自社SMTPサーバをSendGridに置き換えた後、経過観察を行っていましたが、その中で出てきた傾向をツラツラと記載します。
NDR(配信不能レポート)が返ってくるもの
SendGrid移行に伴い数字上の到達率は十分な数値(99%以上)が出ている為大凡満足なのですが、やはり届かないタイプのメールは気になります。
ざっくりとNDR(SendGridポータルサイトにてStatsを見た際のBounce, Block判定となる)メールには傾向があり、下記のような状態でした。
携帯キャリア
docomo, au, softbank系の各携帯キャリアメール(特にdocomo)がBounce率トップです。
これらのメールの厄介な点は、キャリア側でブロックされていた場合も「550 Unknown User」でステータスが帰って来る事がある為、ブロックされているものとメールアドレス自体に問題があるもの(存在しないメールアドレス等)の見分けが付かない点があります。
docomo系キャリアメールが届かない理由としては、受信拒否設定で携帯以外からのメールがブロックする機能があるからと推測されます。
これらの受信者へ確実に届けたい場合は、受信者側でセーフリストへ送信アドレス/ドメインを登録して頂くしかありません。
また、typo防止としては地味且つ昔ながらのメールの確認入力は効果があります。
Microsoft系
Exchange Online, hotmail, Office365といったMicrosoft系が次点で続きます。
Microsoft独自のメールチェック基準は不明点が多く、率直な感想としては届き辛いという印象です。
これらのメールはブロックが発生した場合、NDRが届きますが、それに対して解除申請を行わなければ状況が改善しません。
移行後に起きやすいことではありますので、移行から数週間はある程度マメにチェックしておいた方が良いでしょう。
NDR(配信不能レポート)が返ってこないもの
SendGrid上のActivityではSuccess判定となっているものの、受信者側から届いてないとの報告があるタイプのものです。
これは受信サーバ側の受け取り自体は成功しているものの、スパムフィルタリングにより迷惑メールボックスへの移動、もしくは駆除されている状態となります。
こちらに関しては現状発生している受信者側としてはExchange Online, Office365が大半を占めます。
SPF, DKIM設定やブラックリストへの登録が行われていないかの確認、メール文面のスパムチェック等、色々と試しましたが、現状決め手となる解決策は見つかっていません。
Microsoftへ問い合わせも行いましたが、特に問題となるようなものは先方でも見受けられずとの事で、各会社毎のフィルタリング設定によるものではないかとのお話。
スパムフィルタリングの仕様に関しては(当然ながら)非公開の為、結局セーフリストへの登録をご案内するしかないという決着と至りました。
うーん、モヤモヤ感・・・
まとめ
- 携帯キャリアメールとMicrosoft系は独自のチェック基準が強い
- メールが確実に届く事を保証するにはセーフリストへの登録を促すしかない(身も蓋も無い・・・)
- メールの到達率という観点でいうとメールアドレスの確認入力はtypoを結構減らす