分離記述の原則(Isolated Definition Principle / IDP)
分離記述の原則とは、「一つの実装・仕様は一つのファイルに記述する」ことで、他の機能や責務と混在させず、独立性の高いコード構成を保つべきという原則です。
特に、AIエージェントにコーディングを任せる場合には、この原則の重要性が一層高まります。
頭文字を取って IDP(Isolated Definition Principle) とも呼びます。
【分離記述の原則のポイント】
- 各ファイル・モジュールは1つの仕様・機能に特化させ、それ以外の責務を持たない
- 実装や仕様は、他と依存しない形で定義・管理する
- コードの分割単位が明確であることで、AIエージェントが誤って関係ない部分を変更するリスクを抑制できる
- 各コンポーネントの境界を明確にすることで、意図しない副作用の発生を防ぐ
【分離記述の原則のメリット】
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AIとの協調開発が安定する
→ AIが特定の仕様や機能だけを対象にしてコード生成・修正を行えるため、意図しない全体変更が発生しにくくなる -
予測可能なコード修正が可能になる
→ 「この仕様を変えたいならこのファイルを見ればいい」といった対応が明確になる -
再利用性とテスト性の向上
→ 機能単位でのユニットテストや再利用がしやすくなる -
保守性の向上
→ 複雑な仕様をまたぐ変更の必要が減り、開発者やレビュー担当者も仕様の全体像を把握しやすくなる
【分離記述の原則の適用例】
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1つの機能やAPI仕様につき、専用のファイルやディレクトリを用意する
(例:auth/login_handler.dart
,user/update_profile_service.dart
) -
各仕様・ロジック・UIを明確に分離したディレクトリ構成にする
(例:features/
,services/
,presentation/
,domain/
などのレイヤー分離) -
既存機能に対して変更が必要な場合、そのファイルの範囲内で完結する設計を心がける
まとめ
AIエージェントにコーディングを任せる時代においては、コードの独立性と責務の明確さが品質を守る鍵になります。
「分離記述の原則(IDP)」を守ることで、予期せぬバグや仕様破壊のリスクを回避し、人とAIの共存を前提とした健全な開発体制を築くことができます。
将来的な拡張や保守も視野に入れるなら、この原則はプロジェクト成功の土台となる重要な指針です。