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【Power Automate】クラウド版とデスクトップ版の違いを一覧化してみた

Last updated at Posted at 2025-01-04

はじめに

本記事では、Power Automateのクラウド版(Power Automate)とデスクトップ版(Power Automate Desktop)のちがいをまとめます。
Power Automateにはクラウド版とデスクトップ版があり、それぞれ使い方や得意なことが異なるので、ちがいを理解した上で選択すると良いでしょう。

クラウド版とデスクトップ版のちがい一覧

クラウド版は、一般的にPower AutomateやPA(ピーエー)と呼ばれ、クラウド環境上で開発し、クラウド環境上で実行されます。一方、デスクトップ版はPower Automate Desktop や PAD と呼ばれ、ローカルPCにインストールしたツールを使用して、PC上での操作を実行します。
これは、OutlookやExcelにも見られる、Web版とデスクトップ版の違いに似ています。クラウド版とデスクトップ版では、それぞれに特有の機能があり、どちらかの環境でしか実行できない操作が存在します。

この違いを次の表にまとめました。

項目 クラウド版 デスクトップ版
名称、略称 Power Automate、PA(ピーエー) Power Automate Desktop、PAD(パッド)
インストール要否 不要
ロボが動く場所 Web上(クラウド上) ローカルPC上
実行時のPC起動 不要
起動方法 イベントトリガー、 手動、スケジュール実行 手動(有償ライセンス購入でスケジュール実行やラウド版から呼び出すことが可能)
得意なこと クラウド上のファイルやサービスの操作(Microsoft Graph API でできることがアクションで用意されているイメージ) マウス・キーボード操作、Web スクレイピング、ローカルで起動するツールの操作、Excel操作(クラウドよりも細かい操作が可能)
操作対象フォルダ、ファイル クラウド上のファイル ローカル上のファイル(OneDrive や Outlookなどクラウドとローカルで同期されているものも操作可能)
特定のメールが届いたら、添付ファイルを保存する、毎日10 時にTeamsに投稿する、承認依頼する Web ページの検索結果をExcel に転記する、ファイルを移動する、Excelデータを別のExcel へ転記する

どのように選択するか

両者はどちらも自動化ツールであり、機能が重複する部分もあります。
しかし、デスクトップ版はマウス操作やキーボード操作によって、PC上で実行できるほとんどの操作が実行できるというメリットがありますが、手動で起動しなければいけない、実行中はほかの作業ができない、といった致命的なデメリットがあります。
クラウド版は、Web上の操作という制約があるものの、PCの起動状態に依存せず実行でき、自動化のメリットを最大限に享受できます。
そのため、どちらでも実現できるのであれば、クラウド版を選択し、デスクトップ版でしか実現できない特定の作業がある場合に限り、デスクトップ版を使うことが望ましいと考えます。

Power Automate開発のノウハウをまとめてみた

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本記事の内容は、「1.2 クラウドとデスクトップ」からの抜粋です。

目次↓

はじめに
本書の内容
想定読者
免責事項
1. Power Automateの基礎
1.1 Power Automateとは
1.2 クラウドとデスクトップ
    1.2.1 クラウド版とデスクトップ版の違い
    1.2.2 どちらを選択するか
1.3 トリガーとアクション
    1.3.1 代表的なトリガーとアクション
    1.3.2 トリガーとアクションの組み合わせ例
1.4 コネクタ
    1.4.1 コネクタとは
    1.4.2 コネクタの種類
1.5 テンプレート
1.6 Copilot

2.Power Automateの仕様
2.1 変数、データ型
    2.1.1 変数の宣言・初期化、上書き
    2.1.2 データ型
2.2 インクリメント、デクリメント
    2.2.1 クラウド版でのインクリメント、デクリメント
    2.2.2 デスクトップ版でのインクリメント、デクリメント
2.3 日付・時間
    2.3.1 クラウド版での日時の扱い
    2.3.2 デスクトップ版での日時の扱い
    2.3.3 代表的な書式指定子
2.4 式・演算子
    2.4.1 条件
    2.4.2 繰り返し
    2.4.3 クラウド版の繰り返し処理
    2.4.4 デスクトップ版の繰り返し処理
    2.4.5 式
2.5 グループ化、コメント
    2.5.1 クラウド版のグループ化
    2.5.2 クラウド版のコメント
    2.5.3 デスクトップ版のグループ化
    2.5.4 デスクトップ版のコメント
2.6 関数(子フロー、サブフロー)
    2.6.1 クラウド版の子フロー
    2.6.2 デスクトップ版のサブフロー
2.7 例外処理
    2.7.1 クラウド版の例外処理
    2.7.2 デスクトップ版の例外処理
2.8 テスト
    2.8.1 クラウド版のテスト
    2.8.2 デスクトップ版のデバッグ実行
2.9 フローのオン、オフ
おわりに
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