前置き
UnitySYNCとはなんぞや?
- 10/25~26に行われたUnityのオンライン技術イベント
- 発表された講演は現在Youtubeに公開されていて、どなたでも見ることができます。
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Unityを詳しく知らない方でも大丈夫!
むしろ詳しく知らない方こそ、今回の記事のメインターゲットです。
Unityに限らず、開発のノウハウや、考え方など、とても良い講演がたくさんあるので是非お暇な時に見ていってほしいです!
↓UnitySYNC公式ページ
SYNC 2022
この記事について
20個ほどUnitySYNCの講演を見た自分が個人的に刺さった講演を7つ紹介しようと思います。
モチベーションは登壇者の方とUnity Japanへの愛とリスペクト、そしてほんのちょっとの利己心です。
せっかく学ぶのであれば、読者の方もしっかり目的を持って臨んだほうが頭に入るかなと思い、
この記事ではイチオシ講演を強引に下記の3つの目的別に分類して紹介する形にしてみました。
- 視野を広げたい
- 現場の最前線の方の考え方を吸収したい
- 技術を吸収したい(Unityエンジニア向け)
視野が広がれば、今の界隈の状況を、より俯瞰で見ることができる他、自分の本当にやりたいことが新たに見つかることもあると思います。
最前線の方の考え方を吸収すれば、モチベーションになりますし、そこから具体的な行動につなげられれば莫大なアドバンテージになるでしょう。
技術を吸収すれば...。
おっと、日頃からQiitaをご覧になっている方には言うまでもないですね!
前置きが長くなりましたが、次のパートから紹介です。
視野を広げたい
ライブのノウハウを活用したバーチャルキャラクターライブのカメラと照明の紹介
ライブパフォーマンス形式で、VRライブに使われているカメラ、照明の紹介しています。
講演としての完成度がとても高く、UnitySYNCに向けて入念に準備されたことが伝わってきます!
最後のくだりは普通に笑ってしまいました。
メタバースにいきものを創る ― 自律キャラクタ研究から考えるソーシャルVRとNPC
3Dキャラクターに、より自然で生き物らしい挙動を実現するための理論や方法について紹介されています。
紹介されているNPCの挙動が自然すぎて「これどうやってやってるんだ??」と一気に引き込まれました。
講演内容もとても分かりやすく、説明の動画や画像が豊富だったり、難しい用語を使わないよう配慮されていたりなど、エンジニア以外の方でも伝わる内容になっていると思います。
個人的に全編とてもワクワクする内容で、ちゃんとメモを取りつつも動画を2周してしまいました。
現場の最前線の方の考え方を吸収したい
継続を重視した個人ゲーム開発者の生存戦略 ~1人で34本のゲームを開発&840本の記事を執筆した方法~
(:3[kanのメモ帳]という技術ブログを長年運営されているkan kikuchiさんによる講演です。
やる気の出し方や継続の方法などの自己啓発は世に溢れていますが、ゲーム開発という、我々に身近な分野で実績を積み上げてきた方の言葉だと説得力が変わってくるのではないでしょうか。
実際に自分はとても影響を受けまして、実はこの記事を書いたきっかけはこの講演だったりします。
コアメンバー3人で作り上げた『レッツプレイ!オインクゲームズ』から学ぶゲーム開発効率化術!
ゲームの実装作業の効率化について、実際のゲーム開発での実例を交えて解説されています。
効率化の手法を紹介するだけではなく、なぜ効率化すべきなのか?という点や、どのように非効率な作業に気付くか?など、聞いている人が自分のプロジェクトでも応用できるように伝え方の切り口が考えられていて、とても配慮が行き届いた講演に感じました。
登壇者のきゅぶんずさんはこの講演の他にもUniTaskの使い方やAdobeXDxUnityで爆速でゲームUIを作る方法など色んな講演をされていて、そちらも非常におすすめです!
ハイパーカジュアルゲームのアイデアとプロトタイプのつくり方
ハイパーカジュアルゲームにおける、アイデアの出し方や効率的なプロトタイプの作り方について短く分かりやすく紹介されています。
講演の中で、ハイパーカジュアルゲームは「誤魔化しが効かない、ゲームの本質の遊びの部分での勝負」というようなことを言われていて、とても感銘を受けました。
他のジャンルのゲームを作る上においても学べることがたくさんありそうです。
技術を吸収したい
PBRやHDRは当たり前、モバイルの限界を攻めるレンダリングパイプラインの実装
まさに限界を攻めたという感じでモバイルで高品質なレンダリングを生み出すために必要な技術、最適化について詳しく紹介されています。
様々な技術が使われていますが、一つ一つどのような効果があるか比較画像で解説されているため、とても分かりやすかったです。
紹介されているPer-Pixel Reflection Probeや内製GIシステムはとても良さそうで、ぜひUnityさんが目をつけて標準機能に組み込んでくれるとありがたいですね。
『プリコネ!グランドマスターズ』のグラフィックと負荷低減 URP導入とURP環境下での最適化について
実際のスマホゲーム開発でURP移行時に起きた問題と解決法、SRPBatcherの効果などUnityのグラフィック周りの色々なことが紹介されています。
Unityには様々な機能がありますが、それを実際のプロジェクトでどう使うかというのは正解がなく、結構悩みどころなので、この講演のように「実際のゲームでどのようにUnityの機能を使いこなしているか?」という情報にはとても価値があると思います。
個人的にRenderFeatureやCameraStackの使い方はとても参考になりました。
ところで、Cygamesさんは色んなところで講演されているのですが、毎回とてもクオリティが高く、何か社内で講演資料の作り方を仕組み化されているのかなと邪推しています。
機会があれば、「Cygames流、分かりやすい講演資料の作り方」など聞いてみたいですね。
最後に
UnitySYNCの応援がしたい!
これほど多くの企業や個人クリエイターの講演を視聴できる。しかも無料で。というのは冷静に考えてみると、とてもすごいことです。
こういうイベントはこれからも続いてもっと盛り上がってどんどん大きくなっていったら楽しいなあと思います。
ぜひ「自分も応援したい」という方がいましたら一緒に応援しましょう!
グッズを購入 (11月6日(日)まで)
期間限定で下記のサイトでグッズが販売されています。
是非じゃんじゃん購入して愛すべきUnity Japanに貢ぎましょう!
THERMOSとコラボしたタンブラーなどちゃんと実用度も高い商品が多いです。
個人的に操作ツールのアイコンなど「わかる人にはわかる」系のグッズはなんとも情緒を感じて欲しくなりますね。
講演をSNSで共有する
イベントの注目度が上がれば、よりいろんな企業やクリエイターが参加してくれるようになるかもしれません。
また、素晴らしい講演が評価されることで、努力されている登壇者の方にちゃんと利益がでれば最高だなと思います。