鳥羽商船高等専門学校情報機械システム工学科4年のですわよこと田中映音(たなかえいと)です。
今回は9月22日から11月17日にかけて開催された東海学生AWARD2024に7期プレゼンターとして参加した際に学んだ「Why」の重要性が、今後の開発や研究においてとても重要であると考えたため、東海学生AWARDのお話をさせていただきます。発表したするはずだったプロジェクトに関してはこちらをご覧ください。
ちなみにコードとか回路とかそんな話は一切出てこないのでご容赦ください(掻き癖矯正アプリの話をいずれすると思います)。
目次
1.そもそも東海学生AWARDとは
2.なぜ東海学生AWARDに参加したのか
3.キックオフ合宿 in 美浜少年自然の家
4.ピボット
5.直前合宿 in 瀬戸ヴェルデ
6.東海学生AWARD最終発表 in 東別院会館
7.最後に
8.ご紹介
そもそも東海学生AWARDとは
まずそもそも東海学生AWARDってなんじゃいって話だと思います。
簡単に説明すると東海に縁のある学生が、自分のプロジェクトを約2か月ブラッシュアップして、300人のオーディエンスに向けてプレゼンするプログラムが東海学生AWARDです。
詳しい説明は主催である公益資本主義推進協議会様のHPよりご覧ください。
東海に縁ある高校生・大学生が、300名を超える聴衆の前で、自分の志や夢
プロジェクトをプレゼンテ-ションする、約2カ月間のプログラムです。
社会課題・ローカル・起業・グローバル・教育・政治など様々な分野で
挑戦している学生プレゼンターが、合宿やブラッシュアップ会を通じて、
社会人メンターや学生実行委員の伴走によりプロジェクトがブラッシュアップされていきます。
とのことです。
東海学生AWARDには毎年コンセプトがあるのですが、7期のテーマは道なき道を拓く覚悟をでした。
自分がこの社会や環境を変えるという情熱を持った21名のプレゼンターが集まり、自分のプロジェクトを研鑽していました。
なぜ東海学生AWARDに参加したのか
東海学生AWARDと出会ったのは、MIEトコワカAWARDという東海学生AWARDの姉妹プログラムでした。
この話をする前に、私がもともとどういう人物なのかという話をする必要があります。
僕は学生団体カレッジという団体の代表をしており、そこで学生の挑戦支援を目的としたオフラインのミートアップイベントを主催していました。
学生団体カレッジの話はまたどこかでします(たぶんしません)。
とこわかの運営の方がこの活動を知っていてくれたため、とこわかへの運営かプレゼンターとしての参加をお誘いいただいて、運営としてとこわかに参加しました。
とこわかは東海学生AWARDの姉妹プログラムであるため、たびたび東海学生AWARDの話題が上がってました。とこわかが最高に楽しいプログラムだったため、東海学生AWARDはいったいどのようなプログラムなのか気になり、エントリーしました。
キックオフ合宿 in 美浜少年自然の家
東海学生AWARDにエントリー後、無事エントリー審査は突破!いざ合宿へ!とここまではよかったのですがなんと私は当時別のイベントの運営をしており、合宿1日目とダブルブッキングしてしまいました!
そのため、合宿1日目は不参加といういきなり出遅れてしまうわけですが、プロジェクト自体はもともと自分の中でも自信のあるものができていたできていないので、心境としてはかなり余裕をもって途中参加することができました(?)。
そんな自信のある私のアイデアというのが高校×コワーキングスペースで学生の挑戦の場を作るでした。少子高齢化の影響で増えている公立・私立の高校の空き教室を活用してコワーキングスペースにすることで、地元企業×学生で新たなイノベーションを生み出す施設を作るというものでした。もともと挑戦したいと思っているが一歩目を踏み出せない学生に向けて一歩踏み出す場づくりをするというモットーのもと作った学生団体でありプロジェクトであったのでそれ相応の思い入れはありました。
そんな自信満々で挑んだファーストプレゼンテーションの評価は
やりたいことがない人はどうすればいいの?
それってなんで君がやる必要あるの?
挑戦することとコワーキングスペースに何の関係があるの?
それってアイデアでしかないからプロジェクトとは言えないよね
中身ないですね笑
ぶった切りに続くぶった切りでした。
他はともかく、「それってなんで君がやる必要あるの?」という点に関しては私としても「はあ?」と手が出そうでした(嘘ですすいません)。手は出さないにしても「やりたいからやるんでしょ」という認識だった私はこの評価に納得がいかず、こんなに言われるんだったらAWARDなんてやめて1人でやってやると!と正直キレていました笑。
しかし、今思えばここでぶった切ってくれてよかったなと感じています。私たちは社会を変えたいという思いで集まってきました。社会を変えるにはたくさんの人を巻き込むような力がプロジェクトと自分自身に必要だと思っています。
たくさんの人を巻き込むには実現可能性や内容の斬新さなどたくさんありますが、一番見落としがちなのが思いです。なぜそれをやるのか、なぜ自分がやるのか、なぜ、なぜ、なぜと徹底的にWhyを突き詰めることによって、ようやくそれが思いになると思っています。自分はこれで生きていくのだ、自分のセンターピンはこれだと確信することができると思っています。
このようにとてつもない自問自答とアウトプットを繰り返すことによってようやく人を巻き込めるものができると思っています。
とまあ当時の自分はこのことに気づくまでもう少しかかりますが、このぶった切りがあったからこそ納得のいく形で東海学生AWARDを終えることができたと考えています。
<ここに画像入れる>
そこからは怒涛の自問自答が始まりました。おそらく7期のプレゼンターの中で、合宿中最も早いサイクルで自問自答とアウトプットを繰り返していたのは私でしょう。
その結果プロジェクトがどんどん変わっていき、自分の中で1つの結論にたどり着くことができました。
三重県を盛り上げたい
私の地元である三重県を盛り上げることこそ僕のセンターピンだと当時は思っていました。
しかし、この後過去最大の挫折を経験することになった1つの要因はこの曖昧な思いのみで動き出してしまったことにありました。突き詰めてWhyを明確にすることがいかに大事なのかをここでも痛いほど感じました。
ピボット
タイトルにもある通り、東海学生AWARD期間中に1度ピボットしています。キックオフ合宿が終わってからの動き出しは異常なくらい早かった覚えがあります。当時考えていたアイデアは1000個のプロジェクトを行う学生×地元企業のコミュニティでした。図解しようと思ったんですがとてもめんどくさい(すいません)ので、文章での説明となりますが、三重県の各市町村に1つずつ課題解決や魅力向上を目的としたプロジェクトを行うコミュニティを作り、全コミュニティで計1000個のプロジェクトを実行するというものです。三重県を盛り上げ、なおかつ学生の挑戦の場を提供することができるとてもいいアイデアだと今でも思っています。僕は効率を考えて行動することや理詰めで行動することが苦手なので、とにかくできることを片っ端からやっていきました。そのおかげか、当時一番進みが早かったと思います。実際1つ目のプロジェクトが走りだせるところまで進めました。しかし、途中であることを考えるようになりました(考えるようになったというか走りだそうとしていたため気づかないふりをしていました)。
なんでこれやってるんだっけ?
先ほども言いましたがWhyは周りの人を巻き込むために必要なものです。それと同時に僕は自分が続けるための原動力としてWhyが必要だと考えています。このWhyがあることで目的や目標が明確になり、目的意識を持つことが可能になります。目的意識を持つことで日常の行動が一貫されます。
目的意識とは、自分の行動や選択に対して明確な目標や意味を持つことを指します。この意識を持つことは、人生や仕事において非常に重要です。なぜなら、目的意識があると、日常の行動が一貫性を持ち、目標達成に向けた集中力やモチベーションが高まるためです。
今思えばこのWhyがなかったため、とてつもないマルチタスクを作ってしまい、それを処理できるわけもなく見事に言動と行動が一致しなくなりました(要は全然何もしてなかったということです)。そしてプロジェクトを進める手をいったん止め、現実に向き合うかのようにWhyを考えるようになりました。
結果として、当時の僕は三重県を盛り上げるという純粋な気持ちで取り組んでいませんでした。
誰かに認められたい
いわゆる承認欲求というやつです。
承認欲求自体はそこまで悪いものではありません。承認欲求が原動力となって行動につながる人も多くいます。しかし、それはあくまでなぜやるのかを突き詰めたうえでの話だと思っています。僕はいつからか三重県を盛り上げたいという自分の真ん中が誰かに認められたいという承認欲求に変わっていました。
そのことに気づいた(向き合えた)僕はこんな不純な思いで進めるくらいならやらない方がいいと思い、ピボットを決意しました。
プロジェクトが白紙になり、まずやったことは自分が心の底から好きなものを考えました。
- ゲーム
- 音楽
- アニメ
- 漫画
etc......
やばい、プロジェクトができそうにないと思いました。そこで、今までやってきたことで最高の瞬間を考えました。
自分が作ったものを人に見てもらうとき、それで楽しんでもらえたり笑ってもらえたりするとき
これでした。学内ハッカソンやHackUなどなど様々な場所で発表の機会がありました。そこで、自分が制作した作品を見て使ってもらい笑ってもらうことが僕にとって最高の瞬間でした。結果ものづくりに落ち着きました。ここで、立ち止まることができたおかげで、後々何も考えずに進めることができたと思います。
直前合宿 in 瀬戸ヴェルデ
ピボット以降の話は開発の話になるのと、単純に話がくそつまらないためすっ飛ばします。
さて記事の時系列的にはいきなり本番直前ですが、東海学生AWARDで僕が一番面白かったのはこの直前合宿でした。プレゼンのブラッシュアップが始まる前段階で、プレゼンターはプロジェクトシートなるものを提出しています。本番に向けてのエントリーシートです。このエントリーシートで通過した人、本番1分間の発表をして会場で票を集めた人のみ本番で6分の発表ができます。僕はプロジェクトシートで通過しなかったので1分の発表で選ばれて6分にあがるというルートを歩むことになりました。(このプロジェクトシートの話が一番おもしろくないのですっ飛ばしてます)
アプリの要件定義と6分プレゼン用資料はできていたので、あとは1分を仕上げるだけでした。この日から本番までの間の睡眠時間は30分(これに関しては寝とけばよかったと普通に反省している)!
怒涛の勢いでプレゼンを仕上げました。
正直このとき僕の仕上がりは最高だったと思います。当時の評価は
あとは当日いつも通りこなすだけ
6分いける
キックオフとは違いとても高評価、成長が見えます。
そうなんです、あとは1分間で100%を出すだけ。ここまでは無敵の状態でした。ここまでは、、、、
東海学生AWARD最終発表 in 東別院会館
はい、結果から説明するとワイルドカードで敗退しました。
1分のプレゼンを飛ばしてしまったため、最後まで話したかったことを話すことができませんでした。
僕の失敗したプレゼンを見たい方はこちらからどうぞ、、、(ほかの方のプレゼンはとてもすごかったので勉強になると思います)
さいごに
とても悔しく、後悔ばかりが残る2か月間でした。しかし得るものは多く、プレゼンターもメンターも実行委員も暖かい人が多く楽しく過ごすことができました。
東海学生AWARDはとてもいいイベントです。ぜひ8期エントリーして下さい。
ご紹介
今回参加した東海学生AWARDのHPです。この記事を読んだ高専生は全員エントリーして下さい。
MIEトコワカAWARDもよろしくお願いします!