ワークショップ開催に至るまでの経緯
コロナによる社会の変化から・・・
最近はコロナによるリモート勤務で通勤時間もなくなったため、いろいろと考える時間が増えました。やりたいことがあるにはある状態ですが手付かずの状態です。直近で行っている勉強会でも結構やりたいことはあるんだけどなぜか進捗を出せないと相談されたこともあり、そういった状態を打破するためのワークショップを勉強会のメンバーでやってみました。
業務内でアジャイル開発における情報整理を行って・・・
現在の業務におきましてアジャイルコーチの方がいらっしゃったり、すごい技術者の方が多く集まっている現場で働かせていただいております。主にアジャイル開発で開発を進めており、ユーザーストーリーを考えたりする際に付箋を使用して整理しながら進めたりしています。最近は直接的な業務ではないのですがコロナによる社会状況の変化からサービスを考えるミニワークショップが開催され、自分もそういった情報整理の体験を行うワークショップを実施できればと思いやってみました。
ワークショップの概要
概要については以下のスライドに記載しています。
やりたいことを実現ためのワークショップ
スライドとほぼ同じ内容になりますが以下に記載します。
ワークショップに必要なモノ
-
オンラインのホワイトボード(付箋)を利用します
- 今回は
miro
というオンラインの付箋を使いました -
Google Drawings
と迷いましたが操作性を優先してmiroにしています -
miro
の場合は無料版だとPDFへの出力が解像度が低いです
- 今回は
-
ワイワイできるメンバー
- 一人でやるよりも複数人でやる方が楽しいと思います
- 「やりたいこと」がみんながよいと思うモノになった場合はみんなで取り組めればと思ってます
やりたいことに繋げるための素材を出す
まずは何をやりたいのか整理するために以下のことを書き出します
-
やりたいこと(将来の夢や理想像など)
- 例:プロジェクトリーダーになって指導できる人間になりたい
- 例:ゲームプロデューサーになってゲームをつくりたい
-
興味あること(技術や言語など)
- 例:Python、機械学習
- 例:Node.js
- 例:k8s
-
自分の得意なこと
- Unity、C#
- すぐにやりたいことをやってみる意欲
グループ化・関連付けなどをして課題を書き出す
付箋で書き出したモノに対して関連してそうなモノを矢印で紐づけていきます。ここのグループ化・関連付けする方法は自由です。今回の場合は矢印を引いていきました。
グループ化・関連付けされた付箋からやりたいことを実現するための具体的な課題を出していきます。
「やりたいこと」⇔「興味ある事」で⇔が引ければやりたいことの技術として必要な技術が一目でわかるようになります。
「興味ある事」⇔「自分の得意なこと」で矢印が引ければ今のメンバーで実現性できる可能性があることを示すことになると思います。
付箋の内容を関連付けするだけで目に見えて整理できます。
ワークショップの結果については後段で記載しますので、そちらをお読みいただければ幸いです。
具体的な取り組み活動を考える
具体的な課題をクリアすることで「やりたいこと」を実現できることになります。その課題をクリアするための取り組み活動を決めます。通常は取り組むべく活動に対して課題を洗い出すのが一般的な流れですが、そういった取り組みたい活動がわからないので遡って考えていく形になります。
考えた取り組み活動がみんなでやりたいモノであれば、それを勉強会で実際に取り組んでいきます。
実際にやってみた
こちらのmiroが結果になります。
[miro(結果):やりたいことを実現ためのワークショップ] (https://miro.com/app/board/o9J_ktUsTLI=/)
やりたいことに繋げるための素材を出す
参加したメンバーで自由に書き出してもらいました。付箋の結果については関連付けが終わった状態のモノになるので矢印がついています。全体図については後段で載せております。
- やりたいこと(将来の夢や理想像など)
- やってみたいサービスや欲望などをいろいろと書いてもらいました
-
興味あること(技術や言語など)
-
自分の得意なこと
グループ化・関連付けなどをして課題を書き出す
関連付け作業
矢印で関連する付箋を紐づけていきました。矢印の方向の意味を問われましたが分類が大きいモノから小さいモノに向けるイメージで紐づけることにしました。この付箋では「仮想化」⇒「AWS」という流れが例としてわかりやすいと思ってます。
関連付けが終わったモノに対して各々が優先したい(個人的に興味ある)付箋に対して3つまで★をつけるようにしました。これでそれぞれの付箋の優先度が目に見えてわかりやすくなります。
この図だけでみてもやってみたいことから必要な技術や、更には自分の得意な領域までつながって見えてくるので、参加メンバーでどういったことがチャレンジできるのか課題だ出しやすくなったかと思います。整理するだけでも結構楽しいモノで、人の付箋に乗っかったりしてイメージを広げていくのも結構面白いモノだったりします。
ここまでが午前中の内容で結構イイカンジに進めたように思われます。
課題の洗い出し
課題については最初は取り決めもなく書き出す予定でしたが、★をつけた付箋を中心に技術的な課題を出していきました。エンジニアの人が多いので技術よりの課題は出しやすいようです。
一方、その技術を使うにあたってのコンテンツや企画面については苦労しました。オンライン教育の課題はやりたい候補としてピックアップしたかったところですが、サービスのイメージが上手く広げれなかったので行き詰ってしまいました。そのためDTMをピックアップして必要な課題を書き出しています。課題の内容は実装したい内容で漠然とした要求というとわかりやすいと思います。
全員で取り組む活動として考える
上記でDTMの課題(要求)が決まりました。要求に対して使いたい技術を使用しながら実装できれば、今回のワークショップで洗い出した内容から取り組む活動として適しているはずです。要求から更に作業方針などを書き出して以下のようになりました。
みんながやりたい仮想化は最後に取り組む形にして、まずは小さくウェブアプリケーションとして作成し、徐々に機能や使いたい技術で拡張する方針になりました。これで無事に全員で取り組む内容が決まったわけです・・・。といかないのが現実でココで1つの疑問が生まれます。
「このDTMのサービス(アプリ?)ってみんなでやりたいことなのかな?」
というよりもDTMを選定した人たちもそこまでやりたいというカンジではありませんでした。ここまでの図を見ながらわかったことは「興味あること」≠「やりたいこと」で、たとえ興味が大きいモノであっても何かを実現したいモノであるかどうかは別であることです。実装すべき内容を絞り出すために「興味あること」から無理矢理引っ張り出したことで今回のような結果になったと思われます。
総評
付箋で洗い出したりすることで整理する体験はよかったです。他の作業においても流用できそうな考え方であり、自分なりに工夫すればもっと情報が整理できると思います。後半の流れが上手くいかず、なかなか課題(要求)を書き出すことができませんでした。そのときのワークショップで若干の手詰まり感もあり、そのときにどこが原因で詰まっているか理解してもらえることもよい体験になったと思います。
やはりエンジニアの皆さんなのでやりたい技術は思いつくけど、サービスの内容や企画などを考えたりするアイデアのアウトプットは少なかったです。
過去にエンジニアの方で技術を習得したいという理由で学習を始める人をよくみますが、なぜその技術を習得したいかわからなくなって辞めてしまったりする人をよく見かけます。
「就職するため」とか「いつかこういうサービスを作りたい」など、そういった理由がないと壁にぶつかったときに長続きしないパターンが多かったです。
情報を書き出しつつ整理することで今の自分が何をしたいのか何の技術を習得したいのか明確に理解することで取り組める何かがわかるのではないかと思い、このようなワークショップを行いました。
タイトルには「実現するため・・・」と明記していますが実現に向けてのちゃんとした準備というのが正しいかもしれません。
今回のワークショップは独自に考えたモノで必ずしも正当な方法とは限りません。
とりあえずやってみることを優先として最低限の準備できる何かを体験できるワークショップをやってみました。これはとあるアジャイルコーチの方から「アジャイルに正解はないから、とりあえずやってみる。もちろん準備は必要ですが。」というお言葉をいただきチャレンジに至った次第です。みなさんのコロナで社会が変化している中でいろいろとお考えになるこも多々あると思いますので、一度自分なりの整理しつつ情報を洗い出してみてはいかがでしょうか。