はじめに
こんにちは。ABEJAのAdvent Calendar14日目を担当しているタムタムです。
普段はデータサイエンティストとしてBizとDevの間に挟まって、おろおろしながら働いています。
実は生まれて初めてこういうオープンな場所に記事を書くため、ガクブルです。
なので優しい目で本記事を眺めていただけると嬉しいです。。。。
さて、本題に移るのですが、僕が所属しているABEJA Insight for Retailチームでは小売業界をよりデータ・ドリブンな組織にしていくみたいなミッションを持っています。
でも、そのためには少なくとも僕達がデータ・ドリブンな組織として見本となるような最強にデータ・ドリブンな組織でないといけないよねと考えてたりしています。
そのため、Bizの方々も含めて全員がデータ分析ができる環境を整える&データ分析マンにする計画が動いていたりします。
(実は他にも社内のデータ分析の民主化を進めている理由はあるのですが、ここでは割愛しますmm)
今回は、全員をデータ分析するマンにするために、データ分析スキルの民主化と称して、どんなことをやったのか、そして何が特に上手く機能して、何が上手くいかなったのか、それらの要因について振り返りも含めて書いていければなーと思います!
やったこと一覧
基本的にはエンジニアはプログラミングスキルが高く、データ分析マンになるハードルは非常に低いので、ビジネスサイドであるセールス、カスタマーサクセス、カスタマーサポートの方々をターゲットとして、データ分析スキルの民主化を行いました。
まずは、色々なデータにアクセスできるRedashからデータを取得、加工できるようにSQL力の民主化にフォーカスして、下記のことを行いました。
| 施策名 | 内容 |
| ---- | ---- | ----
| Progate | SQLが勉強できるサイトのProgateへのエスカレーション。 |
| SQL-Query-Snippets | SQLのクエリがたくさん置いてあるリポジトリの作成 |
| v_sql_beginner | SQLに関して何でも質問できるSlackチャンネルの開設。 |
| データ分析講座 | ビジネスサイドの方々がSQLの基本的な使い方を勉強してきて、それを講師として説明してもらう勉強会。二回実施。
| データ分析勉強会 | ビジネスサイドのデータ分析事例をビジネスサイドに紹介してもらう勉強会。月一回実施。
| SQLもくもく会 | データサイエンティストにSQLの使い方を基本として何でも質問できる会。希望参加制。週一回実施。
| SQL N本ノック | 社内データを用いて簡単なSQL問題を出す。週一回実施。 |
特に上手くいったこと
上記のやったこと一覧から特にいい感じだったなと思うものを以下に記載します。
Progate
- プログラミング初心者にはProgateのオススメが本当に良かった。あのサイトは分かりやすすぎる。みなさんもSQL力を鍛えたいというときは使ってみてはいかがでしょうか。
- 僕はProgateの回し者と言われるぐらいお勧めしました。
v_sql_beginner
- こういう類のチャンネルをSlackで作成すること自体はとても簡単ですが、上手く機能させるには、心理的安全性を担保することが必要だと思います。
- そのためには、簡単に言いますが、どんなことを聞かれても、絶対に丁寧に優しく回答することが重要だと思います笑
- 最終的には、SQL初心者同士で分からないことを議論し合うみたいな形になると、理想の状態なのかなと思います。
データ分析講座
- ビジネスサイドの方からいただいた意見として、「勉強に際して、ボトルネックは時間のなさ(他の業務の忙しさ)と、学び方がよくわからないこと」ということで一回三時間の集中勉強会を合計二回行いました。
- 勉強会の目的をかなり明確に設定し、一旦は二日間で以下が分かるようになるみたいな目標設定で開催しました。
- データがあったときに、まず何をすればいいのか
- Progateに出てくる句を実際にデータを使って組み合わせて書いてみる
- WITH句を使って、複雑なクエリを何となく理解できるようになる
- ProgateでSQLを知り、次のステップとなる実務で役に立つSQL力を身に着けるという部分で非常に効果的な勉強会になったのではないかと思います。以下が勉強会で使用した資料の一部です。
上手くいかなったこと
以下は特に上手くいかなったことです。
途中であまりに鳴かず飛ばずだったので止めました。。。
データ分析勉強会
- 日々業務の中時間がないため、そこまでSQLを触れておらず、どんどん忘れていく中で、他の人の適用事例を聞いても、まずSQLを忘れてしまう。
- そもそもこの勉強会を開催しているときは、多くのビジネスメンバーは「SQLを知っている」の段階で、「SQLを活用できる」のフェーズまで行っていなかった。
- 勉強会自体のゴールがなく、これはいつまでやるものなのか、目的に対してどういう風に進んでいるのかが不明確になり、優先度が落ちる。
SQL-Query-Snippets
- 一番上手く機能していない原因は、僕が時間がなくてメンテナンスできていないこと。このリポジトリを作ってくれた先人に申し訳ない、、
- ただ、Redashで他の人たちが作成したクエリ一覧が見れるので、そこで十分感もある。
最後に
上記の施策をやってみて、プログラミング初心者であったビジネスサイドの方もある程度SQLを触って欲しいデータを取得するまでできるようになりました。
まだまだ最強にデータ・ドリブンな組織には程遠いですが、ぐいぐいこれからも取り組みを進めていきたいなと思っています!
以下がビジネスメンバーから実際にいただいた意見なんですが、やっぱり、データ分析スキルの民主化の際には、全員が時間がない中で如何に今やりたいという思いを持ってもらえるかに尽きるのかなと思います。
そのためにやるべきことは組織の特性によっても異なるのかなという感じはするのですが、共通して言えるのは人としっかり向き合って、時間がない制約を突き破るほどのデータ分析へのモチベーションを相手に持ってもらえるようにしないといけないんだなーと思います。