はじめに
愛しのM1 Macが突然壊れてしまい、修理のため古いMacBook Airを使う必要性が出てきた。
とはいえ、2011年モデル。既に最新OSのサポート範囲外でXcodeのアップデートもできない。
いろいろ考えた末、Linux(fedora35)をインストールしてしまうことにした。
Fedoraのインストール自体は問題なく終わったが、ibus_mozcの設定関係でハマったので共有してみようと思う。
ibus_mozcのインストール
Linux版Google IME的なMozcのインストールを行う。
sudo dnf install ibus-mozc
インストール後「設定」→「keyboard」→「入力ソース」で「日本語(Mozc)」を選択する。
Mozcが出てこない場合は一度ログアウトしてから再ログインしてシステムに読み込ませればOK。
初期状態で入っている「日本語(Anthy)」は削除して構わない。
そして、問題はここから。
このMozcはなぜか入力モードのデフォルトが「直接入力」になってしまっている。
そのため入力ソースのアイコンをクリックして「ひらがな」に変える必要がある。しかもログインをする度に…
調べると「改善するにはソースを自分でビルドする必要がある」と解説している日本語サイトが出てくる。
もとネタはmozcのgithubに投稿されたIssuesのようだ。
しかし、よく読んでみると気になる追投稿があった。
The latest version has the parameter to use Hiragana as the default mode.
I added the document for the configurations.
https://github.com/google/mozc/blob/master/docs/configurations.md
なんと、「ひらがな」入力をデフォルトに設定することができるようになったらしい!
2021年11月の投稿なので比較的最近のアップデートで対応がなされたようだ。
リンク先の内容にしたがって~/.config/mozc/ibus_config.textproto
を修正する。
# `ibus write-cache; ibus restart` might be necessary to apply changes.
engines {
name : "mozc-jp"
longname : "Mozc"
layout : "default"
layout_variant : ""
layout_option : ""
rank : 80
}
active_on_launch: True #ここをFalseからTrueに書き換える
簡単だ!みなさん、ソースからビルドする必要はありませんよ。
(ソースを落としてきて中身を見たら書き換えるところがなくてコードを読み進めてしまった…というのは私だけでいいでしょう)
ショートカットのカスタマイズ
今回利用したMacbook AirはJIS配列のキーボードのため、「英数」と「かな」キーがついている。
せっかくなのでこのキーを使用できるように設定を行う。
「設定」→「keyboard」→「キーボードショートカット」→「独自のショートカット」と進み「+」から追加を行う。
まずは、名前を「かなキー」、コマンドを「ibus engine 'mozc-jp'
」、ショートカットで「かな」キーを入力して右上の「追加」を押す。
続いて、名前を「英数キー」、コマンドを「ibus engine 'xkb:jp::jpn'
」、ショートカットで「英数」キーを入力して同様に追加する。
Mozcプロパティでのキー設定ではMacの「英数」と「かな」キーが反応してくれないのと、「Command+Space」でIMEを切り替える形がデフォルトとなっているので、ゴリ押し感強めな設定となった。
欠点としてはGUI側と連携が取れておらず入力ソースのアイコンが切り替わらない点だ。「Command+Space」での切り替えはGUIと連携しているためこちらとも軽い齟齬が生じている。
誰か改善案を知っている方がいたらコメントを下さい。
以上、ibus_mozcで試行錯誤したお話でした。