M1/M2搭載MacでGNS3をインストール && qemuイメージを動かすための設定
この記事では、M1/M2搭載MacでGNS3のインストールし、qemuイメージが起動できるよう設定手順を説明します。
本手順はQemuイメージがあることを前提に作成しておりますので、イメージの入手方法については各自で調べていただけますようお願いします。
- その他前提
Vmware fusionがインストールしてあること
※こちらからダウンロードできます
1. 公式GitHubページからGNS3 VM(ARM用)とクライアントをダウンロード
- GNS3の公式GitHubページをこちらのリンクで開きます。
- ARMに対応した2.2.38バージョンのVMとクライアントをダウンロードします。
※ クライアントとVMは同じバージョンである必要があります。(バージョンが異なるとうまく動作しない可能性があります)
2. vmware fusionにVMをインポート
- M1/M2 Mac用のvmware fusionを使用してダウンロードしたVMをインポートします。
ダウンロードしたVMのZIPファイルを展開して、中身は下記であることを確認します。
Vmware fusionを開き、新規VMを作成します
『カスタム仮想マシンを作成』を選択
Linuxの『Ubuntu 64 ビット ARM』を選択し、『続ける』をクリック
『既存の仮想ディスクを使用』を選択して、『仮想ディスクを選択...』をクリック
ダウンロードしたVMの『gns3vm-disk1.vmdk』を選択、『仮想ディスクの個別コピーを作成する』のままにして『選択』をクリック
『続ける』をクリック
『設定のカスタマイズ』をクリック
VM名を指定して、『保存』をクリック
VMを起動せずに『プロセッサとメモリ』の設定を開きます
使用可能なプロセッサとメモリを設定して、『すべてを表示』で設定メニューに戻ります
『ネットワークアダプタ』の設定を開きます
『Macを共有』を選択して、『すべてを表示』で設定メニューに戻ります
『ハードディスク(NVMe)』の設定を開きます
『既存のハードディスク』を開く
ダウンロードしたVMの『gns3vm-disk2.vmdk』を選択、『仮想ディスクの個別コピーを作成する』のままにして『開く』をクリック
『適用』をクリック
VMを起動して、下記画面が表示されること確認します
3. GNS3クライアントをインストール
- ダウンロードしたクライアントをにインストールします。
『Aplications』にドラグアンドドロップ
GNS3を起動します
初めてGNS3を起動する際に下記が表示されますので、『No』をクリック
下記も表示されたら、『No』をクリック(VMとクラアントのバージョンが異なるとうまく動作しない可能性があります)
macOS 13 (Ventura)を使用している場合は、下記エラーが表示される可能性があるので、『OK』をクリック
Could not execute command "osascript -e 'do shell script "chown root:admin /Applications/GNS3.app/Contents/MacOS/ubridge && chmod 4750 /Applications/GNS3.app/Contents/MacOS/ubridge" with administrator privileges'": Command '['osascript', '-e', 'do shell script "chown root:admin /Applications/GNS3.app/Contents/MacOS/ubridge && chmod 4750 /Applications/GNS3.app/Contents/MacOS/ubridge" with administrator privileges']' returned non-zero exit status 1.
Macの設定を開き、『プライバシーとセキュリティ』>『フルディスクアクセス』に進みます
ターミナルを有効します
ターミナルを開き、下記コマンドで必要なパーミッションを付与します
sudo osascript -e 'do shell script "chown root:admin /Applications/GNS3.app/Contents/MacOS/ubridge && chmod 4750 /Applications/GNS3.app/Contents/MacOS/ubridge"'
※コマンドを実行した後にターミナルを無効に戻してOKです
新規プロジェクトを作成する画面が表示されたら、『Cancel』をクリックします
GNS3クライアントの設定を開きます
Server>Main serverタブで下記のように設定し、『OK』をクリックします
Protocol: HTTP
Host: GNS3VMのIPアドレス(GNS3VMを起動した際の割り振られたIPアドレス)
Port: 80 TCP
Auth: ✔️
User: gns3
Password: gns3
GNS3VMのIPアドレスは下記で確認できます
GNS3VMが正常に認識されていることを確認します
これでGNS3のインストールが完了になりますので、DynamipsやIOSイメージを動かすことができます。
Qemuイメージを動かすための設定はこれから説明します。
4. qemuイメージをインポート
- qemuイメージをインポートして、起動させてみます
GNS3のの設定を開きます
QEMU>Qemu VMsを選択し、『New』をクリック
任意のVM名を指定し、『Next』をクリック
※Cisco N7K(NX-OS)のイメージを使用しているため『NX-OS』にしました
使用想定RAMを指定し、『Next』をクリック ※N7Kのため、一旦3072MBにしました
各イメージの使用RAMの確認方法や調べ方、またはGNS3のアプライアンスのインストール方法について別記事で掲載しようと考えています。
telnetのままにし『Next』をクリック
『New Image』を選択し、『Browse...』をクリック
対象のqcow2イメージを選択し、『Open』をクリック
ロードが終了したら、『Finish』をクリック
『OK』をクリック
File>New blank projectをクリックし、新規プロジェクトを作成
任意のプロジェクト名を指定し、『OK』をクリック
作成したイメージをドラグアンドドロップ
右クリック>Startをクリック
すると下記のようなエラーが表示されます。
GNS3VMでKVMが有効になっているためです。
KVM acceleration cannot be used (/dev/kvm doesn't exist). It is possible to turn off KVM support in the gns3_server.conf by adding enable_kvm = false to the [Qemu] section.
5. GNS3VMでKVMを無効化する
- エラーの文言通りGNS3VMでKVMを無効化します。
GNS3VMを開き、Enterを押します
Shellを選択し、Enterを押します
下記プロンプトが表示されます
gns3_server.confを編集します
nano /home/gns3/.config/GNS3/2.2/gns3_server.conf
下記を追加したら、Ctrl+Oで内容を保存し、Ctrl+Xで編集を終了します
[Qemu]
enable_kvm = false
再度qemuイメージを起動してみます
エラーが表示されません
右クリック>Consoleをクリックで接続します
ブートしていることがわかります
起動しました
以上、本手順は終了となります。
アプライアンスのインストールや、各Qemuイメージの設定方法についてはまた別の記事で書こうと考えております。
こちらまで読みいただきありがとうございます。