はじめに
Azureを利用したWebアプリケーションの運用では、新しいアプリゲートウェイ(AppGW)へスムーズに切り替えるための準備が不可欠です。特にDNSを切り替える前に、設定した新しいAppGW(例:AppGW01)の動作確認を行いたい場合、どうすれば良いでしょうか?
今回は、DNS切り替え前にAppGW01への接続テストを行うための効果的な方法をご紹介します。
【方法1】hosts
ファイルを使ったテスト
どうやるの?
PCのhosts
ファイルに、テストしたいFQDN(例:test.co.jp)を、AppGW01のIPアドレスに設定します。
具体的な手順
-
管理者権限でエディタ(例:メモ帳)を開く
-
hosts
ファイルを編集(例:C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts
) -
以下のように記述
102.15.16.17 test.co.jp
※
102.15.16.17
はAppGW01のプライベートまたはパブリックIP -
保存して閉じる
-
Webブラウザやcurlでアクセスし、動作確認
ポイント
この方法は簡単に実施でき、DNSを変更せずに直接AppGW01へアクセスできるため、設定の妥当性や動作確認に適しています。
【方法2】curlの--resolve
オプションを利用
どうやるの?
curl
コマンドの--resolve
オプションを使えば、DNSの名前解決をバイパスし、特定のFQDNとIPアドレスの対応付けを一時的に設定できます。
具体的なコマンド例
curl --resolve test.co.jp:443:102.15.16.17 https://test.co.jp
解説
-
test.co.jp
はアクセスしたいFQDN -
102.15.16.17
はAppGW01のIPアドレス - これにより、
test.co.jp
に対して102.15.16.17
へ直接接続
ポイント
この方法はコマンド一つで設定でき、複数のFQDNについて一時的な名前解決の上書きが可能です。DNS設定の変更なしで迅速に動作確認ができるため便利です。
【まとめ】
- hostsファイルの編集:最も手軽で直感的。複数の端末や利用者がテスト可能。
-
curlの
--resolve
コマンド:コマンドラインから素早くテスト可能。
どちらの方法も、DNS切り替え前の重要なステップ。正しく動作すれば、スムーズに運用移行を進めることができます。
最後に
Azureのアプリゲートウェイを切り替える前に、これらの方法を活用して十分に動作確認を行い、システム全体の安定性を確保しましょう。
ご不明な点や追加のご質問があれば、お気軽にどうぞ!