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個人で基板設計をするときの部品選びの5つの観点

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部品選定どうやってやるか?

大企業で基板設計する場合、認定された部品メーカーリストや認定された部品リストなどが存在するので、ある程度使える部品は絞られる。しかし、個人で基板設計をする場合、無数に存在する部品からどのように絞っていいか迷う。要求スペックで絞られればよいが、検索するとスペックが合致する部品も無数に存在することがわかる。

最近基板を作った経験から、どういう観点で部品を選ぶべきかを記載する。

1)基板メーカーの標準部品リストから選ぶ

基板メーカーは各々標準部品リストを持っている。発注する基板メーカーが決まっている場合は標準部品リストをもらい、まずはそこから選んだ方がよい。確実に手に入るし、部品代が安く済む場合が多い。チップ抵抗やチップコンデンサなどは標準部品リストから選び、なるべくリストの部品から逸脱しない抵抗定数などにしていく方がよい。

2)Digikeyで在庫がたくさんある

昨今の半導体不足でいろんな部品が入手しづらくなっている。うっかりしていると、目当ての部品が納期6ヶ月とかそういうレベルで手に入らない。前に作った基板の部品を流用しようとした場合は手に入らないと苦しい。そういうのはあるが、ここは一つ思考を切り替えて、過去に縛られず新規部品で部品在庫がしっかりあるものを選ぶというのが、ここ最近の定石だと思う。しかし、現時点でたくさんあっても数カ月後にあるかどうかはわからないので、設計に柔軟性を持っておくことが重要だと思う。

Digikeyでなくてもよいとは思うが、中国の基板メーカーなどに発注する場合、BOMにDigikeyのリンクを記載しておくと万事部品手配をしてくれる。そういう面でDigikeyで最初から選択して、BOMにリンクを記載しておいたほうが後々楽になる。

3)SnapEDAでシンボル・フットプリント・3Dモデルがある

意外とこれが重要。在庫があってもCAD用のシンボル・フットプリントが無いとまったくもって設計ができない。使用するCADのライブラリがちゃんとあるか最初に確認しないと回路設計の段階で息詰まる可能性がある。最近KiCADを使ったが、SnapEDAでシンボル・フットプリント、そしてできれば3Dモデルがちゃんとあることが確認できると安心して回路設計に進める。Ultra Librarianもあるが、ここのライブラリはKiCADではちゃんと読み込めない場合があった。また、Digikey上でもSnapEDAへのリンクが貼ってあるが、シンボルしかないケースがあるので、ちゃんとシンボルとフットプリントが存在することを確認した方がよい。

4)小さすぎる部品を選ばない

部品が小さすぎると部品を外すのはできるが、つけるのが非常に難しくなる。チップコンデンサなどは1608より小さいサイズを選ぶと、手実装の限界を超えてしまう。基板の小型化などでどうしても、という場合はしょうがないが極力避けたほうがよい。

5)小ロットで購入できる

たまにリールで1000個単位でしか購入できないような部品がある。誤って選んでしまうと、いざ発注する段階で困ることになる(パターンを引いたあとだとつらい・・・、基板メーカーに発注したあとだと更に・・・)。なので、最終発注個数がいくつなのかは事前に把握しておいたほうがよい。

最後に

基板設計を後々になって設計を変更するのは辛いです。上記5つの観点で部品を選んでおけば、まあそれほど大きな後戻りはないかなと。でもまあ、調べたときには在庫があったのに・・・、なんていうことも最近はありますが強い気持ちで設計するしかないですね。

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