2020年1月23日改稿
Cloud LaTeX 便利ですよね。テキストエディタにこだわりがなく、論文を書くPCは気分で決めたい僕はとても重宝しています。決してtexの環境を整えるのが面倒くさいというわけではないです。
しかし、Cloud LaTeXの恐ろしいところは、一度消してしまったファイルはすぐには復元できないことです。俺みたいな卒論のtexファイル消して泣いたアホ野郎、他に、いますかっていねーか、はは(運営の方に連絡すれば復旧してもらえるらしいですが)
また、ファイルごとの更新履歴は残りますが、差分が見れないのは厳しいところです。
そこで、Cloud LaTeX標準のDropbox連携機能を応用し、Gitを導入することでバージョン管理ができるようにします。
#大事なこと
データはクラウドに保存されるため、PCが水没した!データ復旧できない!というような問題からは解放されます。
しかし、texのコンパイルをクラウドサービスのみに頼るのは危険です。本稿の内容を行うことで、ドロップボックスを介してローカルにもファイルは保存されるようになりますが、卒論・修論提出寸前にCloud LaTeXが落ちてtexファイルがコンパイルできなくなる、ということがあるかもしれません。
そのため、必ずローカルでtexをコンパイルできる環境、または24時間いつでもtexをコンパイルしてくれる友達(通称tex友)を用意しておきましょう。
#前提
PCにDropboxのアプリをインストールし、Dropboxフォルダとしてアクセスできるようにしてください。
(※Dropbox ダウンロードなどで検索してください。Windows Mac Linuxのいずれでもできます。)
また、gitのインストールも済んでいるものとします。
#git連携のための手順
Cloud LaTeXにはDropboxからインポートという機能があります。また、Dropboxには自動でローカルのファイルを更新してくれます。これらをうまくつなぎ合わせてgitで管理していきます。
- Cloud LaTeXマイページ右上のユーザ名をクリック、Dropboxとの連携設定で、PCに設定したアカウントと同じものを連携
- Cloud LaTeX上でプロジェクトを作成
- 右上のプロジェクト設定(三のようなマーク)からDropbox同期をonにする
- Dropboxのフォルダに(Dropbox)/アプリ/Cloud LaTeX/(プロジェクト名)というプロジェクトフォルダができていることを確認
- (Dropbox)/アプリ/Cloud LaTeX/ でgit initし、(プロジェクト名)ファイルをgitに追加
(※注 (Dropbox)/アプリ/Cloud LaTeX/(プロジェクト名)フォルダでgitを管理したいところなのですが、この中に.gitファイルが存在するとcloud latex側でおかしくなるため、(Dropbox)/アプリ/Cloud LaTeX/に.gitを置いて管理するようにします。
)
IDE派の方もいらっしゃるかもしれませんが、一応gitコマンドを置いておきます。()内は各自のフォルダ名で読み替えてください。
cd (Dropbox)/アプリ/Cloud LaTeX/
git init
git add (プロジェクト名)
git commit -m "first init"
以上でGitとの連携が可能になります。
以後は、こまめにgit add & git commitを繰り返しましょう。
さらにGithubとの連携も行ってリモート管理も行いたい場合はこちらが参考になると思います。
参考:https://qiita.com/sodaihirai/items/caf8d39d314fa53db4db
#問題点
プロジェクトファイルの一つ上の階層でgit管理しているため、複数プロジェクトを別々のgitで管理できません(ダメでは)
ま、まあ卒論とか修論とか大事なやつをちゃんと守ろうという話ですね...
ちなみにちょっと前までのCloud latexだったらプロジェクトフォルダの中に.gitを入れることができたので、プロジェクトごとのgit管理が可能でした。なんでできなくなったんだろう...
#さいごに
texの環境を整えるのが面倒だから使っていたのに余計な面倒を抱え込んでしまいました。(でもやっぱりいろんなPCで同じ環境で論文書けるのは楽)