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requestでPOSTした送信内容(data)を確認したい!

Last updated at Posted at 2022-09-08

背景

PythonでコーディングしていくうえでRequestsモジュールを利用し、Webコンテンツを取得したりWebAPIを叩いたりするケースがあります。
これまではその時の実際のrequestの内容までは、あまり確認したいというケースはありませんでした。
そりゃぁそうです。自分でHeaderやBodyのデータを自分でセットしているんですから、それを確認すれば良いんです。
そしてWebブラウザ上でJavaScriptとかから送信している場合は、Chromeのデベロッパーツールを使えばPOST通信時に送信したパラメータは簡単に確認できます。

今回、訳あってRequestsモジュールで実際に送っているデータを確認する方法を探したのですが、無いのです! 有ってもおかしくはない機能かと思うのですが、見つかりません!!
本当に無いの?? 私が探し当てられなかっただけなの??

Requests.session.get('body') こんな感じで、取得できたら良かったのですが…
できなかった…
(だれか、知っている人がいらっしゃいましたら… おせーてくださいませ)

そんなわけで…

まぁ、無いなら自分のWebサーバーに向けてrequestして、そのデータを見れば良いでしょう…
と、思ったのですが、なんだかわざわざFlaskを使ってアプリを書くのも面倒で、世の中の人はどう実現しているのか探ってみたところ、
もう… これでしょ! という事例が見つかりましたぁ。

 『curlのGET,POSTのデータを確認https://qiita.com/tkj/items/210a66213667bc038110

を参考にさせてもらいました。ありがとうございます。

この方法であれば、わざわざサーバーを使う必要なく、手元(ローカル)の環境で確認ができます。簡単簡単!!

やってみましょう。

なぜそこまでして、requestの内容を確認したかったかというと…
業務の自動化を図るために、社内のWebシステムにファイルをアップロードする仕組みを作っています。この仕組みは、WebAPIとして稼働していて、ビジネスロジックを担当するアプリケーションが、BLOBでファイルをこのWebAPIに渡してくれると、このWebAPIが社内のWebシステムにファイルをアップロードするというものです。

社内のWebシステムにはいろいろ"仕来り"がありますので、その辺をWebAPIが担当し、アプリケーションは簡単に社内のWebシステムにアップロードできるようなカラクリにしています。

image.png

この時、社内のWebシステムは"multipart/form-data"で受けるようになっています。
なので、ローカルのファイルであれば、こんな感じでアップロードできることは確認しています。

import Requests
URL      = 'https://社内のWebシステム.com/アプリ/アップロード/'
FILES       = {'{{FORM_NAME}}': open('アップロードするファイルのPATH', 'rb')}
response = requests.post(URL, files=FILES)

しかし、WebAPIはビジネスロジック(アプリケーション)から受けたBLOBを、テンポラリファイルとして保存はしたくはないのです。
せっかくWebAPIはBLOBとして受けているのですから、そのまま io.BytesIO(ファイルの内容) でファイルとして扱いたいじゃないですか??

import Requests
URL      = 'https://社内のWebシステム.com/アプリ/アップロード/'
FILES       = {'{{FORM_NAME}}': io.BytesIO(ファイルの内容)}
response = requests.post(URL, files=FILES)

open('アップロードするファイルのPATH', 'rb')でファイルオブジェクトを指定しているんだから、io.BytesIO(ファイルの内容)も同じでしょ! と思ったんですがね。
でも、これだと… なんだか上手くいかないんですよぉ…

なので表題の件である、「requestの内容」を確認し、open('アップロードするファイルのPATH', 'rb')io.BytesIO(ファイルの内容)での、requestの違いを確認したかったのです!

参考にさせていただいた『curlのGET,POSTのデータを確認』では、ファイルのようなバイナリデータをrequestするとちょっと都合が悪かったので、その辺なんかに手を加えています。

echoRequestsHttpServer.py
import http.server
from urllib.parse import urlparse, parse_qs

class MyHandler(http.server.BaseHTTPRequestHandler):
    def do_POST(self):
        self.make_data()
    def do_GET(self):
        self.make_data()
    def make_data(self):
        req_method    = self.command
        req_parsed    = urlparse(self.path)
        req_params    = '{}'.format(parse_qs(req_parsed.query))
        req_head      = '\n{}'.format(self.headers)
        length        = self.headers.get("content-length")
        content_len   = int(length) if length else 0
        _req_body     = self.rfile.read(content_len)
        req_body      = '{}'.format(_req_body)
        # レスポンスデータ生成
        body  = '== リクエストデータ ====================\n'
        body += 'method: ' + req_method + '\n'
        body += 'header: ' + req_head   + '\n'
        body += 'params: ' + req_params + '\n'
        body += 'body  : ' + req_body   + '\n'
        body += '================================\n'
        # サーバーの標準出力
        print('== リクエストデータ ====================')
        print('【METHOD 】', req_method)
        print('【HEADERS】', req_head)
        print('【PARAMS 】', req_params)
        print('【 BODY  】', req_body)
        print('================================')
        # レスポンス
        self.send_response(200)
        self.send_header('Content-type', 'text/html; charset=utf-8')
        self.send_header('Content-length', len(body.encode()))
        self.end_headers()
        self.wfile.write(body.encode())
host = '0.0.0.0'
port = 5001
httpd = http.server.HTTPServer((host, port), MyHandler)
print('ポート:%s' % port)
httpd.serve_forever()

このサーバーを起動すると…

% python echoRequestsHttpServer.py
ポート:5001

そして、上手くアップロードできない、対象のrequestをこのサーバーに向けてrequestすると…

== リクエストデータ ====================
METHOD  POST
HEADERS
user-agent: Takky_API
Accept-Encoding: gzip, deflate
Accept: application/json, text/javascript, */*; q=0.01
Connection: keep-alive
Content-Length: 1163
Content-Type: multipart/form-data; boundary=0c0acc9c1affeddfa38401805492e8f5

PARAMS  {}
 BODY   b'--0c0acc9c1affeddfa38401805492e8f5\r\n        ※みやすくするため改行してます
                   Content-Disposition: form-data; name="{{FORM_NAME}}";
   ※ココ →     filename="{{FORM_NAME}}"\r\n\r\n
#                  ^^^^^^^^
                   "ファイルの内容"\r\n\r\n
                   --0c0acc9c1affeddfa38401805492e8f5--\r\n'
================================
192.168.40.136 - - [15/Aug/2022 18:14:23] "POST / HTTP/1.1" 200 -

問題なくアップロードできる、ローカルファイルをアップロードするrequestだと…

== リクエストデータ ====================
METHOD  POST
HEADERS
user-agent: Takky_API
Accept-Encoding: gzip, deflate
Accept: application/json, text/javascript, */*; q=0.01
Connection: keep-alive
Content-Length: 1145
Content-Type: multipart/form-data; boundary=c53e52730b147a1a87e3452b37f5dc27

PARAMS  {}
 BODY   b'--c53e52730b147a1a87e3452b37f5dc27\r\n        ※みやすくするため改行してます
                   Content-Disposition: form-data; name="{{FORM_NAME}}";
    ※ココ →    filename="{{アップロードするファイルのファイル名}}"\r\n\r\n
#                  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^
                   "ファイルの内容"\r\n\r\n
                   --c53e52730b147a1a87e3452b37f5dc27--\r\n'
================================
192.168.40.136 - - [15/Aug/2022 18:13:21] "POST / HTTP/1.1" 200 -
わかりましたぁ!!!!!!

ちゃんと、確認できれば簡単にわかることでした。

"※ココ →"で示されているように、open('アップロードするファイルのPATH', 'rb')でファイルを渡している場合は、bodyの「filename」に open() したファイル名がセットされていますが、io.BytesIO(ファイルの内容)で渡している場合には「filename」に "FORM_NAME" と同じ値が渡されています。

そうですねぇ… 「filename」は渡さなきゃイカンですよね!?
なので、「filename」も渡してあげるように修正します。

URL      = 'https://社内のWebシステム.com/アプリ/アップロード/'
FILES       = {'{{FORM_NAME}}': ('アップロードするファイルのファイル名',io.BytesIO(ファイルの内容))}
#                                                     ^^^^^^^^^^^^^^^^^^                                             ^
response = requests.post(URL, files=FILES)

これで、WebAPIは社内のWebシステムに、テンポラリファイルを介すことなくファイルをアップロードすることができました。

やはり、「百聞は一見にしかず」です。
横着をせずにちゃんと状況を"正確に"把握することが、いろいろ近道につながります。

めでたしめでたし…

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