- この記事は EtherCATについて語る Advent Calendar 2019 の22日目の記事です。
私が書かずとも、様々な記事で書かれていますが、他の産業用ネットワークの比較して推したいところを語りたいと思います。
てゆーか、産業用ネットワークって何よ
産業用ネットワークは工場の製造装置をネットワーク管理するプロトコルです。
RS485等のシリアル系のField BusからEthernetを使用したIndustrial Ethernetへの置き換えが進んでいます。
理由としては、Ethernetケーブル自体が安くて安定してるのと制御用のパソコンとの親和性が高いのとシリアル系より速度が早く、ケーブルもより長く伸ばせて取り回しが良く拡張性が高い、辺りでしょうか。
そんな中のIndustrial Ethernetの中でEtherCATのシェアは3位。あまり高くない。ように見えますが、
- EtherNet/IP <- DeviceNet
- PROFINET <- PROFIBUS DP
- Modbus-TCP <- Modbus-RTU
- CC-link IE <- CC-link
- PowerLink <- CANopen
他のは既存のField Busからの置き換えが多いです~~(PowerLinkは何だったけ?)~~。そんな中での健闘ですよ。新規で導入される理由が存在する!ではEtherCATを使うと何がうれしいのかをポイントを2つ書きます。
ポイント1:とにもかくにもEtherCATの高リアルタイム性が良い!最速のネットワーク!
最適化した応答速度はマイクロ秒オーダー!
ロボットアームをリアルタイム制御できるほどの速度がすごいです。単純にプログラムを無限ループでマイクロ秒ごとに回しても、ちゃんとマイクロ秒±適当な誤差範囲で動くかどうかはあやしいところです(OSの処理の割り込みとかで)
14日目のEtherCATの通信距離についてで50mのケーブルで
因みに、自宅のデスクトップUbuntu環境(LANは1Gbps)では、以下のような速度が出た。
1台目の計測
平均 time:0.2914221599848584[ms]
最大 time:0.3707408905029297[ms]
最小 time:0.23818016052246094[ms]
ネットワーク越しで平均300us±100usの通信速度とかやばくないですか???
これを何台もPLCやセンサも含めてネットワークで接続できる!データ食べ放題ですよ!AIでエッジ制御も良いですが、ネットワーク越しにリアルタイムに制御できるのも、どちらも良いですよ(錯乱)!
ポイント2:あと会費が比較的安い
法人じゃないと入れないっぽいですが。
Q7. EtherCATはオープン規格なの?
オープン規格と言いつつ、仕様書をダウンロードするにはETG (EtherCAT Technology Group)に入会する必要があります。ETGへは無料で入会することができますが、法人でないと入会できないようです
- Ref. 4日目:IoTつくるよ!でのEtherCATに関するFAQ
他の産業ネットワークの入会費や装置の認証費用に比べて比較的安いと思います。
終わりに
これが第4次産業革命!Industrie 4.0だ!ドイツ!(これが書きたかっただけなのでは……)