果物を生み出す近道です。次は、背景をより具体的に固め、企画を強固にするためのポイントについて解説していきます。

3. 現状・理想・問題・課題を詰めに詰めよ

いくら難しい手法を使おうが、モデルの精度が飛び抜けていようが、短いプレゼン時間で相手に正しく伝わらなければ賞を取ることはできません。これは、ビジネスの現場でも同じで、相手に短い時間でも明快に伝えることが最も大切です。ここでカギになるのが、「現状・理想・問題・課題」の設計と説明をどれだけわかりやすく、論理的に示せるかという点です。

難しい手法だけでは勝てない理由

「誰もが使っていない高難度のアルゴリズムを使いました」といったアピールは、コンペや学会で目を引きそうにも思えますが、実際はそう単純ではありません。評価されるのは「困りごと」に対してどれくらい解決の筋道を示せるかであって、「すごい手法を使っているかどうか」だけが焦点ではないのです。

さらに、他の参加者と比較したとき、精度だけが突出していても「それは本当に必要か?」「導入コストとのバランスは?」「その評価の仕方で正しいの?」などの疑問が出る場合があります。

短い発表時間こそ、わかりやすさとロジカルさが重要

コンペや学会発表に与えられる時間は、たいてい10分や15分ほど。どんなに高度な分析をしていても、相手を置いてきぼりにしてしまうと審査員の心は動きません。そこで必要なのが、現状から理想、そこに潜む問題、そして具体的な課題(課題設定)までのストーリーラインをスムーズに説明する技術です。

  • 現状:いま何が起きているのか?
  • 理想:本当はどうなってほしいのか?
  • 問題:理想に至らない原因・障壁は何か?
  • 課題:その問題を解決するための具体的な方針やアクションは何か?

この四つをしっかり掘り下げ、論理的なつながりを示すことで、審査員は「なるほど、そのアプローチなら意義がある」と納得しやすくなります。

審査員に「それな」「たしかに」「なるほど」「面白い」と思わせれば勝ち

現状や理想、問題がきちんと説明されていると、聞き手がストレスなく話を追えるため、分析方法や結果の「すごさ」を素直に受け取ってもらいやすくなります。

  • 「それな!」:その問題、確かにあるよね。
  • 「たしかに!」:そうそう、その背景や市場構造がネックなんだよね。
  • 「なるほど!」:そうやって対策を立てるのか、納得。
  • 「面白い!」:こんな斬新なアイデアがあるんだ、と感心。

このように腑に落ちたうえで驚きや関心を得られれば、審査員の評価は一気に高まります。

このように、難しい手法に走る前に、まずは現状→理想→問題→課題をしっかり定義して、わかりやすく描き出すこと。そこに分析の結果を巧みに絡めてこそ、審査員を説得できるプレゼンへとつながります。

4. パワポ資料にはこだわれ

どれだけ時間をかけて高度なコードを書いても、最終的にコンペや学会で審査員の目に触れるのは「パワポ資料」だけです。最終成果物として、いかに資料を魅力的に見せるかが、プレゼンの評価を左右するといっても過言ではありません。もちろん「盛りすぎ」は禁物ですが、最大限良く見せる努力は大いにアリです。

デザインはすぐに身につかないが、必ず伸ばせる

確かに、パワポ資料のデザインは一朝一夕で身につくものではありません。しかし、学習と実践を積み重ねれば、誰でも少しずつ上達できます

たとえば私の場合、本やUdemyなどのオンライン講座を活用したり、インターン先で先輩の資料を参考にしたりしながら、徐々にノウハウを吸収してきました。

ポイントは、常に意識して資料作成を行うこと。日々のプレゼンや社内報告でも、少しでも見栄えを良くしようと工夫を重ねていけば、確実にレベルアップしていきます。

「パワポはセンス」ではない

しばしば「パワポはセンスが必要」と言われがちですが、私はそうは思いません。

私自身、デザインのセンスは皆無ですが、パワポ資料はうまく作ることができます。
これは「どこに何を配置すれば伝わりやすいか」を学ぶ機会が多かったからです。たとえば先輩が作った「見やすい資料」を真似しながら要素を配置してみるだけでも、少しずつ感覚が養われます。

社会やビジネスでも武器になる

最後に覚えておきたいのは、パワポ資料を作るスキルは、社会やビジネスのさまざまな場面で通用する武器になるということです。

大学やコンペだけでなく、企業のプロジェクトプレゼンや営業資料など、さまざまな場面で活躍の場があります。後天的に身につけられるスキルですので、ぜひ日頃から「どう見せれば伝わりやすいか」を意識しながら、コツコツ鍛えていきましょう。

おわりに

最後まで本記事をお読みいただき、ありがとうございました。ここまでご紹介したポイントは、私自身が「データ型コンペ」や「学会発表」などさまざまなステージで試行錯誤しながら身につけてきたものです。技術的な知見だけでなく、どのように企画を組み立て、どのように伝えるかが勝敗を分ける場面はたくさんあります。

これからコンペや学会での発表に臨まれる方にとって、何か一つでも役立つアイデアがあれば幸いです。ぜひ本記事で触れたヒントを参考にしていただきながら、あなたならではの独創的なアプローチを磨き上げてください。きっと、思い描く以上の成果が得られるはずです。

今後の活躍を心から応援しています!

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