はじめに
行政的な手続きを面倒くさがるタイプの人に、確定申告を少しでもやる気になってもらうために書きました。
確定申告
人は皆、収入とそのために出費した支出の差に応じて所得税を払う必要があります。サラリーマンは年末調整さえしておけば会社がややこしい計算を肩代わりして翌年度の税額を決めてくれます。ただし、下記のような特定の場合において自分自身で確定申告して翌年度の税額を確定します。
確定申告したほうが良い場合
例えば下記のような場合は確定申告することにより払いすぎた税金が戻ってくるので、したほうが良い場合です。
- 高額な医療費を支払ってその分を税額計算から控除してもらいたい場合
- 住宅を購入してその支払額の一部を税額計算から控除してもらいたい場合
しないと損します(数万円)。
確定申告をしないといけない場合
例えば給与以外の所得があった場合などは本来払うべき所得税額が源泉徴収で会社が計算したものに比べて増えるので、正しい税額を確定申告する必要があります。
- 副業などで25万円以上稼いだ場合
- 12月に転職して源泉徴収ができなかった場合
しないと脱税になります。
やるとなったら
確定申告はとても面倒ですが、年に1回しかやらなくていいタスク。時期は毎年1月から3月の期間しかできません。しかし、やると決まったらあらかじめ準備しておくことができます。申請方法はトータルで楽になれる国税庁(=確定申告書作成コーナー)とデジタル庁(=マイナポータル)を連携させて一気に必要な情報を集める方法を選択します。
マイナポータルの事前準備
確定申告の時期に備えてマイナポータルを中心とした自分の必要情報を自動収集するネットワークシステムである「マイ・マイナポータル」を構築しておくことが大切です。
マイナンバーカードを作る
マイナポータルはその名の通りマイナンバーカードによるMFAを前提としたIDプロバイダです。発行に手間と時間がかかるものの、これがないと始まりません。扶養家族が居る場合、その扶養家族の氏名・生年月日・マイナンバーの情報が必要になります(カードは不要)。
マイナポータルに入る
マイナンバーカードができたらスマホにアプリを入れてログインしましょう。カード作成時に作った暗証番号を入れてカードをスマホにタッチすることでログインできます。
マイナポータルにe-私書箱を連携する
個人的にここが一番の難関でした。
e-私書箱は多くの保険会社やふるさと納税事業者と連携して、マイナポータルに提供してくれます(直接マイナポータルに連携してくれたほうが助かりますが・・・)。
e-私書箱のIDを新たに作って連携したら、今度はe-私書箱に保険会社から生命保険の情報を連携してもらったり、ふるさと納税事業者からふるさと納税の情報を連携してもらったりします。
ふるさと納税のワンストップ特例を利用していたとしても、確定申告でリセットされるので、改めて登録しておく必要があります。
ねんきんネットやe-TAXを連携する
他にもいろいろ連携できるので、なるべく自動でデータを集めたいところです。
源泉徴収票の準備
サラリーマンなら会社から発行される源泉徴収票が必要になります。金額や記載されているデータが必要になるだけなので、PDF等で入手できればOKです。
転職等した場合は「退職所得の源泉徴収票・特別徴収票」も追加で必要になります。
確定申告
人は皆、収入とそのために出費した支出の差に応じて所得税を払う必要があります。
しかし、ここまで準備ができていればスマホとマイナンバーカードで1時間もあれば確定申告ができるでしょう。
おわりに
はじめてスマホで確定申告をやって、なんとなくシステム構築の試行錯誤に似ている気がしたのでQiitaに投稿しました。マイナポータルにうまくデータが連携されたときは感動!
実際には試行錯誤と2週間くらいの準備期間が掛ったことをここに告白します。