この記事を書こうと思ったのは,PyData.Okinawa #34 - LT大会で「PyPIにパッケージをアップロードした話」をしたことがきっかけです。このLTをするにあたって,PyPIにパッケージをアップロードする知見を得たので,PyPIにアップロードしてみたいけどどうすればいいのかわからない人の助けになればいいと思います。
初投稿なので,参考になったらかコメントいただけると嬉しいです!!
実際に発表したLT大会の資料です。
PyPIにパッケージをアップロードした話
PyPIとは
PyPIは,Python Package Indexの略称で,Pythonのパッケージを管理するサイトです。
PyPIにパッケージをアップロードすることで,pipを用いてインストールできるようになります。
PyPIの読み方は,パイピーアイです。
最近Python Package Indexのサイトが新しくなったので,最新のやり方になります。
アップロードまでの流れ
ここでは,アカウント作成からアップロードするまでの流れを記述します。
- アカウント作成
- setup.pyの作成
- 開発
- テスト
- 配布物の作成
- パッケージの登録/アップロード
アカウント作成
PyPIでは,本番環境とテスト環境があるのでそれぞれアカウントを作成する必要があります。なので,まず初めにアカウントを作成しましょう。
setup.pyの作成
基本的にはPyPI公式のGitHubにある例がかなりオススメです。
https://github.com/pypa/sampleproject/blob/master/setup.py
実際に作成したコマンドのsetup.pyはこちらになります。
#!/usr/bin/env python
# coding: utf-8
from setuptools import setup, find_packages
from codecs import open
from os import path
here = path.abspath(path.dirname(__file__))
with open(path.join(here, 'README.md'), encoding='utf-8') as f:
long_description = f.read()
setup(
name='pydata',
version='1.0.0',
description='PyData Location List',
long_description=long_description,
url='https://github.com/takezyou/pydata',
author='takezyou',
author_email='kaitokun07@icloud.com',
license='MIT',
# 実際に動かす時に依存関係にあるライブラリをinstallしてくれる
install_requires=['beautifulsoup4', 'lxml'],
keywords='pydata',
packages=find_packages(exclude=('tests')),
# 今回コマンドを作ったのでconsole_scriptsを記述している
entry_points={
"console_scripts": [
"pydata=pydata.__init__:main",
],
},
classifiers=[
'License :: OSI Approved :: MIT License',
'Programming Language :: Python :: 3.5',
'Programming Language :: Python :: 3.6',
],
)
開発
今回作成したコマンドのディレクトリ構造はこんな感じです。
pydataがメインのプログラムになります。
testsにlist.pyのテストを書いています。
こちらが作成した https://github.com/takezyou/pydata のリポジトリになります。
ここは,頑張って開発しましょう!!
.
├── LICENSE.txt
├── README.md
├── pydata
│ ├── __init__.py
│ ├── command.py
│ └── list.py
├── setup.py
└── tests
├── __init__.py
└── test_list.py
テスト
テストでは,基本的に機能ごとにテストします。
testの確認方法はtestsに書いておけば下記のような感じで実行できます。
$ python setup.py test
配布物の作成
作成したものをパッケージにする作業です。
sdist
で配布物を作るやり方もあるのですが今回は,wheelと言われるものでバイナリパッケージを作ります(公式のドキュメントはwheel
をオススメしています)。コマンド1つで簡単に作成することができます。
※不要なパッケージファイルは事前に削除しておきましょう
$ pip install wheel
$ python setup.py bdist_wheel
パッケージの登録とアップロード
まず,初めにホームディレクトリに.pypirc
を作成します。
[distutils]
index-servers =
pypi
testpypi
# 本番環境
# passwordとusernameはアカウント作成の時のものを利用する
[pypi]
username: takezyou
password: user_password
# テスト環境
# passwordとusernameはアカウント作成の時のものを利用する
[testpypi]
repository: https://test.pypi.org/legacy/
username: takezyou
password: user_password
アップロードする時にtwine
を用いてパッケージをアップロードします。
※同じバージョンのものは1度しかアップロードできないので気を付けましょう。
$ pip install twine
では,準備が整ったのでテスト環境にアップロードしてみます。
# テスト環境に先ほど作ったバイナリのパッケージをアップロードする
$ twine upload --repository testpypi dist/*
# テスト環境にアップロードしたパッケージをインストールする
$ pip install --index-url https://test.pypi.org/simple/ <パッケージ名>
テスト環境でインストールしたものが実際に問題がなければ本番環境にアップロードします。
# 本番環境にパッケージをアップロード
$ twine upload --repository pypi dist/*
アプッロードできるとこんな感じになります。
pip installしよう!!!
では,最後に作成したパッケージをpip installします。
利用できたらokです!!
# 実際にpip installする
$ pip install <パッケージ名>