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メモリリーク、デッドロック、リダイレクトループ、JVMクラッシュ...バグだらけのWebアプリケーションを使ってバグを理解する

Last updated at Posted at 2017-02-14

概要

Webアプリケーションの開発や保守をしていると、いろいろなバグに遭遇します。メモリリーク、デッドロック、リダイレクトループ、JVMクラッシュ等々、バグは様々です。こういったバグは、実際にコードを書いて、実行・再現させてツールで解析してみると理解が深まります。

ということで、いろいろなバグを実装したWebアプリケーションをつくってみました。現時点では、以下を簡単に再現できます。

  • メモリリーク (Javaヒープ領域)
  • メモリリーク (Permanent領域)
  • メモリリーク (Cヒープ領域)
  • デッドロック (Java)
  • デッドロック (SQL)
  • 完了しないプロセスの待機
  • 無限ループ
  • リダイレクトループ
  • JVMクラッシュ
  • ネットワークソケットリーク
  • データベースコネクションリーク
  • ファイルディスクリプタリーク
  • XSS
  • SQLインジェクション
  • ExceptionInInitializerError
  • NoClassDefFoundError
  • OutOfMemoryError (Java heap space)
  • OutOfMemoryError (Requested array size exceeds VM limit)
  • OutOfMemoryError (unable to create new native thread)
  • OutOfMemoryError (GC overhead limit exceeded)
  • OutOfMemoryError (PermGen space)
  • OutOfMemoryError (Direct buffer memory)
  • StackOverflowError
  • UnsatisfiedLinkError
  • 整数オーバーフロー
  • 丸め誤差
  • 打ち切り誤差
  • 情報落ち

[2017/02/20 さらに以下を追加]

  • LDAPインジェクション
  • コードインジェクション
  • フォワードループ
  • スレッドリーク
  • 正規表現解析による遅延
  • 文字化け

[2017/03/08 さらに以下を追加]

  • OSコマンドインジェクション(OGNL式インジェクション)
  • 拡張子制限の無いファイルアップロード
  • オープンリダイレクト
  • ブルートフォース攻撃可能なログイン画面

[2017/03/26 さらに以下を追加]

  • CSRF (クロスサイトリクエストフォージェリ)
  • クリックジャッキング
  • サイズ制限の無いファイルアップロード
  • ディレクトリトラバーサル
  • メールヘッダーインジェクション
  • 意図しないファイル公開
  • 親切過ぎるエラーメッセージ
  • 危険なファイルインクルード
  • プラス演算子による文字列結合の遅延
  • FactoryConfigurationError
  • Nullバイトインジェクション
  • XEE
  • XXE

Webアプリケーションの起動方法

Webアプリケーションをgit clone(またはダウンロード)して、mvn install exec:execで起動します。

$ git clone https://github.com/k-tamura/easybuggy
$ cd easybuggy
$ mvn clean install exec:exec

以下のようなメッセージが表示されたら、Webアプリケーションの起動は完了しています。

5 27, 2017 3:29:58 午後 org.apache.coyote.AbstractProtocol start
情報: Starting ProtocolHandler ["http-bio-8080"]

その他の起動方法

ここからダウンロードしたeasybuggy.jarを実行(java -jar easybuggy.jar)するか、ROOT.warをTomcatなどのサーブレットコンテナにデプロイしても起動できます。このとき以下のようなJVMオプションを付けると問題が再現しやすくなります。

java -Xmx256m -XX:MaxPermSize=64m -XX:MaxDirectMemorySize=90m -XX:+UseSerialGC -Xloggc:logs/gc.log -XX:+PrintHeapAtGC -XX:+PrintGCDetails -XX:+PrintGCDateStamps -XX:+UseGCLogFileRotation -XX:NumberOfGCLogFiles=5 -XX:GCLogFileSize=10M -XX:GCTimeLimit=15 -XX:GCHeapFreeLimit=50 -XX:+HeapDumpOnOutOfMemoryError -XX:HeapDumpPath=logs/ -XX:ErrorFile=logs/hs_err_pid%p.log -XX:NativeMemoryTracking=summary -agentlib:jdwp=transport=dt_socket,server=y,address=9009,suspend=n -Dderby.stream.error.file=logs/derby.log -Dderby.infolog.append=true -Dderby.language.logStatementText=true -Dderby.locks.deadlockTrace=true -Dderby.locks.monitor=true -Dderby.storage.rowLocking=true -Dcom.sun.management.jmxremote -Dcom.sun.management.jmxremote.port=7900 -Dcom.sun.management.jmxremote.ssl=false -Dcom.sun.management.jmxremote.authenticate=false -jar easybuggy.jar

※easybuggy.jarとROOT.warは、mvn packageでビルドされます。

起動したら次のURLにアクセスします。

正常に起動していると以下のような画面が表示されます。

mainPage.png

リンクのいずれかをクリックすると、問題が発生します。が、その前にVisualVMやJConsoleなどを起動しておくと、どのような現象が起こっているか把握できます。以下は、Javaヒープ領域のメモリリークを起こして、OutOfMemoryErrorを発生させる過程を監視しているVisualVMの画面キャプチャです。

OOME.png

これらのツールを使ったバグの解析方法などについては、今後簡単に説明します。

注意事項

OutOfMemoryError関連のリンク(特にネイティブメモリを操作するもの)をクリックすると、PCの動作が不安定になる可能性があります。CPUやメモリを制限したVM上で起動するなどしてから、自己責任でリンクをクリックして下さい。

詳細

このWebアプリケーションに関するデバッグやトラブルシューティングの方法については、このページ(日本語)かこのページ(英語)を参考にして下さい。

補足

Spring Bootでつくったこのアプリケーションのクローンもあります。

デモ

以下は起動のデモです。

mov_eb_ppt1.gif

プレゼン資料

「第57回 脆弱性診断ええんやで(^^) やられWebアプリケーションの倒し方」でお話しした(正確にはお話していただいた)「Easybuggy」についてのプレゼン資料です。

thumbnail

[2018/01/22 デモとプレゼン資料を追加]

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