#「ガラホ」向けサイトをなんとかする
ガラケーからスマホの時代になって大分経ちますが、2016年頃よりいわゆる「ガラホ※」と呼ばれる端末が発売されるようになりました。
スマホほど豊富な機能は不要、電話とメールだけできればいい、スマホに慣れない、折りたたみ型にこだわりがある、など、一部のユーザー向けに発売されている端末です。
一応ガラホでもウェブサイトは見れますが、端末操作含め、UI/UXがあまりよろしくなく、クレームもぼちぼち見受けられるようになりました。ガラホ向けのサイト制作ノウハウを手っ取り早く集めたいところですが、巷であまり情報が出回ってないようです。
※「ガラホ」はauの登録商標で、docomoやSoftBankは「ケータイ」と呼んでいるみたいです。
#ガラホ(ケータイ)端末の特徴
これまでのガラケーと大きく異なる点は、OSがSymbianOS(など)からAndroidになった点です。つまり、ガラホではスマホサイトが普通に見れます。
じゃあ解決じゃん〜、ということになりそうですが、そうはいかず、ガラホの操作はスマホのように指で操作するのではなく、上下左右のハードキーで操作しなければいけません。また、AQUOS K SHF31などのガラホでは、PCのようにカーソルが出現し、ハードキーがある部分をマウスパッドのように指で滑らせて操作できるようになっていますが、これが非常に使いづらいです。恐らく、スマホサイトを楽に操作できるよう、ハードキーを補うために備わった機能だろうと思いますが、普段使うことはまずないと思います。
#ガラホ向けUI?
というわけで、指で画面に触れられずハードキーで操作するガラホで、スマホサイトを見ると、ストレスが溜まります。これまでのガラケーのように、上下キーで操作することを想定したUIに変更する必要があります。
スマホサイトではおなじみのハンバーガーメニューは、UserAgent等で判別し、非表示にするほうがよいと思います。また、画面左右から出現するメニューも、ガラホの狭い画面の大半を占拠してしまうため、なくすべきだと思います。
モーダルウインドウなども非表示にすべきです。ガラホでモーダルウインドウが出現した時は、カーソルがどこの画面に当たっているのか瞬時に理解できないため、ストレスが溜まります。
逆に、アコーディオンなどのUIは、画面の上下幅を縮小できるため、ガラホでも有効だと思います。しかし、カーソルが当たる範囲を画面幅一杯にするなど、わかりやすくするべきかと思います。
画像が軽量な場合に限り、カルーセルも有効なUIかと思います。
#ガラホの処理速度に気を配る
スマホのスペックがまだ低かった時代、レスポンシブサイトが普及した頃に問題になりましたが、PC向けの重い画像は、当然ながら読み込みに時間がかかります。レティーナディスプレイ向けの倍角画像や動画も同様です。UserAgentで、ガラホ向けに画像を出し分けるべきかと思います。
また、外部jsライブラリの読み込みも最低限に留めたほうがよさそうです。
ガラホの処理速度は、昔のガラケーのスペックとさほど変わらないと思います。従って、htmlやcss、js、画像などのページを構成するデータの合計容量は、150〜250kbyte程度に抑えないと厳しいです。
イメージとしては、ひと昔前のスマホサイト、例えばiPhone3GS向けのサイトを作るような感じです。それにプラスして、上下ハードキーで操作するようなUIを実装すれば、ガラホでもサクサク操作できるサイトが出来上がると思います。
#ガラホサイト、結局どうなるのかまだ分からない
auは2017年夏モデルにMARVERA KYF35というガラホ端末を発売されますが、MVNO向けガラホなど、キャリアが端末を販売し続ける限り、ガラホサイト利用ユーザーは今後も存在しそうです。
サービス提供者がガラホユーザーを切り捨てるのか、それともガラホユーザーもきっちり対象に含めるのかは、結局のところ提供するサービス次第かと思いますが、モバイルサイト制作者はどっちに転んでも対応できるように、そろそろ備えておくべきなんじゃないかと思います。