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IAMロールで社外の人へのアクセス権付与

Last updated at Posted at 2022-03-26

はじめに

自社のAWS環境のリソースを協力会社などの方に一部委ねて触ってもらう際に利用できる、IAMロールによる権限付与の方法です。

概要

社外からアクセスする人それぞれに自社のIAMユーザーを付与する方法もありますが、協力会社のAWSにIAMロールで自社AWSへのアクセス権を提供する方法がお勧めです。IAMユーザーを利用するのに比べて下記のようなメリットがあります。

  • IAMユーザーのパスワードやアクセスキーの管理を相手に委ねることができて、ID管理の手間が減る。
  • 招かれる側も複数のIDとパスワードを使い分ける必要が無いので手間が減る。

設定

下記のような前提でawsが2アカウントがあると仮定します。

アカウント ID 内容
aws-a 111111111111  自社のアカウント。外部から招く側。
aws-b 222222222222  他社のアカウント。招かれる側。

awsのアカウントIDは12桁の数字です。

aws-aの設定

外部アクセス用のロールを作成して、そこに委ねたい権限のポリシーをアタッチします。

社外からアクセスされるためのロールを作成する

コンソールから下記のタイプのロールを選択し
image.png
別のAWSアカウントを選択してaws-bのアカウントIDを指定します。下記のオプションを設定することができます。

外部 ID を要求する
cli等のプログラムアクセス時に、接続先を明確にするためにキーワードを指定します。外部IDなしでは接続できませんが、パスワードではありません。
MFA が必要
aws-bのコンソールにMFAでログインしたユーザーだけを受け付けます。これを設定しておくと、結果的に協力会社内でのパスワード漏洩の対策にもなりますし、IAMユーザーの使いまわしもほぼ防ぐことができます。

MFAアクセスだけを設定すると下記のようになります。ロールの名前は会社名やプロジェクト名にするとよいと思います。

[role] ex-for-aws-b
{​​​
    "Version": "2012-10-17",
    "Statement": [
        {​​​​​​​​​​
            "Effect": "Allow",
            "Principal": {​​​​​​​​​​​​​​​​​
                "AWS": "arn:aws:iam::222222222222:root"
            }​​​​​​​​​​​​​​​​​,
            "Action": "sts:AssumeRole",
            "Condition": {​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​
                "Bool": {​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​
                    "aws:MultiFactorAuthPresent": "true"
                }​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​
            }​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​
        }​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​
    ]
}

このロールにaws-bから必要な操作を許可するポリシーをex-for-aws-bにアタッチします。必要最低限のポリシーに絞って提供するようにしましょう。

aws-bの設定

ポリシーを作って対象のIAMユーザーにアタッチします。

社外からアクセスするためのポリシーを作成する

aws-aで作ったロールを引き受けるためのポリシーを作成します。

[policy]get-access-aws-a
{​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​
    "Version": "2012-10-17",
    "Statement": [
        {​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​
            "Sid": "VisualEditor0",
            "Effect": "Allow",
            "Action": "sts:AssumeRole",
            "Resource": "arn:aws:iam::111111111111:role/ex-for-aws-b"
        }​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​
    ]
}​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​

aws-aにアクセスさせたいIAMユーザーにポリシーをアタッチします。

アクセス

  1. aws-bでポリシーがアタッチされたIAMユーザーでログインします。
  2. ロールの切替を行います。
    image.png
  3. aws-aが利用できるようになります。

この設定ではaws-bのログイン時にMFAが設定されていない場合、スイッチロールができません。

アクセスログの確認

CloudTrailでイベント履歴をユーザー名で検索すると、だれが何を行っているか分かるので、チェックできるようにしておきましょう。

おわりに

設定は簡単なので、社内で複数のAWSアカウントを利用する場合にも有用だと思います。

参考文献

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