イラレでクリッピングマスク機能を使って、いくつかの分かれた領域を残すような形状にマスクする方法と、その考え方のメモです。
完成像
手順
- 前面に配置した「くりぬき用」の図形たちを選び、右クリック→
複合パスを作成
を実行 - 背面の図形と、さきほど作成した複合パスを選び、右クリック→
クリッピングマスクを作成
を実行
結果:完成イメージのように背面の図形が、前面の複数の図形に沿ってくり抜かれます。
考え方のメモ
1️⃣くり抜き枠に使える図形は常に「ひとつ」だけ
クリッピングマスク機能は、常に最前面のひとつの図形を「くり抜き枠」として用い、その背後にある図形の外部を隠す機能のようです。
たとえ前面にある複数の図形をグループ化していても、そのグループ自体をくり抜き枠として使うことはできません。
なお、クリッピングマスクを実行した図形たちは、内部的にはクリップグループ
と呼ばれるようになります。
2️⃣複合パスを使えばふたつ以上の図形を束ねられる
では、くりぬき枠として複数の図形をつかいたいときどうするか。
くりぬき枠とする複数の図形を、 複合パス
とすると、内部的には一つの図形としてみなされるようになります。
なお、複数のくりぬき枠の図形たちは内部的には 複合クリッピングパス
と呼ばれています。
注意
クリッピングマスクを適用した図形でダブルクリックを繰り返すと。クリッピングをしている図形のパスや、複合クリッピングパスを編集できるようになりますが、ここでパスファインダーの合体をしたり下手にいじると、クリッピングマスクが解除されてしまうようです。
(このあたりの細かい挙動は未確認)。
以上。