はじめに
最近、会社の研修でほめる達人、通称「ほめ達」の研修と3級のほめ達検定たるものを受けてきました。
この研修は必修でそして半日拘束。
「このクソ忙しいときに、なんでほめることを勉強しないといけないんだよ!」
と思っていましたが、想像以上に勉強になったのでその内容を書いておきます。
正直、会社が主催する肩苦しい研修と比較すると、講師の話も面白く、何倍も実践的で、何倍も学びがありました。
研修の内容
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講師 : 一般社団法人 日本ほめる達人協会理事長 西村様
ほめ達
https://www.hometatsu.jp/ -
講義形式 : 基本座学、時々ワークショップ
気付きと学び
1.ありがとうの反対は当たり前
これが一番心に残った。
最近、メンバを誉めよう、認めようと思っていても、なかなかそのポイントが見つからないことに悩んでいた。
いつも周りの人の言動・行動を見ていて、「いいな!」と思ったらノートに書くようにしているが、最近そのメモの量がガクッと減っている。
「なんでなのかな?」と思っていたけど、なかなか自分の中で答えが見つからなかった。
でも、今日分かった。
それは、自分の当たり前の基準がいつの間にか上がっていて、その物差しで周囲を見ていたんだなって。
そして、当たり前だと思ったら感謝は生まれない。
人と比較してはダメ=自分比較してもダメなんだということが言語化出来たことで、人のいいとこメモが増えない悩みがいきなり解決した。
試しに、人のいいとこメモを開いて書いてみたらめちゃめちゃ書けた。
なんで、こんな単純なとこに躓いてたんやろ。
2.「ほめる」を他人のコントロールに使わない
なるほどなーって。
この考え方はなかった。ほめていい気持ちにさせて、気持ちよく仕事してもらおうと思ってたけど、
それもダメなんだ。結局、**「人をコントロールしよう」**という腹黒さが残ってるもん。
さらに
- 「ほめる」ことで自分の心が整う
- 「ほめる」ことで相手との関係性が変わる
とのこと。
自分はこれを聞いて、
人のためにほめるんじゃない、自分のためにほめるんだ。
自分が変われば、周囲も変わる。
それは、周囲が自分をどう見ているかではなく、周囲を自分がどう見ているかが変わるからなんだ。
ということだと、理解した。
3.ほめ達とは、他人と自分が絶望的に違うことを知っている人のこと
これも上述の気付きと一緒。
結局、人はコントロールできない、人は理解できない、人は自分とは違う、ということをちゃんと理解しないと。
最近、仕事ができる人に囲まれているから、多くを指示しなくても自主的に動いてくれる。
しかも、自分が動いてほしい方向に。
だから、「ああ、みんな自分と同じ考えなんだなぁ。」なんて、思ってたけど、大きな間違いだった。
仕事は、ゴールを極力定量化して表現する。
スケジュールもそう、売り上げもそう。
そして、その数値を上げていく方法は、そんなに多くない。
だから、要領がいい人の仕事は、全部同じように数字が上がってくる。
しかし、その数字を作っている人の考えや些細な行動が絶望的に違うということに気が付いていなかった。
いや、昔は気が付けていた。
いつからか気が付かなくなったんだ。
成果をうまく生み出せなかったころは、周囲のできる人の些細な行動をずーっと見ていたから、人との違いが分かってたんだ。
その行動をいつの間にか止めていた、つまり、学ぶことを止めていたんだ。
仕事のレベルが上がったことに驕り、人間のレベルを下げていたんだ。
4.ダメ出しは本能、ほめるは覚悟
人間は本能的に欠けたものを見つける生き物である。
だから、欠点は本能的に見つけることができる。
つまり、脳が動いていなくても欠点は"見える"。
しかし、ほめるポイントは見えない。
覚悟を持って誉めようと思ったときに脳が回り、ほめるポイントを探し始める。
そして、ほめようとすると、人は全体を俯瞰する。
その人の性格、人となり、言動、行動、どこにほめるポイントがあるのか。認めるポイントがあるのか。
気が付くと、自分の心の視野が狭くなっている。
そして、それはなかなか気が付くことができない。
5.ほかにもたくさん
他にもいろいろな学びがあったが、全部を一度に自分の力にするのは無理。
だから、箇条書きで書いておく。
これが、いつか自分の心に引っ掛かり、成長の糸口になるかもしれない。
- 二言あいさつ
- ダメ出しされると、心のコップは下を向く
- 失敗しているとき優しい言葉でほめる
- 部下のピンチは上司のチャンス
- ほめるとは、人・モノ・起きる出来事の価値を発見して伝えること
- ほめるポイントを探す方法は自分に置き換えてみること
- 言葉の3Dを言わない→でも・だって・どうせ+できません→この言葉を言うだけで、脳は眠る
- 女性は共感脳・男性は解決脳
- 女性の話を聞く秘訣は、配送屋と運送屋
- 3つのお願い→全力拍手・全力うなづき・笑顔
- 先手必笑
- ねぎらいはいつでも手軽にできるが、流通はしていないので相手の手元で金貨に化ける
- 人に質問してほめるときのイメージはヒーローインタビュー
- 自分の持っている数字に悪影響を与えうるとき、ほめる能力は著しく低下する
- 出来たからほめるのではない。ほめるからできるようになるのだ。
- 起きる出来事と感情を切り離す
- 全然だめなアウトプットが出てきたら「そうくるか」「惜しい」
- 心の距離を縮めるには、小さな頼み事をして「ありがとう」
- 出来るようになるためには、量稽古と3年先の稽古
- 伝えるには、メリットを伝え、分解して、意味を伝え、深く理解させ、気持ちよくさせ、理解させる。
- 成長を誉める。合格点でほめない。60点から63点に上がったら、その3点を誉める
最後に
まとめ終わって、本当にいい研修だったなって思う。
この記事を書くときに、ほめ達のHPに行ったら講師のブログが上がってた。
研修終わって1時間くらいしか経っていないのに、すごいスピード感。
そのブログを見て、西村さんは常に人のほめるポイントを探してるんだなってことが分かった。
ほんと、完璧やわ!