鍵を一段ギアをかませて回転させることで手動でも、モーターの影響を受けずに回転させることができる仕組みを紹介しました。ここでは、実際にギアとギアボックスの作り方を説明します。
元の記事はこちらです。
ここで作成した3Dモデル(stl)はこちらにあります。
ギアの設計
まずは、鍵に取り付けるギアの設計です。Fusion360で作っていきます。
1.「ユーティリティ」→「アドイン」→「スクリプトとアドイン」→「Spur Gear」を選択し、歯数や角度などの歯車の設定をします。設定は赤枠で囲った部分と同じようにします。
2. 次に鍵に干渉しないよう、鍵の幅に合わせスケッチします。
4. 鍵が若干中央に向かって膨らんでいるので、気持ち中央に向かって幅を広げます。ここは適当に感覚で調整しました。
5. 端が尖っていると少し危ないのでフィレットで2mmほど削りカーブさせます。
詳しくはこちらの動画がわかりやすいです。
ちなみに、使用するサーボモーターですが、筆者の自宅の鍵は少し硬めのものなのである程度トルクが必要になります。調べるとMG996Rというサーボが良さそうだったのでこちらを採用しました。秋月だと1500円程しますが、AliExpressなどで安く入手できます。モデルは180°のメタルギアが良いです。一度プラスチックギアでも作ったのですが、内部のギアがなめてしまい使えなくなってしまいました...
参考にさせていただいた記事ではサーボモーターをギアボックス内部に設置しているのですがMG996Rはサイズ的に厳しかったので、少し不格好ですが外側に設置することにしました。
次はサーボモーター側のギアの設計です。今回はギア比1:1で作るので、ギアの設定はさっきと同じにしましょう。
モーターとの連結部分ですが、サーボホーン部分をギアに埋め込めればいいのですが、少し面倒だったので付属のサーボホーンをそのまま利用します。穴の位置だけ合わせて後でネジで止めることにします。
ギアボックスの設計
ここからはギアボックスの設計をしていきましょう。
1. ギア同士が噛み合うようにギアの半径を計算し、穴の位置を調整します。
3. サーボモーターの高さを考慮し円柱を押し出したら、サーボの形に合わせて切り抜きます。下側は鍵の直径より大きい穴を開けてください。
4. モーターの取り付けやサーボホーンの固定をするため、周りは最小限に削ります。
四角の角柱はギアボックスの底面と連結するためのものです。
底面は筆者宅の鍵部分と干渉しないように切り抜いていますが、大概はこのままで問題ないと思います。
この形ですが円状に切り抜き、下は長方形で切り抜けば出来ます。
ラズパイケースの作り方は割愛します。使っているボタンですが三和電子の30mmのネジ式を使用しています。秋葉原のラジオデパート一階の千石電商で2〜300円で購入出来ます。
ボタン部分の作り方ですが、直径33mm、高さ35mmの円柱を作成し、「ソリッド」→「穴」を選択、穴のタイプ:単純、ネジ穴のタイプ:ネジ穴、先端角度はどちらでもいいです。表示記号:M30×1.5、方向:右手
モデル化にチェックを入れないと印刷したときにネジが切られませんのでご注意ください。
上記の設定でこちらのボタンはピッタリハマります。