環境変数を利用する
GitHub上の公開リポジトリでソースコードを管理している場合、コードを読める何者かに、不正にBasic認証を突破されてしまいます。その対策として、コードに直接ユーザー名とパスワードを記述するのではなく、環境変数を利用する実装に切り替える方法があります。
環境変数はzsh、またはbashの設定ファイルに記載します。
zsh(ズィーシェル)
「zsh」はログインシェルと呼ばれるもので、プログラムを実行する時に、ユーザーの要求に一番最初に対応する役割を担います。隠しファイルなので、特別な設定なしではFinderなどには表示されていません。環境変数を記載する場所は、設定ファイルである「.zshrc」の中です。
bash(バッシュ)
「bash」とは、zsh同様、ログインシェルの1つです。zshとの違いは、OSがCatalina以降であれば「zsh」、Mojave以前であれば「bash」が自動で適用されます。環境変数を記載する場所は、設定ファイルである「.bash_profile」の中です。
これらの設定ファイルは、vimというコマンドを用いて編集します。
vim(ヴィム)
「vim」とは、サーバー上で使用できるテキストエディタです。vimコマンドを用いることで、指定したファイルの編集をターミナルから行うことが可能です。
以下が使用例になります。
【使用例】
% vim ~/.zshrc
vimには
「通常モード」と「インサートモード」があります。
通常モードは、コマンドを打つことでファイルを保存したりvimを終了したりできます。
「通常モード」のコマンドには以下のようなものがあります。
コマンド | 説明 |
---|---|
:w | 作成・編集したファイルを保存します。 |
:q | viコマンドを終了します。 |
:q! | 編集した内容を保存しないでviコマンドを強制終了します。 |
:wq | 編集した内容を保存してviコマンドを強制終了します。 |
インサートモードは、ファイルに編集を加えることができます。この場合、「i」キーを押すことで「insert(インサート)モード」になり、文字の入力が可能です。ファイル編集後は、Escキーを押すと「通常モード」に戻ります。
ファイル編集後は、sourceコマンドを実行する必要があります。
手順①
以下のコマンドを実行してください。
% vim ~/.zshrc
手順②
「iキー」を押して、インサートモードに移行しましょう。
ターミナルの左下に「INSERT」と表示されたら成功です。
手順③
zshの内部に、以下の記述を追加しましょう。
export BASIC_AUTH_USER='admin'
export BASIC_AUTH_PASSWORD='2222'
手順④
記述を追加したら「escキー」を押して、 「:wq」と入力しましょう。入力後、「Enterキー」を押して終了します。
手順⑤
最後に、「sourceコマンド」を実行しましょう。
% source ~/.zshrc