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SAP Build Appsでリスト・テーブルを作成する方法 5つ

Last updated at Posted at 2024-06-11

はじめに

SAP Build Appsで、データをリスト形式で表示したいというケースはよくあると思います。リスト形式での表示に使えるコンポーネントはいくつかありますが、使えるデータの種類や設定の自由度に違いがあります。この記事では、リストやテーブルを作成する5つの方法について紹介します。

方法

1. 任意のコンポーネントを繰り返し表示させる

最も基本的な方法は、繰り返し表示したいコンポーネントをリスト型の変数と紐づける方法です。

例えば、「氏名、ID、メールアドレス」のセットを複数表示させたいとします。
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まず、リピートしたい部品をコンテナに入れます。
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コンテナのRepeat withプロパティにリスト型の変数(App Variable, Page Variable, Data Variable)を設定することにより、その件数分だけ行を表示することができます。
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コンテナの中の各部品に、現在リピートしている行の項目を割り当てます。
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プレビューは以下のようになります。
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コンテナのスタイルを変えるとこのような見え方にもなります。
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行間は、Bottom gapプロパティをクリアすることにより埋められます。
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2. Rowを使う

1.の応用で、"Row"のコンポーネントを配置し、その中に表示したい要素(テキストやインプットなど)を配置する方法です。
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以下は3つのセルを持つRowで、各セルにTextを配置した状態です。
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Repeated withプロパティにリスト型の変数(App Variable, Page Variable, Data Variable)を設定することにより、その件数分だけ行を表示することができます。
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各セルの項目には、現在リピートしている行の項目を割り当てます。
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Cell widthで列幅の比を1:2:2のように整数で指定することができます。
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ヘッダをつけたい場合、リストの上にRowをもう一つ定義します(こちらはリピートなし)。
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プレビューは以下のようになります。
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見た目はRowのスタイルを変更することによって調整できます。
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行間は、Bottom gapプロパティが変更できないため、埋められなさそうです。
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3. List Item系のコンポーネントを使う

~ list itemという名前のコンポーネントを使う方法です。これらは、事前に表示項目やスタイルが設定された部品です。
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Rowと同様に、Repeated withプロパティにリスト型の変数(App Variable, Page Variable, Data Variable)を設定することにより、その件数分だけ行を表示することができます。
事前定義されたプロパティ(以下ではPrimary label, Secondary label)に現在リピートしている行の項目を割り当てます。
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プレビューは以下のようになります。
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行間はBottom gapプロパティをクリアすることにより、埋められます。
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3. List系のコンポーネントを使う

List系のコンポーネントは、直接データソースにバインドすることによってリストを表示します。デフォルトではインストールされていませんが、マーケットプレイスで"list"と検索すると色々出てきます。

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以下ではBasic listをインストールして使います。
List resourceの設定からエンティティを選択します。
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左側にある項目の一覧から、右側にあるリストに表示する項目へマッピングします。
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"Properties"タブで追加のフィルタ条件などを設定することができます。
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プレビューは以下のようになります。
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5. Basic talbe with data adapterコンポーネントを使う

Basic talbe with data adapterはデータをテーブル形式で表示します。カラムのソートも可能です。List系コンポーネントと同様に、直接データソースにバインドすることによってリストを表示します。
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デフォルトではインストールされていないので、マーケットプレイスからインストールして使います。
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Table resourcesの設定からエンティティを選択します。
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表示させたい項目にチェックをつけます(最大10個)。項目はドラッグ&ドロップして並べ替えることが可能です。DISPLAY NAMEにヘッダに表示させるラベルを指定します。
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"Properties"タブで追加のフィルタ条件などを設定することができます。
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他のコンポーネントと違い、このコンポーネントでは特定の行を選択した時にイベントが発生しません。よって「行選択したら次の画面に遷移する」というような使い方はできず、一覧を照会するだけの目的で使用します。

まとめ

それぞれの方法について表にまとめます。

# コンポーネント 使用可能なデータ 選択行を取得できるか 表示項目数 スタイル
1 任意 List型変数(※) できる 自由に設定可能 自分で設定
2 Row List型変数 できる 自由に設定可能 自分で設定
3 List Item系 List系変数 できる 固定 事前定義済
4 List系 Data できる 固定 事前定義済
5 Basic talbe with data adapter Data できない 最大10個 事前定義済

※App Variable, Page Variable, Data Variableのいずれか

1、2の方法は自分で表示するコンテンツやスタイルを決めていくため、自由度が高い反面、見た目を整えるのにはやや手間がかかります。3、4は事前定義されたコンポーネントを使用するため自由度は下がりますが、見た目を整える必要がないので、用途にあったコンポーネントがあれば積極的に使いたいです。5は少し特殊で、「Excelのような一覧」が欲しい場合に使うとよいでしょう。データを並べて比較したいときには一番使いやすいフォーマットだと思います。

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