応用数学 (1章: 線形代数)
- 行列
- 単位行列
- 逆行列
- 固有値・固有ベクトル
- 固有値分解
- 特異値分解
上記の6項目を元に線形代数の理解に努める。
行列
スカラーを表にしたものであり、ベクトルを並べたものである。
行列積は「行」×「列」で新たな成分を求めること、連立方程式の研究の中から生まれたもの。
行列の積は
\begin{pmatrix}
a & b \\
c & d
\end{pmatrix}
\times
\begin{pmatrix}
e & f \\
g & h
\end{pmatrix}
を計算する。
単位行列
I = \
\begin{pmatrix}
1 & 0 & 0\\
0 & 1 & 0\\
0 & 0 & \ddots
\end{pmatrix}
行列の中には、単位行列という種類のものがある。 単位行列は、かけてもかけられても相手が変化しない、「1」のような行列のことを指している。
逆行列
ある行列Aに対して、その積が単位行列を生むような行列を逆行列という。
逆行列は掃き出し法によって求めることができる。
\begin{pmatrix}
1 & 4 \\
2 & 6
\end{pmatrix}
\times
\begin{pmatrix}
x_1 \\
x_2
\end{pmatrix}
=
\begin{pmatrix}
10 \\
7
\end{pmatrix}を
\begin{pmatrix}
1 & 4 \\
2 & 6
\end{pmatrix}
\times
\begin{pmatrix}
x_1 \\
x_2
\end{pmatrix}
=
\begin{pmatrix}
1 & 0 \\
0 & 1
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
10 \\
7
\end{pmatrix}と考えて、
左右の係数の行列に同じ行基本変形を実行していけば、
左辺は
\begin{pmatrix}
1 & 0 \\
0 & 1
\end{pmatrix}
で、
右辺には逆行列がもとまる。
つまり、
AA^{-1} = A^{-1}A = I \
\
が成り立つ。
行列式
行列式の特徴を追記する。
同じ行ベクトルが含まれていると行列式はゼロ
\begin{vmatrix}
\vec{v_1} \\
\vdots \\
\vec{w} \\
\vdots \\
\vec{w} \\
\vdots \\
\vec{v_2}
\end{vmatrix}
= 0
1つのベクトルがλ倍されると行列式はλ倍される
\begin{vmatrix}
\vec{v_1} \\
\vdots \\
\lambda\vec{v_i} \\
\vdots \\
\vec{v_2}
\end{vmatrix}
=
\lambda
\begin{vmatrix}
\vec{v_1} \\
\vdots \\
\vec{v_i} \\
\vdots \\
\vec{v_2}
\end{vmatrix}
他の成分が全部同じでi番目のベクトルだけが違った場合、行列式の足し合わせになる
\begin{vmatrix}
\vec{v_1} \\
\vdots \\
\vec{v_i} \ + \vec{w}\\
\vdots \\
\vec{v_2}
\end{vmatrix}
=
\begin{vmatrix}
\vec{v_1} \\
\vdots \\
\vec{v_i} \\
\vdots \\
\vec{v_2}
\end{vmatrix}
+
\begin{vmatrix}
\vec{v_1} \\
\vdots \\
\vec{w} \\
\vdots \\
\vec{v_2}
\end{vmatrix}
行を入れ替えると符号が変わる
\begin{vmatrix}
\vec{v_1} \\
\vdots \\
\vec{v_s} \\
\vdots \\
\vec{v_t} \\
\vdots \\
\vec{v_2}
\end{vmatrix}
=
-
\begin{vmatrix}
\vec{v_1} \\
\vdots \\
\vec{v_t} \\
\vdots \\
\vec{v_s} \\
\vdots \\
\vec{v_2}
\end{vmatrix}
固有値分解
正方形の行列を3つの行列の積に変換することを固有値分解という。
A = VλV^{-1}
特異値分解
正方行列以外の行列を分解することを特異値分解という。
M\vec{v}
=
\sigma\vec{u} \\
M^T\vec{u}
=
\sigma\vec{v}
これらは、
MV
=
US \\
M^TU
=
VS^T となり、\\
MM^T = USS^TU^{-1} と表すことができる。
つまり、
MM^T
を固有値分解すれば、その左特異ベクトルと特異値の2乗が求められることがわかる。ただし、左特異ベクトルは単位ベクトルから作らなければいけないことに注意する必要がある。