はじめに
みなさん、はじめまして!エンジニアの「ひで」と申します。
Qiita初投稿になります
私は普段は「AI×Automation」に取り組んでいまして、UiPath AI Centerに興味を持っています。これから、私的にUiPathの魅力をたくさん発信させていただきたいと思います。よろしくお願いします!
さて、私は先月のUiPath Friends Festival2023(UiFes)でAI Centerの魅力について「MLスキルを創れる」点を発信させて頂きました。
今回は UiFesで少しだけ触れた「安心料金で利用できる」点を発信してみたいと思います。
AI Center の利用料などについては各種UiPathドキュメント123に詳細が記載されていますので、ここでは、私がドキュメントを読んで「これは安心料金で利用できる」と感じた点をお伝えします。
ご留意
本記事は2023年12月時点の情報をもとに執筆しています。またデプロイ種別が「Automation Cloud」について記述しています。環境やその他の条件により本記事に示すデータと実際の内容が異なることをご留意ください。
「安心料金で利用できる」3つのポイント
私が、AI Centerは「安心料金で利用できる」と感じる理由は次の3つです。
- 利用枠(上限)を決めて利用できる
- 利用量を組織内で分配できる
- 利用状況を可視できる
1.利用枠(上限)を決めて利用できる
AI Center は、必要な分量を購入して消費するコンサプションモデルのライセンスで提供されています。利用枠(上限)を決めて利用するため、他のSaaSサービスで比較的多い「上限の設定が無い従量課金モデル」のように、想定以上に料金が高額になるというケースを回避できます。
具体的には、AI Centerの利用はAIユニット1という単位で消費します。AIユニットのライセンスには、例えば「UiPath - Flex - AI Unit Bundle - 60K」3があり、60,000 AIユニットがバンドルされています。
つまり、60,000 AIユニットが利用枠になり、これを超える利用はできない一方で、想定以上に課金される心配がありません。
すべての AIユニットを消費すると、新しいMLスキル(AIのモデル)をデプロイしたり、新しいパイプライン(学習や評価)を開始ができなくなりますが、その場合は新たにライセンスを追加して利用枠を増やすことができます。
2.利用量を組織内で分配管理できる
AIユニットは Automation Cloudのテナント単位で必要な分を割り当てすることができます。
したがって、例えば下記のように組織内の部門ごとにAI ユニットを分配し、利用を管理することができます。
- 人事部に 30,000AI ユニット
- 営業部に 10,000AI ユニット
- 技術部に 10,000AI ユニット
- 残り 10,000AI ユニットは予備で確保
このように管理することで、組織全体でAIを利用する場合に、特定の部門が使い過ぎて、他の部門が利用できなくなるなど避けることができますので、安心して利用ができます。
AIユニットの割り当て量は適時変更することができます。
3.利用状況を可視できる
AIユニットの利用状況は Automation Cloud の管理画面から組織全体やテナント単位で可視することができます。具体的には下図ように総計や月間消費数が可視できます。
消費状況は数時間後にはタイムフレームに反映されますので、日々の消費状況を確認することができます。
AI Center の利用量を確認してみた
最後に、AI Centerをどんな使い方をすると、どれくらいのAIユニットを消費するか紹介します。
AIユニット消費のタイミング
AIユニットは次の3つのタイミングで消費します。
- トレーニング ... モデルをトレーニングするたび
- サービング ... モデル(ML スキル)が利用可能な状態になっている期間
- 実行(予測) ... ロボットがモデルを実行(予測)するたび
モデルとは、画像認識モデルやテキスト分析モデルなどがあり、例えると「AIの頭脳」のことです。AI Centerではこのようなモデルを開発してロボットに連携し実行を行うのですが、モデルにデータ投入してトレーニングをしたり、ロボットから利用可能な状態にサービングしたり、ロボットから実行するタイミングで AIユニットが消費されます。
AIユニット消費(使用コスト)の計算式
AIユニットは次の2つの計算式で算出されて消費します。
- 使用コスト = 予測コスト+ハードウェアコスト
- 予測コスト = 入力データサイズ × モデルの単位原価
利用するモデル種類の単価、ハードウェアの種類、入力するデータにより値が異なりますので、詳細についてはUiPathドキュメント1をご確認ください。
実際どうなの?
私は UiFesでこのような文章をワードクラウドで要約するカスタムモデルを開発したのですが、
消費したAIユニットはトータル318 AIユニットでした。
開発時のリソース利用の状況は次のとおりです。
- サービング ... 約7日間
- トレーニング ... 約30回
- 実行 ... 約50回
利用したリソースの単価はおそらく下記の条件です。
- パイプライン時のCPU利用 : 6 AIユニット/時間
- ML スキルのリソース コスト : 1 AI ユニット/レプリカ/時間
- カスタム パッケージ (zip ファイルをアップロード) 予測ごと : 0.1 AIユニット
- 入力データ(JSON 2000文字以内): 1 AIユニット
したがって、このような文章を要約するモデルを同様の条件で365日間使い続けると、16,000 AIユニット程度の消費になると考えられます。「UiPath - Flex - AI Unit Bundle - 60K」ライセンスであれば、60,000 AIユニットあるので、まだ十分に余裕がある感じです
おわりに
最近はAI導入を検討されている方も多いと思いますが、やはり料金は気になりますし慎重な判断が必要です。
そこで、私は AI Center をおススメします。本記事でご紹介したとおり予め利用枠を決めて安心料金で利用できるからです。
UiPath には60日間の無料トライアル版で AI Centerを試すこともできるため、ぜひお試ししてみてはいかがでしょうか!